島外限定販売品 『落陽』 2018年に発売開始となった島外限定版芋焼酎。麦麹の使用が伝統となっている東京島酒の中で、この『落陽』は黄麹の採用に加えて”米麹”で仕込まれた点で異彩を放つ存在だ。
『七福嶋自慢』 が原料を含めたTradな造りへの回帰ならば、この『落陽』は”新島・酒”でありながらも”新・島酒”としての次なるFieldを目指した、宮原社長の意欲作と言っていい。
黄麹と麹米が醸す味わいは、爽やかさを保ちながらもコクのある芳醇な味わいが特徴。なぜかボトルネックにぶら下がった”サイコロふたつ”が『落陽』のトレードマークである。
【『落陽 』スペック】 ●発売年:2018年8月 ●原料:甘藷・米麹(国産米使用・黄麹) ●常圧蒸留 ●度数・容量:レギュラー27度:1800ml 限定品 無濾過原酒35度:1800ml
■『落陽』が夜明けを迎えた、その因縁をば語り聞かそうか〜 〽夏よ八月夕立に 葉月の海に陽が沈む 鎮西八郎為朝公が なぜに落陽に惚れなんだ 『落陽』の因縁聞かそうか〜
2018年8月5日、新島酒蒸留所は新しい日の出を迎えたのだった。
と言っても、元旦ではない。その日、新製品『落陽』は初出荷、新島港を船出して、金波銀波の黒潮越えて、艱難辛苦のあかつきに、内地へと最初の一歩を踏んだ、のである。
さぁーさお立ち会い、御用とお急ぎでない方は、『落陽』誕生、合縁奇縁の物語、ごゆるりと読んでおくれよ、観ておくれ。
(新島酒蒸留所Instagramより) ■三人頼れば文殊の酒。『落陽』日の出の裏に、三つの出逢い有り。 〽続いた数字が三つ 一本の矢は折れるとも 三本の矢は折れ難し と教え諭しましたのは 戦国の雄 毛利元就公と申します 憂き世も同じ 独りよりも三人
時は平成十五年癸未の年(2003)、古老曰く、ペルリ来航の御時世で申すなら、東海道五十三次は神奈川宿と保土ヶ谷宿のそばにあったという半農半漁の郷村、今では様変わり、日の本有数の大都市となったその場所で、開かれましたる焼酎祭礼へと、宮原社長が与しました折のこと。
その祭礼の場で、宮原社長、三人の人物との邂逅に恵まれました。
一. 掛田商店 先代・掛田勝朗会長 お三方、そのはじめは横須賀にお店を構える掛田商店さんの先代ご主人、掛田勝朗会長。会長が世話人として参与したその祭礼に絡んで、宮原社長は面識を得たという。
【宮原社長談】 「家業に戻って、焼酎づくりに夢中になって。泡盛の古酒のことを知ったことで、ハマりましたね。 泡盛や甕を買い漁って、飲んだり寝かせたりしているうちに泡盛や米焼酎を造りたいという気持ちが抑えられなくなったんです。 父に相談し、平成10(1998)年頃にワンシーズン全部米で仕込むという無茶な計画で『純米嶋自慢』という米焼酎を造りました。 原料的にはあまりいいものは使えませんでしたが、ただ泡盛への憧れで米で造りたいという思いが大きかったんです。 白麹で常圧蒸留で造った焼酎は個人的にはとても良い出来だったと記憶しています。 3年ほどは全く売れずにいましたが、ソムリエの田崎真也さんのおすすめということで新聞に載せていただき、完売いたしました。 そんな純米が完売間近の頃に横浜焼酎委員会からイベント参加のお声がけいただきました。すぐに掛田さんから電話をいただき、いろいろとご質問を頂戴しました。その直後にジェットフォイルに乗って新島にいらっしゃったんですよ。 なんて身軽な人なんだろうと思いましたね。 掛田さんといえば泡盛にこだわりのある方です。 『泡盛を造ってみたいんですよ』と掛田さんに相談すると、米はどうする?やり方は分かる?といろいろと手助けをいただき、宮城県の米農家さんを紹介していただきました。 また泡盛づくりの有名な方もご紹介いただき、初期の頃、ご指導もいただきました。 紹介していただいた米農家さんとは今もお付き合いが続いていて、現在も弊社の米製品はすべてこの農家さんのお米を使わせて貰っています。 いろいろな方との出会いを紡いでいただいた掛田さんには本当に感謝しています」
二.ゑびす酒造(株) 五代目・田中健太郎社長
次なるお一人は、筑前國は杷木町に蔵を構える樽貯蔵焼酎『らんびき』のゑびす酒造五代目、田中健太郎社長。
祭礼のひとつ仕切りで酒悦同舟と相成ったそうな。
【宮原社長談】 初めての『大選集』でした、田中健太郎さんと出会ったのは。 長テーブル一つが自分のブースで、背中合わせにゑびす酒造さんのブース。偶然の巡り合わせで田中さんと出会ったんです。田中さんはとても穏やかな方ですね。 その後、田中さん主催の音楽と酒のイベント にお招きいただいたり、飲食店さんで田中さんとの麦焼酎のイベント を開いてもらったこともあるんです。
