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バベルの塔とリスク



バベルの塔

バベルの塔の物語は旧約聖書の「創世記」の11章に記載されています。
著作権の関係で、Wikipediaから引用は、ユダヤ古代誌Ⅰとします。
「ノアの子カマス(ハム)の孫で、強壮な体力を誇るネブローデース(ニムロド)だった。彼は人びとを説得して、彼らの繁栄が神のおかげではなく、彼ら自身の剛勇によることを納得させた。そして神への畏れから人間を解き放す唯一の方法は、たえず、彼らを彼自身の力に頼らせることであると考え、しだいに事態を専制的な方向へもっていった。彼はまた、もし神が再び地を洪水でおおうつもりなら、そのときには神に復讐してやると言った。水が達しないような高い塔を建てて、父祖たちの滅亡の復讐をするというのである。
しかし神は、彼らにいろいろ異なった言葉をしゃべらせることによって彼らを混乱におとしめられた。言葉が多様になったため、互いの意志が通じなくなってしまったのである。なお彼らが塔を建てた場所は、かつてはすべての人が理解できた人間の最初の言葉に混乱が生じたことから、その町はバビュローン(バビロン)と呼ばれている。」

同一言語を話すことにより同じ思想や同じ考えにより物事を進めて、まるで自分たちがすべてであるかの如く錯覚し、感謝がなくなり、思い上がることへ戒めと取られています。

バベルの塔の物語から見るリスク管理に関する観点は以下です:

高層ビルが伴う危険:

バベルの塔の物語では、ネブローデースが高い塔を建設しようとしたことが描かれています。現代では高層ビルやタワーマンションも多くの危険を伴います。過去起きた地震の大きさや揺れをもとに耐震基準※ができ、それを満たすように建物は建設されていると思いますが、耐震基準で想定される震度でも倒壊する恐れがあります。
倒壊しない場合も、建物の損傷で住居または勤務できなくなる恐れがあります。断水や停電のような予期せぬ事態により同様な事態が起こる恐れがあります。
また、火災の場合は、住人が階段を使って地上まで避難するのに時間がかかり避難が遅れる恐れがあります。
現代では、想定外の高さの津波、大雨(雨量)など、過去の経験に基づいたものを超えた事象が発生することがあるため、リスクと危険回避費用のバランスを考えて、リスクを最小限にする対策をとることが望ましいと思います。

※新耐震基準では、耐震性に関する次のような点が強化されました。
・「震度6強~震度7程度」の大規模地震でも人命に危害が及ぶような倒壊などの被害が生じない
・「震度5強程度」の中規模地震では、ほとんど損傷しない

ちなみに、今までに震度8相当の地震(建物の半数以上が倒壊、地盤が大きく変動する)は起きていないそうです。

同一言語を話すことによる思想の矮小化:

バベルの塔の物語では、人々が同じ言語を話すことにより、思想や考えが均一化され、自己中心的な錯覚に陥ってしまいました。同じ言語を使うことで、情報の共有やコミュニケーションは円滑に行えますが、単一の意見や視点に偏りが生じる可能性があります。おごりが、リスクに対する対策をおろそかにしてしまいます。

例えば、
自分や自分に近い人々の幸せや利益だけを優先し、他者や社会全体の幸せや利益を無視するという考え方です。自由な競争や発展のためにその目的の利害関係者を大切にすることは大切ですが、利害関係者以外の人々との関係が悪化する恐れがあります。国同士だと主義、主張の対立や自国第一主義や、恐怖を煽る行動により戦争が起こる恐れがあります。
多様な価値観、言語、文化、思想、風習を理解し相互に尊重し合うことが求められていると思います。
法に基づく言論や行動の自由と、専政に基づくそれらの権利の制限やはく奪が共存することは難しいと思います。ただ、認めはしないくとも理解は必要と考えます。

リスク管理においては、異なる意見や視点を尊重し、情報の多様性を確保することが重要です。以心伝心や暗黙の了解に頼らず、目的を同じくし明確なコミュニケーションを図ることで、意思疎通に関するリスクを軽減することが求められます。


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