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次世代のインベストメントチェーンを共に創る

はじめに

当社のビジョンは「次世代のインベストメントチェーンを共に創る」です。最初のnoteでは、このビジョンの背後にある現状認識や想いと、ここに至るまでの経緯について書きたいと思います。その前に、インベストメントチェーンって何?という点だけ補足します。

補足: インベストメントチェーンって何?

インベストメントチェーンを分かりやすく言うと、「資金の保有者から、事業に資金を必要とする企業まで、資金を供給する経路に関わる様々な関係者及びその提供する機能のつながり」を指します。
例えば、私が株式投資信託を買う場合、1. 個人投資家(私)=>2. 販売会社(証券会社、銀行等)=>3. 運用会社(〇〇アセットマネジメント)=>4. 証券取引所 =>5. 企業、という直接的な関係者が存在します(矢印は購入時のお金の流れ)。
投資信託を買う以外にも、企業に資金を届ける経路は複数あり、直接/間接的に、アセットオーナー(年金基金等)、省庁や業界団体(投資に関わるルールを整備)、IR支援会社(企業が投資家とコミュニケーションするサポートを提供)等、様々な関係者が存在しています。
そして、インベストメントチェーンは、個々の関係者のあり方、関係者同士の関係性(契約、コミュニケーション等)、各種規制やルールといった要素に影響を受けながら形作られる、複雑なシステムになります。

ビジョンの背後にある現状認識と想い

今のインベストメントチェーンのあり方は、将来の社会に適したものになっていないのでは?
これが背後にある現状認識です。身近なところでいうと、ファンドマネジャーは自身のパフォーマンスと同等には社会的な役割を考える必要がない、社外の関係者(投資家等)をあまり意識しない情報開示姿勢の企業が今でも一定存在する、投資商品の売り方は明るい将来を描くより不安を利用する形になりがち、といった個別の症状が目に映ります。
もう少し深掘ると、上場株式投資はどう社会の役に立つのか、殆どの上場企業が資金調達をしないのになぜ上場しているのか、経営におけるIRの位置付けは義務・責任以上のものがあるのか、資産運用の目的は何か、といった疑問が浮かんできます。
かつてのように、物質的豊かさが求められ、事業機会よりも資本が希少だった時代には、とにかくお金が大事だったので、こういった疑問に対する答えはそれほど求められなかったのだと思います。現在のインベストメントチェーンの仕組みや関与者の前提は、その当時のものを引きずっているように思います。
しかし、現在はカネ余りで、物質的にも過去と比べ全体的には満たされています。このように環境が大きく変化しているのであれば、インベストメントチェーンとその関与者の活動の意義について改めて考えることが、関わる人・組織がより充実して活動するためにも、社会がより持続的に発展するためにも、極めて重要ではないでしょうか。

ここに至るまでの経緯

正直に言うと、私がインベストメントチェーンのあり方を強く意識するようになったのはここ2-3年の話です。私は2006年から日本の上場企業を対象とするファンドマネジャー/アナリストとして働いてきました。長い間、主にパフォーマンス=自分の存在証明と捉えていたように思います。
意識が変わり始めたのは、2015年11月に独立して環境が変わってからです。自分の会社がどう関わる人や社会のためになるのかという意識が芽生え始めました。そこで、インベストメントチェーンにかかわる様々な人と会い、仕事の意義について相談すると、私と同様に明確な答えがない人も多いことが分かってきました。
その後、活動の幅を広げるために新たにメンバーを採用したいと考えるようになったのですが、このまま意義が不明確なところに巻き込んだらその人を不幸にするのではないかと怖くなりました。そこから投資会社としての存在意義を真剣に考え始め、延長線上でインベストメントチェーンの現状について問題意識を持つようになりました。
このような変遷を経て現在では、次世代の(=将来の社会が求める)インベストメントチェーンを多くの仲間と共に創っていくこと、そしてその一環として次世代のインベストメントチェーンが求めることを一投資会社として先駆けて実践することを、目指しています。

共に創りましょう

インベストメントチェーンは多くの人・組織がかかわる複雑なシステムです。一部だけが変わろうとしても、全体に与える影響は殆どありません。でも私はこれまでの対話を通じて、想いを持った人もたくさんいると感じています。インベストメントチェーンの各部分に存在する想いを持った人が、繋り支え合って活動し、その輪を広げていくことで、チェーン全体が変わっていくと信じています。
次世代のインベストメントチェーンを作る活動に、少しでも興味を持っていただいた方は、ぜひご連絡・フィードバックをもらえたら嬉しいです
(連絡先: contact@rfipte.com)。

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