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【音楽ゲーム・芸能】あなたはNaHaNaHa vs. Gattchoon Battleを知っているか?

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 現在、ゲームセンターで大人気のジャンル。それは音楽ゲーム、いわゆる「音ゲー」です。その中でもコナミのBEMANIシリーズは1997年のbeatmaniaのスタート以来23年の長きにわたって展開しております。

 現在もbeatmaniaやDanceDanceRevolutionなどのゲームがゲームセンターでプレイすることができます。

 その中には芸能人参加の楽曲もあります。その芸能人が制作した、歌った楽曲の提供からメーカー(コナミやセガなど)から依頼して制作、歌唱などに関与する楽曲まで様々です。今でも以前ほど多くはありませんが、定期的に楽曲は収録されています。先日のチュウニズムの菅田将暉さんの楽曲もその一つです。


1:「うわさの」楽曲。

 んで、その中にはお笑い芸人が関与した楽曲もあるわけです。jubeatのジェニーデッセにおける小籔千豊さんやGITADORAの田村淳さんなどもその中の一つです。

 21年前にとある楽曲が登場しました。その楽曲は表題にある「NaHaNaHa vs. Gattchoon Battle」です。

 このタイトルでお気づきのお笑いファンもいらっしゃると思います。そう、あの二人の芸人さんのギャグです。

 その芸人さんというのがせんだみつおさんと谷啓さんです。せんださんは「DJ Senda」として、谷さんは「Tiny-K」として登場します。初出はbeatmania GOTTAMIX(家庭用)です。


2:せんだみつおさんのパーソナルデータ。

 せんださんは1970年代に大活躍したお笑い芸人(コメディアン)です。ぎんざNOW(TBSテレビ)やうわさのチャンネル(日本テレビ)の司会者としても知られています。そして、代表ギャグが楽曲名にもなっている「ナハ」や「せんだ偉い」です。

 その後、体調不良で休業。復帰後はタモリさん、ビートたけしさん、明石家さんまさんといったBIG3、島田紳助さんやとんねるず、ダウンタウン、ウッチャンナンチャンといった第3世代などの躍進により、影をひそめてしまいます

 ハナ肇とクレージーキャッツ(後述)、ザ・ドリフターズ(志村けんさんを除く)、萩本欽一さん、笑点メンバー、横山やすしさん・西川きよしさん、桂三枝さん(現、六代桂文枝さん)などはせんださん以前の芸人さんのため、違います。

 しかし、それを自虐ギャグとして「ウケない金ない仕事がない」の「三ない」や、自称「大スター」等があります。

 また、1997年の放送された消費者金融のアコムのCMで「せんだみつおゲーム」というのが登場し、これも流行りました。

 せんだみつおゲームが派生して、桂三枝ゲーム、ビートたけしゲーム、志村けんゲーム、明石家さんまゲーム、所ジョージゲームなどが生まれました。

 芸名はせんだみつおのほかに千田光雄、せんだ光雄、ムッシュ中野、二千田光雄、浦島みつおに改名したこともあります。beatmaniaで起用された当時はせんだ光雄名義でした。

 現在はTBSアナウンサーだった生島ヒロシさんの事務所(生島企画室)に所属しています。


3:谷啓さんのパーソナルデータ。

 一方のライバルである谷さんは1956年に「ハナ肇とクレージーキャッツ」トロンボーン奏者として参加します。芸名の由来はアメリカのコメディアン「ダニー・ケイ」から。

 同じく海外のタレントが芸名の由来なのがバスター・キートンからきた益田喜頓さんやキートン山田さん、スカーレット・オハラからきた小原乃梨子さんなどがあります。

 クレージーキャッツはジャズバンドであると同時にコミックバンド、お笑いグループですが、後に出てくるザ・ドリフターズ同様後者の面が前面に出ることになります。

 お笑いグループとしての代表作がおとなの漫画(フジテレビ)、シャボン玉ホリデー(日本テレビ)などです。また、ドリフ、ザ・ピーナッツと並ぶ渡辺プロダクション(芸能事務所としては現在のワタナベエンターテインメント)の巨頭の一つとして知られてるのがクレージーキャッツです。

 谷さんの代表ギャグと言えば楽曲名になっている「ガチョーン」「谷だぁ」「ビローン」「ムヒョー」などがあります。特に「ガチョーン」は谷さんの代表するギャグとして知られています。

 1980年代以降もせんださんと異なり、精力的にタレント、役者としても活躍されます。映画・釣りバカ日誌の佐々木課長は代表作ですよね。

 精力的にご活躍されましたが、2010年に自宅の階段から転落して頭などを強打、その後脳挫傷により78歳の生涯を閉じます。

 現在、クレージーキャッツのメンバーでご存命なのは犬塚弘さんだけです。

ハナ肇とクレージーキャッツのメンバー

ハナ肇さん(ドラムス):1930-1993
植木等さん(ボーカル・ギター):1926-2007
谷啓さん(トロンボーン):1932-2010
犬塚弘さん(ベース):1929-(現在91歳)
安田伸さん(テナーサックス):1932-1996
石橋エータローさん(ピアノ):1927-1994
桜井センリさん(ピアノ):1926-2012

