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【胃がんサバイバー日記】磯丸水産へ行くの巻。

時はきた!

ただ磯丸水産に飲みに行っただけの話です。

コロナ禍になって約2年。ウイルスとの付き合い方、予防方法などわかってきつつあるなかで、よくわからないまま陽性者数が激減。ウイルス自体の自滅なんて話もあるようだ。なんそれ!それに伴い、緊急事態宣言も解除へ。

やっとお店が開き始めるこの時を待っていた。
基本、家飲み派なので「外に飲みに行きたい!」そんな気持ちは微塵もない。しかし、行く理由があった。そう、無料券だ

お店はやっていないが、クーポン使用の期日は着々と近づいてくる。11月末日までとの記載。
4000円分もある。1人では使いきれない金額。せっかく頂いたのだから使わない手はない。磯丸水産には行ったことがなかったので海鮮飲み屋程度の認識しかなかったが、調べてみたら24H営業している!それに気がついたのが日曜の夜20時、そして明日は仕事、でも朝からじゃない。絶好のチャンスだ!

にしても今から?晩飯も食べたのに?胃がない中年がこんな時間からわざわざ電車に乗って都市部へ繰り出す?躊躇する気持ちになったが、ダメ元で友人に聞いてみた。

俺「今から磯丸水産飯食いに行くか?」
友人「別にいいぞ!」
俺「よし!」
友人「でも今飯食ってるからもう少し後でな」
俺「!?」

似たもの同士の中年男性2人、晩飯を食べたというのに行くことになった。駅で待ち合わせをして電車に乗る。お店の最寄駅に到着し、徒歩5分の道のり。21時過ぎなのに街には人がそれなりにいた。よく見ると魔女のような格好の女性が目立つ、気にしていなかったが今日はハロウィンだった。ナンパなような光景を横目に店に到着。

店内は日曜の夜遅くともあって、混んでなく、即席に案内される。感染症対策をばっちりして「とりあえず生」と言いたかったが、今はタッチパネルで注文なので、無言で適当に頼む。基本海鮮系は得意ではないので、なんちゃって海鮮が希望だったが、しっかり海鮮がメインだった。蟹クリームコロッケがあったので注文、が、なんちゃってではないのでカニ味噌がかかっているし蟹の身も添えられている。好きな人はテンションが上がるのだろうが、食べられないものは食べられないのでカニ味噌がかかってない端っこの方だけ切ってあとは友人に放り込む。晩飯を食べてきたはず友人なのだが、アラフィフとは思えない食欲でウーロン茶片手に次から次に海鮮を喰らう。友人の食いっぷりを肴にほぼ生ビールを飲みにきたように形になり、2時間程飲んだ。

お会計を済ませ、駅に向かい電車に乗る。そろそろ終電と言う時間帯なのにまあまあ混んでいる。30分程度だから立っていよう、と過ごしていたが乗って5分で気分が悪くなる。酔ったのかな?と思っていたがそうではないらしい、胃がん亜全摘の後遺症「ダンピング」だ。席は空いていないし話すことも辛い、立っているのが無理になったのでしゃがみ込む、顔面蒼白になり吐き気がある。「大丈夫か?」と声をかけられるが大丈夫ではない。低血糖の症状があったのでカバンからあめちゃんを取り出して、必死に剥いて口へ入れた。

電車は幸運にも?途中から普通に切り替わるので途中下車して快速の電車を待つことにした。駅に降り立ったが誰1人いない、そこそこの寒さなのに汗だく、来ていたダウンコートを脱ぎ
少し落ち着いてきたので安心する。誰もいないのをいいことに「あめちゃん最高!」と1人で叫ぶ、とても迷惑な酔っ払いだ。

快速電車が来るのを10分ほど待ち、その間に症状が落ち着いてきたので、電車に乗った。
流石に日付が変わる頃なので空いていると思いきや、そこまで空いてはいなかった。ハロウィン恐るべし。

乗車駅に着き、友人と別れ自宅に到着。
無料券を使いきれて、満足した
胃がん亜全摘7ヶ月目のことでした。
おしまい。

頂いたサポートは、治療費や栄養補給に 当てさせていただきます。