Web2.0 vs Web3.0

昨今Web3.0というキーワードが広がっていますが、Web2.0との基本的な違いというところ記載したいと思います

Web2.0はそれ以前の情報を一方的にユーザーへ伝えるWeb1.0から発展して、インタラクティブな情報のやり取りを可能にしました。

それにより、ツイッターやAirbnb等世界中で広まっているサービスが誕生しました。これらサービスはユーザーの個人情報はサービスを運営している企業が保持しその対価として企業はユーザーにサービスを提供しています。

一方でWeb3.0はユーザー個人の情報は企業に把握されることはなく、誰絵も参加が可能なネットワークを意味します。

Web3.0の利点

  • ネットワーク上にいるユーザーは誰でもサービスを利用できる。つまり、許可を必要としない。

  • 誰もサービスへのアクセスを制限することができない。

  • 支払い手段として(Ethereumの場合)ETHがネイティブトークンとして実装されている。

  • Ethereumはチューリング完全であるため、プログラムを実装することができる。

Web2.0とWeb3.0の比較
Web2.0⇨Web3.0
①サービスの運営企業はユーザーの利用状況をモニタリングし、必要に応じて介入することができる。例えばツイッターの場合、ユーザーのツイートを監視し不適切なものに関しては削除することができる。
⇨ユーザーのサービス利用に介入することはできない。Twitterを例にすると、ユーザーのツイートを削除等することはできない。

②ペイメントサービスの場合、特定の作業に対する支払いを運営企業が許可しない可能性がある。
⇨ユーザー個人の情報は運営企業に把握されないので、特定の作業に対する支払いの拒否を運営企業がすることはできない。

③サーバーダウン等で例えばギグエコノミー向けサービスの運営が断ち行かなくなる可能性があり、そうなると作業者に対する支払いに影響を与えることになる。
⇨分散型サービスの場合、数千のサーバーによって運営されることになるのでサービスがダウンすることがない。

Web3.0の制限
もちろんWeb3.0がWeb2.0をすべて上回っており、すべて代替されるべきというものではありません。

  • Scalability
    トランザクションは遅い。なぜならトランザクションをマイナーが処理し、それをかくノードに伝播する必要があるため。

  • UX
    Web3.0のアプリケーションへアクセスためには従来の方法に加えた手順が必要となり、その手順に適応することがサービス利用のハードルとなり得る。

  • Accessibility
    現在、ウェブブラウザーにはほとんどインテグレーションされていないのでユーザーはアクセスしづらい状況となっている。

  • Cost
    トランザクション手数料のため、コストがかかるのでブロックチェーン上にデプロイするCodeはアプリケーション全体の僅かな部分のみとなる。

中央集権 vs 非中央集権
最後に中央集権と非中央集権の違いを記載します。
①ユーザーはすべてサービス管理者のサーバーと接続しているため、情報の伝達が早い。管理者が多くのコンピューターリソースを使い中央で制御する。
⇨ユーザー同士の情報の伝達距離が遠い可能性があり、その距離次第で伝達速度が遅くなる可能性がある。

②一般的に高いパフォーマンス(高いスループット・低いコンピューターコスト・インプリの容易さ)
⇨一般的に低いパフォーマンス(低いスループット・ネットワーク全体のコンピューターコストが高い・複雑なインプリ)

③データのコンフリクトがあった場合の解決が容易。(信頼性の源泉は管理者)
⇨コンフリクトがあった場合の解決方法はあらかじめプロトコルにて明示されている必要がある。

④単一障害点があり、ハッカーは中央のサーバーを標的にしてネットワーク全体のダウンを狙うことができる。
⇨単一障害点がなく、多くのサーバーがダウンしてもネットワークとしての機能は維持できる。

⑤ネットワーク参加者同士の調整は容易。管理者はネットワークの参加者にアップグレード等を強制することが可能。
⇨調整は困難。最終決定する機関が存在しない。仮にプロトコルの変更に異論を唱える参加者がいた場合、最悪サービスが存続できなくなる傾向がある。

⑥管理者がデータの監視をするのは容易で、あるネットワークを全体のネットワークから除外することも可能。
⇨情報が伝達するルートが数多くあるため、あるネットワークを切り離すことは困難。

⑦ネットワークに誰が参加するかは管理者がコントロールすることができる。
⇨誰でもネットワークに参加ができる。


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