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ジミンさんのソロアルバム「FACE」について (① Face-off)

自分は遅くにARMYとなった。それでもジミンさんのソロアルバムには間に合ったことを感謝したい。そう思えるソロアルバムだった。
見たかった、聴きたかったジミンさんが溢れていた。

ジミンさん自身がアルバムについて説明している。

キーワードを置いて説明。
①Face (名刺「顔」、動詞「直面する」「対面する」「向かい合う」)
②Resonannce (「共鳴」、「響き」)
③First (初のソロアルバム)
④Alone (ジミンさんのみ1人)
⑤Behind the Face (発売前の公開映像)

⑥Honest / genuine (正直な真実)
⑦Set Me Free Pt2 (ヒップホップ)
⑧Like Crazy (シンセポップ:synthpop、wiki
⑨Performance (ジミンのパフォーマンス)
⑩ARMY
まとめ方がすっきり、ジミンさんの知的な面がバレバレになる説明だ。

コロナ禍で経験したネガティブな感情を創作活動で作品にぶつけて昇華させていったジミンさんは、アーティストとして正しいあり方を歩んでる。
アルバムの楽曲の順番が、ある意味その時系列に沿っているのかな。そう思いながら聞いてみた。

このアルバムで語りたいのは、ジミンさんの声、歌唱、歌詞の世界である。
ご存知のようにバンタンの歌のなかでもジミンさんのパートは、キラーボイスとして耳から入るフックになる。I need Uのジミンさんパートを聞いた時もそうだった。

特にラップを担当すると、その希少性ゆえか何度も聞きたくなるし、パンチがある。チキンヌードル、トニーモンタナ、Run BTSのジミンさんパートは聞いていて小気味よい。
洋楽で好んで聞いてたThe Kid LAROI(ザ キッド ラロイ)やTones and I(トーンズ アンド アイ)の耳から入るフックが強い。ジミンさんもそのユニークさという点では似ている。
高音のジミンさんの声も好きだが、低音でがなるように歌う声も好き。

① Face off

ふざけたように始まる「ネコふんじゃつた」のメロディーのオルガンの音。
精神にひずみが生じたかのようにその音がくずれる。不穏な胸騒ぎを覚える前奏から「All right~」と歌いだす。
この歌のタイトルは『Face off(対決する)』だが、対決する相手が誰なのかと考えると、それはきっと自分自身であり、負の自分の感情に向き合うこと、または、それまで向き合えなかった自分だが、それを克服したことを指しているように思う。テーマでいうと『Honest / genuine』。
ネガティブな感情を吐き捨てるように、がなるような歌い方から、突然切り替わって高音で「美しい夜だ」と歌いだす。そして「これはありふれた僕のstory」と自己を俯瞰する目線となる。
この歌は1曲目だが、これは泥沼の感情に溺れる自分から、一歩踏み出せたときの気持ちを表現しているのかと想像する。だから、ある意味「美しい夜」なのかもしれない。見失っていた自分を辛うじて取り戻せた一歩なのか。(全くの想像)

なので、歌の流れがとてもドラマチックで、ジミンさんの声の表現力の素晴らしさを感じ入る1曲。
聞けば聞くほど、曲の解釈も拡がる。

アルバム全体が、これまでのジミンさんからすると似合わないテーマという印象があったが、それは本音を表に出したがらないジミンさんだったからで、自分の中だけで抱え込もうとするジミンさんだったからで、そうい自分と『対峙』して格闘した跡が感じられる。そのスタート曲。


(以下につづく)


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