2014年7月 於 和酒とふるさと食材の店『ウケヅキ』 【宮原社長談】 「 2015年8月でしたか、九州の福岡市で焼酎の勉強会があって、その際にどうしても蔵を拝見したくて杷木町にお邪魔しました。田中さんもちょうど蔵にいらして、中を見せていただけるというので田中さんの車で連れて行っていただいたんです。 2019年の1月には酒のこばやしさんや、福岡市で焼酎バーの草分けとして有名な福田啓次マスターともご一緒させていただいて蔵にお邪魔したり、その年の9月には七島の酒造組合の研修で訪ねたりと、ほんとにお馴染みみたいな感じですね。 田中さんのことを語ると、なんか脈絡がなくなっちゃうんですよ。こう、言葉で表せないというか。何というのかな、思い出がふつふつと連鎖していく、私にとってなんとなく周波数が合う人、一緒に居てホッとする感じで好きな方ですね、田中さんは。 最近はラムに取り組んでいらっしゃるんですね。すごいと思います」
三.焼酎愛好家・柴谷知宏氏 最後に控えしは、焼酎愛好家の柴谷知宏氏。柴谷氏が本格焼酎ファンとして祭礼を訪ねた折に、宮原社長は知遇を得て意気投合。
実はこの柴谷氏こそが、『落陽』誕生の直接的な機縁に導いてくれた御仁だったのである。
【宮原社長談】 「いつだったか時期はよく覚えていないですが、何度目かのイベントでもブースのお手伝いをしてもらって、それから上京の際機会が合えばご一緒するようになりました。 あの頃は麦焼酎の白ものと樫樽、そしてはじめて造った『純米嶋自慢』というのがありましたね。父に米で仕込みたいと話をした時のものです。写真を見返すと、芋焼酎も再開したばかりくらいの頃だったか。 それで一緒に飲んでいた時に、柴谷さんにアドバイスを受けたんですよ。『焼酎をさらに本腰入れて売りたいなら、西葛西のこばやしさんに行くといいですよ 』と。 そこでちょっと間を置いて、 『でも、めっちゃめちゃ強面 (こわもて)ですよ、いい加減な気持ちで行ったらコテンパンにされます(微笑) 』 みたいなニュアンスのことを言われました。 そこまで腹が座っていなかった当時の私は、ビビってこばやしさんには近寄らないようにしていました(笑)」
柴谷氏にアドバイスを受けたものの、その言葉に恐れをなした宮原社長の足は、しばらく荒川を越えることはなかった。とはいえ、その一言が無ければ、それこそ『落陽』が日の目を拝めなかったのも確か。 ご縁とはほんに不思議なもの。
■『落陽』誕生秘話。デンジャラス西葛西の虎穴に入る。 はじめばかりでは話にならない 続いた数字が二 新島の宮原さん 清水の舞台は江戸川の 焼酎溢るる西葛西 べらんめえ酒屋の強面主人 てやんでー!と世に憚る
ところが宮原社長、ちょっとした事の成り行きから、虎の穴に飛び込む土壇場が巡ってきたのだ。大昔の漫画/アニメで喩えれば、『タイガーマスク』伊達直人の心境、銘柄居並ぶ店内に、きょうも嵐が吹き荒れる、のか?
【宮原社長談】 「2014年に新製造場を建てて、鑑評会では優等賞を何度か取れるようになり、『七福嶋自慢』という意欲作も出来ました。 ところが、2017年5月に畑の伐採をしていた私は木の枝で目を怪我しました。診療所に行ったところ内地の病院で診察してもらうように言われました。最初の診察が終わったものの、(交通の便の都合で)さあ今日は島には帰れない、さてどうしよう?という時に、柴谷さんに言われたこばやしさんのことを思い出した んです。そこで訪ねてみることにしました。 たしか、最初はアポを取らずに直接向かったような気がします。西葛西の駅から歩いて店に向かいました。道のりは結構遠かったですね。 店構えがきれいな酒屋さんです。外からちょっと覗いて見ると、カウンターに座っている男性がギロリとこちらを向き、眼が合ってしまいました 。 あの時、私は眼帯してたのかな? 眼が合っちゃったので、もう意を決してドアに向かい ました。入店して新島の焼酎蔵であることを告げてご挨拶をしました。 その際は造りの話とか、島の景気の話とかしたと思います。 また次回診察を受けないといけないので、来週と再来週東京に出てくるので店に寄っていいですか?みたいな感じになり、『来るなら舐めるくらいでいいからサンプル持ってきなよ』と言われました」
【宮原社長談】 「それから、駅まで送るよとスポーツカーに乗せてくださって、『焼酎の歌ってあんまりないんだよなあ、ちあきなおみの”冬隣”って知ってる?』とおっしゃった。 〽あなたのマネしてお湯割りの焼酎飲んではむせてます~って歌です。あれをかけてくれて。吉田拓郎の『制服 』という歌が好きだとおっしゃるので、『自分の息子、拓郎っていうんです 』と返したんです。『へえ』って少し驚かれたような感じだった 気がします。そうして、西葛西の駅まで送っていただきました」
