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日本における昼間の自動車ライト点灯の必要性について


はじめに

 日本国内で、天気のよい日中に自動車がライトをつけて走る必要があるかどうかを考察します。特に、欧州から輸入される自動車の昼間点灯[1](デイタイムランニングライト:DRL)に焦点を当てます。
 自動二輪車は法規制により昼間ライトが必須ですが、自動車の場合はどうでしょうか。日本でも2016年からDRLは許可されており、外国車が昼間DRLをつけて走行しています。 
 一方、日本ではオートライトが法規制(2020年の新型車から)されました。これは周囲の明るさに合わせてライトを自動点灯する機能ですが、実に自動車メーカーによってはOFF機能がないものもあります。

日本とヨーロッパの日照時間の比較

 日本の主要都道府県とドイツ、フランス(パリ)の月別日照時間を比較すると、以下のことが分かります:

  1. 4月から9月までは、日本とヨーロッパの日照時間に大きな差はありません。

  2. 11月から3月は、ヨーロッパの日照時間が日本の約半分以下、北海道の7割程度まで短くなります。

このことから、ヨーロッパでは冬季(11月から3月)に昼間でもライトをつける必要性が高いと推測できます。

ウエザーニュースから
ドイツニュースダイジェストから
フランスの暮らしを楽しむプチ手帳から


(出典:ウェザーニュース、ドイツニュースダイジェスト、フランスの暮らしを楽しむプチ手帳)

外国車のDRL(デイタイムランニングライト)について

 外国車が昼間にライトを点けて走る主な理由は、もともとDRLという機能のためです。DRLは車の視認性を高めるために設計され、欧州では安全性向上のために2011年から義務付けられています。

 日本では昼間のライト点灯は必須ではありませんが、欧州車のDRLを完全に無効にすることは困難です。

  1. ディーラーや整備工場での設定変更:一部の車両では可能ですが、多くの場合標準対応していません。

  2. 手動でのヘッドライトスイッチ操作:欧州車の多くは消灯スイッチがありません。

  3. DRLキャンセラーの取り付け:車両の保証が無効になる可能性があり、推奨されません。

日本車の対応

 日本車は2020年から新型車に対してオートライトが義務化されました。これにより、周囲の明るさに応じて自動的にライトが点灯します。昼間は通常点灯しませんが、照度が下がると自動的に点灯する仕組みです。

まとめ

 日本の日照条件を考慮すると、昼間のライト点灯は必ずしも必要ではありません。しかし、欧州車のDRLは設計上の理由から完全に無効にすることが難しく、日本の道路でも点灯して走行することになります。一方、日本車は地域の実情に合わせた自動点灯システムを採用しており、より柔軟な対応が可能となっています。

参考資料

[1]昼間点灯 - Wikipedia
[2]季節の変わり目の体調調査 | ウェザーニュース (weathernews.jp)
[3]ドイツの日照時間と健康 - ドイツ生活情報満載!ドイツニュースダイジェスト (newsdigest.de)
[4]パリの気温の年間でみる服装は?温度差の激しい時の着こなし術! | フランスの暮らしを楽しむプチ手帳 (monpetitcahier.com)

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