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87. 言語にも絶滅危惧種があるって知っていましたか?

こんにちは、日本語教師を目指しているヒロです。

以前、世界にはフィリピンの島の数と同じ位の言語があることをご紹介しました。

実際に世界の言語の中には、それほど話されなくなっているものもあり、

Ethnologueのサイトでは、Endangeredにあるものは3,072言語、Extinctにあるものは451言語あるとのことです。

* Endangered — It is no longer the norm that children learn and use this language.

Endangeredに指定された言語は、「子供がこの言語を学習したり使ったりすることがもはや標準(一般的)ではないこと」を示しています。

これは、その言語を使用しているか、知っているのが大人だけになって、新しく学習する人(子供)がいなければ、言語が継承されず、そのうち誰も話せなくなるということです。つまり年月が経つとその言語が絶滅することを意味します。

調べてみると、日本においては、私が「86. 日本には日本語以外の言語がいくつあるのでしょう?」でご紹介した琉球諸島の言語全てが、ここに当てはまります。

* Extinct - The language is no longer used and no one retains a sense of ethnic identity associated with the language.

Extinctに指定された言語は、「その言語はもはや使用されず、誰もその言語に関連する民族的なアイデンティティ(独自性)の意識を保持していないこと」を示しています。

この状況は、子供が覚えるどころではなく、大人でさえも知っている人が限られて、しかもその言葉を使う(子供に教えたり、仲間でコミュニケーションをとる)気がないということを意味します。

子供が覚えることがなければ、その言語はやがて衰退してしまいます。
例えばある島だけで話されている言語なら、その島から若い人がいなくなってしまえば、言葉の継承者もいなくなってしまいます。

琉球諸島の言語が継承され続け、Extinctに指定されないことを祈ります。


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