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ダッシュ野党共闘 公開討論会

公開討論候補

 広島2区と3区の市民連合が主催する「衆院選へダッシュ!合同公開討論会」が10月3日、西区市民文化センターホールであり、予定候補者3人から選挙戦で訴えようと思っている政策を聞くとともに、立憲野党4党の代表者から共闘の進め方や連合政権構想への考え方などを聞いた。市民約180人が参加。次の総選挙で菅・自公政権にとって代わる新しい政府を樹立するために、たんなる選挙協力だけにとどまらない市民と野党の共闘をどうつくり出すか、会場の市民から活発な意見が続いた。

 2区からは予定候補者として立憲民主党の大井赤亥さん、日本共産党の藤本聡さん、3区からは立憲民主党のライアン真由美さんが壇上に上がり、それぞれ10分余り、政治に対する考え方や自らの政策を語った。


 政治学の世界から現実政治の舞台に今回飛び込んだという大井さんは、よく言われる「大きな政府」か「小さな政府」かという二者択一的な考え方に自分は距離を置いているとして、これまでの政治のどこを削り、何を膨らますかに言及。安倍政治が肥大化させてきた軍事費を削り、このたびのコロナ禍でその貧弱さが明らかになった医療や保健体制などを充実させる四本柱の主張と政策を明らかにした。

 大学時代をのぞき、ずっと佐伯区で暮らし活動しているという藤本さんは、戦争で捕虜となり青春を奪われた父と、20歳で被爆した母との間に生まれたものとして、被爆国日本が核兵器禁止条約に参加するためには次の総選挙が決定的に重要だと主張。コロナの感染拡大阻止、雇用と営業を確保、消費税の引き下げ、医療・介護・年金の改善、大学授業料の引き下げ、ジェンダー平等などを訴えた。


 3区の予定候補者として広島にやってきたというライアンさんは、「身長150センチの小さな体にはパワーがいっぱい詰まっている」として、コロナ問題など悩みを聞くために一軒一軒訪ねて歩いたり、いつでも相談を受け付けている。医療・福祉のスタッフの賃金を上げる、ダイバーシティ(多様性)を尊重し「違い」を力に支え合う社会をつくる、原発はストップさせる、などと主張した。

 野党からは、社民党の山内正晃・県連合副代表(広島市議)、新社会党の斉尾和望・県本部書記長、日本共産党の村上昭二・県委員長、立憲民主党の福知基弘・県連合幹事長(4日の結党大会で就任、広島県議)が、それぞれ、次の総選挙に臨む姿勢、野党共闘の進め方、連合政権構想などについて考えを述べた。

 会場からは、各予定候補、政党代表に対し、さまざまな立場から発言が相次いだ。
「選挙に勝つためには、候補者の一本化と無党派層の支持を受けることが不可欠」「これからの少子高齢化社会では、食料生産と水を確保する施策が欠かせない」「核兵器廃絶に向け、禁止条約の1日も早い発効を」「北東アジアの平和と安定を実現する外交政策を」「共産党を含む連合政権に合意すれば有権者にも野党共闘の本気度が伝わる」「野党連合政権の実現に向けた一つのステップ(市民への意思表示)として、野党各党による影の内閣をつくって見せてほしい」「選挙共闘を実りあるものにするためには、野党各党はギブアンドテイクの譲り合いの精神を持つべきだ」
 県内1区から7区までの小選挙区で野党共闘を実現するための積極的な提言が続いた。


 2区市民連合は9月5日に結成したばかり。安倍首相から菅首相に代わり早期の衆院解散も取りざたされるなかで、3区市民連合から公開討論会を一緒に開こうとの申し入れがあり、短期間の準備で開催にこぎつけた。候補予定者や政党代表が意見を述べ合う討論会は日本の選挙では、あまり行われておらず、参加者アンケートでは「候補者が一同に会して政策を述べ合う企画はすばらしい。政治に無関心な人に立ち上がってほしい」「政党は今日の段階では、自分の党の候補者を他党は支援すべきという思いでおられるようで、共闘の未来に不安を感じた。市民の要求に誠実に向き合ってほしい」などの意見が寄せられた。#市民連合#広島2区#広島3区#衆院選#野党共闘



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