生命保険協会アンケート(3)

ひろです。

では引き続き、生命保険協会の企業・投資家向けアンケート(最新2021年度版)を見ていきましょう。
企業向け」と「投資家向け」にアンケートが分かれているところ、基本的にはそれぞれの「結果比較」の結果に注目してやっていきますね。

主な結果

ESGへの取り組みを実施する目的(企業)/ESG投融資を実施する目的(投資家)

生命保険協会「企業価値向上に向けた取り組みに関するアンケート

今どきの話題ですが、ESGへの取り組みについてですね。
企業側・投資家側も一致して「f.持続可能な社会実現のため」を最重要目的としています。続く「d.社会的な要請に応えるため」や「c.企業価値向上のため」も、若干の軽重の差はありますが(企業側はc.がかなり高い)、企業側・投資家側として意識はほぼ同一のようで、傾向として大きく異なる所はありませんね。

ESG活動における主要テーマ(企業)/ESG投融資における主要テーマ(投資家)

生命保険協会「企業価値向上に向けた取り組みに関するアンケート

企業側・投資家側でESGに対する意識にあまり乖離がない」ということの反映かとも思いますが、ESGにおける主要なテーマについても、大まかな傾向としては概ね一致しているようです。
g.製品サービスの安全」「h.リスクマネジメント」「u.働き方改革」の重要度について企業側がかなり高いのは、やはり実際に事業を営むものとして、また従業員を雇うものとして、直に接しているが故の意識の高さが表れているのかも知れないですね。
ただし、働き方改革については投資家側も以下では重視しているので、「主要な投資テーマではない」だけ、ということもあり得そうです。

新型コロナウイルス感染症の拡大・長期化を受けて今後重視する取り組み(企業・投資家)

生命保険協会「企業価値向上に向けた取り組みに関するアンケート

新型コロナウイルスで世の中の価値観も含めて大きく変動が起こったようにひろも感じていますが、企業や投資家は今後何を重視していくのでしょうか。
e.働き方改革の推進」が企業側・投資家側両方のダントツの1位となっています。テレワークや会議・面談のオンライン化等、これまで大きな移動(通勤・出張)を伴うことが当然とされてきた事業活動にも大きな変化が生じていますから、ある意味当然でしょうかね。
他、「c.事業の収益性改善」や「f.BCPの策定・強化」等も、両者一致して重視する傾向が見られます。
b.ビジネスモデルの転換」や「d.雇用体系の多様化」については投資家側がより重視しています。企業側は収益性改善等は重視するものの、ビジネスモデルそのものを転換させたり、雇用のあり方を大きく変更したり、ということは、そこまで必要ではないと考えているようですね。

企業・投資家・政府向け提言

生命保険協会「企業価値向上に向けた取り組みに関するアンケート

こういったアンケート結果を踏まえて、生命保険協会は企業・投資家・政府向け提言を取りまとめています(「提言レポート」)。
ひろはだいぶ結果を取捨選択してピックアップしたので、「ガバナンス」や「対話」、「議決権行使」等については、興味に応じて提言内容やアンケート結果を確認してもらえればと思います。


…ふう、こんなところですね。以上でアンケート結果の紹介は終わりにしようと思います。

また別の話題を思いついたら書いていきますね。

ではではまた。

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