見出し画像

374円の抵抗

あの8畳の部屋に帰りたくない。

17:00仙台駅発の電車に乗り、18:23に福島駅に着いた。

帰ってきた。

一人暮らしのアパートまであともう少し。

だけど、なぜか足が進まない。
胸が苦しくなる。

帰りたくない。

そんなことを思っていたら、気がついたらスターバックスのレジの前。

スターバックスラテのshortサイズを注文した。

374円だった。

約1ヶ月の仙台での生活、旅といった方が近いかもしれない、により金欠のはずなのに。

そんなことを忘れて、まだ家に帰りたくないから、という理由で買ってしまうほど、仙台での、八木山での生活は楽しいものだった。

僕は、2020年の7月からTABIPPO仙台支部というところに所属し、「旅」を広めていた。
TABIPPOでの活動については、また別のnoteに書こうと思う。

TABIPPO仙台支部の人たちは、みんな暖かくて、熱くて、最高な人たちだった。
そんな最高の仲間が作るTABIPPO仙台支部という場所は、僕にとっての「サードプレイス」だった。

ある日、そんなTABIPPO仙台支部に、八木山支部という部隊が発足した。

その名の通り、仙台市の中の一地区、八木山という場所を拠点とする部隊。
「TABIPPO仙台支部を盛り上げたい」そんな一心で、余っているタスクを処理したり、仲間を鼓舞したりしていた。

八木山支部に関しても、また別のnoteで詳しく書こうかな。

そんな八木山支部での日々は、大学のどんな活動よりも楽しかったかもしれない。
いや、楽しかった。

ファーストでも、セカンドでも、サードでもない。僕にとっての「ホームベース」だった。

2月17日に八木山に着き、当初は2月28日に開催するBackpackFESTA2021 day1の運営が終わったら帰るつもりだった。

けど、その後なんだかんだあって帰宅する日が延びた。

day1が終わった後帰ろうとしたら、day2とday3もかなりのタスクがあることが分かった。

どうやらday1と同じくらい、当日忙しくなるらしい。

せっかくならみんなと一緒にタスクしたいなって気持ちがあったので、「じゃあday2とday3が終わるまでは仙台にいよう」ということになった。

そして、day2とday3が終わり、さぁ帰るかってなった時に、困ったことが起きた。

「あれ、帰りたくないな。」

送迎会をしてくれたのに、結局帰らなかった。

ちなみに、
「帰る確率は何%?」
「うーん、2%かな」
って答えるぐらいには、帰りたくなかった。

全然帰りたくないやん、自分。

レミオロメンの3月9日を聴きながら、3月9日に帰ろうとしてたのに。

気がついたら3月17日になってた。

そして、今に至るという次第です。

本当に、今日で終わりなんだなぁ。
帰りたくない。

でも、ここで止まっている訳にもいかない。

時間が、自分の中の時間も、進むからこそ、思い出は生まれるわけで。

でも、今日ぐらいはちょっと立ち止まっていたい。

そんな思いを、スターバックスにて綴っています。

これは僕の、時間に対する374円の抵抗。

この記事が参加している募集

みんなでつくる春アルバム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?