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BTSによろめく

 BTSによろめいた曲がある。この「よろめく」というひらがなの響きがぴったりくる。正確にはよろめいたことを自覚させられた曲。
 
BTSに興味を持ちだして間もなく、ものすごいスピードで情報収集している中(大量の楽曲、動画を睡眠を削ってかたっぱしらみていく荒行みたいなことしている中)、BTSの「沼」の淵に辛うじてとどまってヨロヨロと歩いているときに見つけたのが「Pied Piper」。ちなみに「The Pied Pieper」は「ハーメルンの笛吹き男」(グリム童話)。Pied Piperの意味は「言葉巧みに勧誘する人」。

                       보라해チャンネルより

歌詞を見て、あっこれは自分のことじゃん、笛の音についていったハーメルンの子供たちと同じじゃんって。それでジタバタ抵抗することをやめた。

ーお仕置きを受けているわけじゃないでしょ
ーこっちへおいで 僕は君の楽園
ー見ないふりはできない
ー目は背けられないさ
ージタバタもがいたって もう駄目だよ
ー僕を拒否しないで
ーただ目を閉じて耳を傾けてごらん
ー笛の音についておいで

보라해チャンネルの上の動画より

 このステージのメンバーのダンスの振り、歌い方、目線の何から何までエモいことこの上ない。圧倒的な魅力を振りまき人をとりこにするという歌の設定通り。
歌詞はさらに、

ー君を助けに来たんだよ
ー君をダメにしに来たんだよ
ー君が僕を呼んだんだよ
ーほら甘いでしょ
ーそう僕はちょっと危険で
ー僕もこんな自分に耐えられない
ー心配しないで僕の手は
ー君だけに暖かいから
ーもしも僕が君を ダメにしてるんだとしたら
ー僕を許してくれるかな
ー君は僕なしじゃ生きていけないから
ー全部わかってるから

보라해チャンネルの上の動画より

人の心理をついてくる歌詞で、矛盾しているようで矛盾していない両方正しいし、責めたいけど責められない許したい、もう見事としかいいようがない。マスに向け歌っているのに個に刺さった感じがするのは、さすがトップオブアイドル。
最後の歌詞は、

ー僕が君を支配してるんだ
ー主導権は僕にある

보라해チャンネルの上の動画より

はいはい、そのとおりと平伏するしかない。

対象となるアーティストから、夢中になっているファンに対して、その状態、そのリスクを知らしめる楽曲もそうそうないだろうと思う。ハッと我に返り、自己を客観視して、自覚しながら楽しむ。少なくとも自分の場合はそうだった。意図を深読みすると二重三重に面白い。BTSっぽい。

楽曲のクレジットは以下の通り。
作詞:Pdogg/JINBO/KASS/RM/SUGA/j-hope/バン・シヒョ
作曲:Pdogg/JINBO/KASS/RM/SUGA/j-hope/バン・シヒョク

pdoggさん(wiki)といえば、最近のジミンさんのインスタグラムにも登場していた。素敵だなと思うBTSの楽曲でよく見かける名前。ほんと天才。

右から二人目がPdoggさん

tbhitsさんのインスタにも。

右端がPdoggさん

ジミンさんのソロアルバムにも関わるのでしょうか。だったら嬉しい。

俗に「沼落ち」という状態を指すのだろうけど、サブカルのオタク用語に出てくるワードに当てはまるということが、まっ・・・新鮮といえば、新鮮。誰人もなにかのオタク道(クラシックやら、化学やら、仕事オンリーも含め好きで夢中になれるものすべて)をひた走っているに違いないし、もし、そうではなくて、夢中になれることがない、行動のモチベーションが「好き」ではない、そんな風に「好き」でないことばかりで人生を埋めていくのであればなんと味気ない。ベニーさん(wiki)の「Bad Decisions」のMVにでてくるARMYのように真剣になれる何かを持てる人は幸せだ。真剣になればなるほど人は滑稽にみえるらしいから。あのMVで演出したようにあーやって好きなものに情熱をかけてきたのがベニーさんのこれまでの進み方だったのかなと想像できるし、あの若さであの実績(キャリア)を持つということは、そういうことなんだなと理解する。

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