 石橋さんが辞められて桜井さんが加入します。谷さんがお亡くなりになったとき、犬塚さんと桜井さんしかいませんでした。

 また、ハナさんがお亡くなりになった際、植木さんはクレージーキャッツの解散を宣言しますが、翌日撤回しています。ちなみに、ハナさんといえば、新春かくし芸大会(フジテレビ)の銅像で有名です。(たけしさんやウッチャンナンチャンなど後輩の芸人さんたちにボコられるのがお約束w)また、志村さんを除くドリフのメンバーの芸名の名付け親です。


4:楽曲の特徴。

 楽曲は1999年5月にbeatmania GOTTAMIXの楽曲として収録されました。作曲は当時KCEJ(コナミのソフト制作会社)に所属していた藤後浩之さん。家庭用BEMANIシリーズの作曲者として現在でもBEMANIのスタッフとしてご活躍されている角田利之さん(L.E.D.名義として知られる)と並んでBEMANIシリーズでは有名な方です。

 せんださんは渋谷界隈のクラブのNo.1DJとして知られ、谷さんは最もGroovyなDJとして知られています。二人がDJバトルするという設定で、beatmaniaのレコード(スクラッチ)を実際回して「ナハ」「ガチョーン」の音を出すことになります。2人プレイだとせんださんが1P、谷さんが2Pで操作します。

 現在もBEMANIのスタッフとしてご活躍されている佐藤直之さん(猫叉Master名義として知られる)は、「自分の中で何かが壊れた音がした」と語っています。

 その後はテンポが上がったり、谷さんはトロンボーン(実際演奏)を披露したり、滅茶苦茶して最後は疲れて終了。せんださんが「ガチョーン」、谷さんが「ナハ」といって終了です。

 で、途中でせんださんは「コマネチ、あ、コレ違うわ」と、たけしさんのギャグを出してきます。たけしさんはせんださんから「三千円で買った」とかなんとかいってます。が、せんださん曰く「コマネチはたけしさんが考えた」のであり、せんださんとたけしさん双方でネタにしているだけのようです。(たけしさん曰く、「相変わらずくだらねーなw」。せんださん曰く、「売名行為」)そんなことがあって、せんださんが楽曲でコマネチといったのかもしれません。

 あと、せんださんはGOTTAMIXのOPムービーにちょこっと登場しています。


5:楽曲のムダ知識。

 そして、これにはフルサイズと別の楽曲「WE ARE THE REAL ENTERTAINERS」が同作のサントラに収録されています。こちらもネタ要素の入ったラップとなります。その中にこんな歌詞があります。

たけしもタモリも紳助も
俺を飛び越え (超スター!)
誰かに言われた (飛び箱タレント)
なんてこった (Yo-Yo-) 
聞いとくれ (Yo-Men)

 せんださんの自虐ギャグ炸裂のパートがあります。文字通りタモリさん、たけしさん、さんまさん(歌詞には掲載なし)、紳助さんは1980年代以降、大活躍されています。(紳助さんは2011年に引退)特にタモリさんはうわさのチャンネルの共演者だし、たけしさんは同い年(たけしさんは早生まれのため、1年先輩)ということもあり、歌詞に入れてるのは理解できると思います。紳助さんは分かりません。w

 このWE ARE THE REAL ENTERTAINERSでは谷さんのギャグもふんだんに含まれており、先述の「ビローン」「ムヒョー」も入っています。せんださんも「ぎんざNOW」が歌詞に入っています。

 そして何より、驚くのはこの4つ。

・業務用beatmaniaIIDXにも収録されていた。
・タイピングソフトbeatmania打
打では最難関楽曲。
・NHKのラジオ番組で流れる。
・1980年代以前から活躍してるのに、beatmaniaの仕事まで共演一切なし!

 1番目は音楽ゲーム、特にbeatmaniaファンの中では有名で、substreamから2ndstyleまで収録されていました。beatmaniaIIDXは当時音質がよかったために、エフェクトで遊んだ方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?

 2番目も当時タイピングソフトとしてbeatmaniaを出していたのですが、タイピングとしては難曲です。

 3番目は6年前に今日は一日“ゲーム音楽”三昧 II(NHK-FM)にてゲーム音楽というくくりで「お米の美味しい炊き方、そしてお米を食べることによるその効果。」と並んで放送されました。(お米~も同様にネタ楽曲。)

 ちなみに、他に流れたのが3・2・1 Smile!(Pop'n Music)、音楽(Pop'n Music 17 The Movie)、FLOWER(jubeat knit)とまともなので、いかにこの2曲が異端すぎるのかが分かるはず。

 4番目はやはり驚きましたね。せんださんも谷さんも1970年以前から超人気タレントとして大活躍し、せんださんはBIG3や紳助さんらの躍進で出番が少なくなっていたとはいえ、このbeatmaniaまで共演がなかったといいます。ソースは確か当時の週刊ファミ通だったと思います。

 どこかの番組で共演があってもおかしくなかったのに、20年経って共演というのがすごいことですよね。(まぁ、スケジュールや機会がなかったと思う)



 まぁ、色々語ってまいりましたが、音楽ゲームでもこのような超変化球、しかも超人気芸能人を起用したコナミのオリジナル楽曲があったのです。谷さんは10年前にお亡くなりになりましたが、この楽曲は現在でもファンの間で語り草になっております。

 あと、先述の角田さんもこの楽曲はお気に入りとのことです。

 というわけで、実際聴いてみた方が早いと思います。各自で「NaHaNaHa vs. Gattchoon Battle」を検索してくださいね。


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