父の人生
昭和15年6月に、広島の小さな村の7人兄弟の末っ子で生まれました。
小さい頃は戦時中ということもあり,栄養失調でガリガリだったそうです。物静かな父親としっかり者の母親に、たくさんの兄弟に囲まれ、甘えん坊の末っ子でした。努力家で、当時は珍しく東京の大学に入学しました。その後、広島県立高校の英語の教員となりました。27歳の頃、見合いで知り合った和子と結婚し、2人の娘を授かり、充実した日々を送りました。子煩悩で酒がめっぽう好きな父でした。60歳で退職し,書道や,ラテン語、英会話など、趣味も楽しみ、今までいっそしなかった、洗濯や、店番など,家事にも協力的になりました。やがて,3人の孫が生まれ,それは可愛がってくれました。見た目は少しとっつきにくい風貌でしたが,誰よりも小さい者を愛してくれました。75.6歳を過ぎた頃からあちこちが痛むようになり、パーキンソン病と診断されました。徐々に徐々に弱り、去年の8月に入院し、それでも作業療法士さんについてリハビリも頑張り、闘病していました。しかし、パーキンソン病の進行は進み、おととい、天寿を全うしました。
平凡な人生といえばそれまでですが、家族想いで,優しくて、真面目な人でした。良い人生だったと拍手を送りたいです。そして,これで,やっと思い存分好きな酒を飲めて,美味しいご飯もたらふく食べられるよ,お父ちゃんと言って送り出したいです。
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