卒業研究発表会2.14 (ふりかえり)

卒業研究発表会の開催から2週間が経過。本当ならスグにでもふりかえりを記しておきたかったのだけど、どうやら見えない疲労が蓄積しすぎていたようで、現時点でも本調子の5割程度・・・という感じ。なかなかゆっくりと振り返ることができなかったけれど、2月も終わりに近づいてきたので、そろそろやっておこうかなと。

(前日2/13)
前日は、教職員と卒業年次生に限定したプレ発表会では、開始早々から展示教室に入り切れないぐらいの人が集まり、クラスの学生たちは他学科の展示・発表内容を見学がままならないぐらいのフル稼働でスタート。来場数の見積もりが甘かったことは事実だけど、予想を超えた集客で学生たちは明るい表情だった。
しかし・・・翌日の予想総見学者数(最低でも前日の2倍)を考えると、この日の運用では破綻すると考え、私とクラス全体で運用の見直しをすることに。そんな中、普段はあまり発言しない学生が導線に関する提案をしてきたり、見せ方やバグの修正などで遅くまでの残った学生も。

(当日2/14)
かなりの数の企業の方に来校していただき、クラスのほぼ全員の学生の内定先企業の方が開始早々に来場され、緊張しつつも笑顔で対応する姿があちこちで見られた。それと同時に、在校生(下級生)たちの見学もスタートし、開始10分からずっと忙しい時間が続くことに。そのせいか、1時間半が経過し、残り1時間というタイミングで既に疲労がピークになっているグループも。終了の校内放送が流れた瞬間、「終わった~」という安堵の表情がいくつも見られた。もちろん、その中に私も含まれてるが・・・(笑)
ちなみにグループごとの集客数を合計した延べ人数は「335人」デシタ。

ということで、ここからはそれぞれのコンテンツに関して。

画像2

スマホVRのホラーゲームで、2時間ちょっとで60数名を集客したコンテンツ。当初はAndroidスマホでのデモを予定していたけれど、思ったような動作が行われなかったことから、iPhoneでのデモに切り替え。個人的には前述のようなPlatformを変えたことだけでなく、カメラ移動の方法を変えたり・・・と自分たちで考えて難局を乗り切った点は評価できる。当日は3台のiPhoneで運用していたけれど、最大10人以上の待ちが発生していた時間帯もあったことから、Playを諦めて方も多かったので、そこを考慮すると80名程度は集まっていた可能性大。
-----------------------------------

画像1

2時間ちょっとでクラス最大の75名を集客したコンテンツ。
粗削り感は否めないけれど、本校のような学校でありがちなスタンドアロンでのゲームではなく、使ったオンラインマルチプレイゲームに挑戦し、成立させたことは評価できる。外部サーバで同期させていることでデモPlay中に遅延などが起きているのかな・・・と思いきや、自宅でテストすると落ちることはおろか、遅延すら起きない。よって、学内インフラの影響があったことは否めないのかなということは彼らの名誉のために伝えておきたい。
-----------------------------------

画像3

本来ならゲーム中の画面がよかったけれど、他の画像が見当たらないので、ひとまずこの画像で・・・。ステージの奥の方から投げられてくる様々なものを避けながら前進していくというシンプルなVRゲーム。そのシンプルさが故にPlatformがAndroid端末にできただけでなく、スマホVRにありがちな簡易ゴーグル取り付け時、ジャイロセンサを利用して、画面が垂直になったらゲームスタート画面に自動的に切り替わるなどの工夫も実装されていた。
-----------------------------------

画像4

様々なユーザから投稿される近道情報が共有され、その情報がユーザの経路探索結果画面に表示されるという、クラスで最も少ない3名構成チームのアプリ。最後の最後まで不安だったけれど、当初の企画の7~8割ぐらいの実装で着地できた。開発初期はAndroidStudioを使っていたけれど、進捗が思わしくなかったことから、開発環境をmonacaにチェンジしたことが勝敗を分けたポイントだったかなと。実質2名でプログラムを担当していたが、うち1名の学生については、内定先の人からも心配されていたようで、評価表のコメントには「何とか着地できてよかったね」という感じのコメントを頂いていた。
-----------------------------------

画像5

画面共有サービスに通話とチャットの機能を付加したアプリ。LINEなどの既存アプリがあるのでインパクトは小さいけれど、いわゆる既存アプリを類似したものを自分たちで実際に作ってみるだけでも今後に生かせるものがあったのかなと。ここまでの経緯の中で、メインとなる共有サービスでの大きな遅延がなかなか解決せず、発表会3週間前ぐらいのMtgでは、開発担当の2人にかなりの焦りと苛立ちが感じられた。なかなかのエンジニア気質をもった学生だな・・・と感心しつつ、企画した実装予定のサブ機能を削ってでも、メイン機能の完全実装(遅延解消など)に注力しようと決断し、無事に発表会に間に合ったことは彼らにとって大きな財産になったのかなと。
-----------------------------------

画像6

ITエンジニア科3年制の卒業研究テーマとしては、かなり異色のコンテンツとなったプロジェクションマッピング。東京オリンピック開催ということで、スポーツバーなどに集まった外国人向けに日本の四季をプロジェクションマッピングでPRし、インバウンドを増やすための企画としてスタート。前例のないテーマに挑戦しながら、メンバーをまとめたリーダーの学生は立派だったと思うし、そんな大変な中でも「卒業研究は楽しかった」というコメントを発表会終了後に聞けたことは私にとって感慨深いものになった。また、「グループ制作を楽しむ」、「プログラミングという要素を限りなく削ったコンテンツをテーマにしてもいいんだよ・・・というメッセージを下級生たちに伝える」という、卒業研究の在り方に一石を投じる役割も十分に果たしてくれたと思う。
-----------------------------------

画像7

位置情報と風景画像を組み合わせてユーザ同士で共有し、景色や観光スポットの魅力を新たな視点で楽しむことをメインコンテンツにしたアプリ。授業では取り扱わなかったAndroidStudioだったり、Kotlinを使ったり・・・などなど、コンテンツには見えない部分で「挑戦していく」という強いMsgを感じていた。昨年12月中旬の時点で企画の6割ぐらいしか実装できないかも・・・という状況になっていたが、そこから見事に立て直して、合格点レベルで着地。ちなみに、このコンテンツは公開しているのでDL可能デス。
-----------------------------------

実は・・・次年度、卒業研究を取り組む現2年生の何人かとの個人面談時に卒業研究の話題が出たので、イロイロと話をしたけれど、「昨年度までの発表より展示の方がいいし、自分たちもやりがいがある」という頼もしいコメントもありつつ、「自分たちにも出来るのかな?」というコメントもあったりと、学生個々に何かしら突き刺さるものがあったのかなという印象。

今年度の作品たちを超えるものが1つでも多く出せるといいな・・・と。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?