そこで「こばやしさん」こと、東京都江戸川区は西葛西に 『酒のこばやし』 を構える小林昭二氏 に,この宮原社長との第三種接近遭遇について話を伺ってみた。
【小林昭二氏談】 「彼が初めて来店したのは、ちょうど昼食を終えた頃でしたね。挨拶を聞いてると、『不慣れな営業をあっちこちの酒屋に行ってしているんだろうな?そして皆に要らないって断られたんだろうな?』と直ぐにわかりました。 彼が『島酒へのご意見を』と言うのでね、私の感じていた思いを率直に伝えたんですよ。 『麦麹を文化だと後生大事にして過去に日の目を見たのかね? 麦麹に固執するあまり一歩踏み出せなくなってはいないだろうか?』と述べて、『お宅の焼酎あまり口にしていないので、今度いくつかサンプルでも持ってくれば?』と、その日はその程度で別れました」
『落陽』以前、宮原社長は東京島酒の造り手として、本道である麦麹を使った諸島の伝統製法に極めて忠実であった。造りについてはConservativeな姿勢を貫いてきた職人である。そのキャッチャーミットに小林氏がド直球を投げ込んできた。
【小林昭二氏談】 「すると1週間ほどして、彼がサンプルを持参してきたので、利き酒をしたんですよ。麦焼酎は常圧で程よい味わいで飲み飽きもしない良い出来だと思いましたが、芋焼酎は麦麹だと鹿児島の米麹を使う芋焼酎と比べるとやっぱり押し出しが弱く感じたんですね。 『麦麹で仕込む島酒は昔は米が無かったからでしょう?今は米を引っ張ってこれるんだから、一度チャレンジしませんか?』と提案しました。『やりません』と言っちゃうとそれで終わりでしたが、彼も心のどこかでいつかは米麹でやってみたいとも思っていたようですね。『やりましょう!』と話は決まりました」
『落陽』の仕込みに使われる黄麹による米麹(新島酒蒸留所Instagramより) 【小林昭二氏談】 「さらに彼が『麹は黒ですかね?白でしょうか?』と訊くので、私には米麹での提案の他に、伊豆諸島についてはかつての島ブームを知っているので、ダイビングやサーフィンなど夏の海も連想したんですよ。 そこで『そんな楽園には黄麹だね』と言ったのですが、ここはハードルを上げて彼の職人気質に火を点けてやろうとも思っていました。 『ああ…..メンドクサイな』なんて言ったら全て終わりでした。いままでやっていないのですから、彼も少し考えていましたが、『やります』と言ってもらえました。 何事もトライ&エラーを繰り返してより良きものになるわけで、挑戦しない造り手は置いていかれると私は思うんです。彼は仕込み前に黄麹の芋焼酎について相当勉強したようで、鑑定官にも相談したりしていたようですね」
禅宗の公案に「放下着」という言葉がある。大事に抱え込んでいるもの、常識や執着心を一旦放りだしてみよ、すべての思慮分別や経験などもいっさい捨てなさい、との教えであると。
小林氏と宮原社長の問答、決して蒟蒻に終わることなく、『落陽』は旭日を仰ぐことに相成ったのである。
■なぜに、ボトルネックにサイコロ二つ?! 〽物の始まりが一ならば 国の始まりが伊豆の国 島の始まりが新島 乱暴の始まりが鎮西八郎為朝公なら 新・島酒の始まりが宮原の『落陽』 続いた数字が二 サイコロ二つ……
ネックに下がった サイコロふたつ(新島酒蒸留所Instagramより) 吉田拓郎ファンならすぐに気づかれるだろう、『落陽』というネーミングが拓郎の代表曲のタイトルから名付けられたと。
さらに、オマケであるボトルネックに掛けられた2個のサイコロは、歌詞にある有名なフレーズ「みやげにもらったサイコロふたつ」にあやかったもの。それは同好の士、拓郎ファンには解ってもらえるだろう隠されたメッセージである。
なにせ、宮原社長も小林昭二氏も熱烈な吉田拓郎信者なのだ。宮原社長が御子息の名前を”拓郎”と名付けたのは先にご紹介した。両者ともに同時代を過ごした長年のファン、拓郎への一途な想いがこの『落陽』には込められている。
【小林昭二氏談】 「ネーミングですがね、いつの日か『落陽』という商品をと思って特許庁のHPでずっとチェックしていたんです。 以前から、関西のある会社が商品化はしていないが商標権だけは取得してて、『ダメかなぁ?』と諦めてた。改めて確認してみたら、この会社が他にもいろいろ持っていた商標権が無効になっていたんですよ! 『あれ?もしや?』と思いその会社に電話してみるとまったく繋がらないので、『あ!これは使えるな!』と思って、”落陽”について調べ直すとあと半年で権利落ちだったの。 それで早速新島に連絡し、名前は決まったのかと聞くとなかなか決まらずにいたようなので、『島って夕日も綺麗でしょう? ”落陽”ってどうかな?』と相談すると、気に入ってもらえました。そして無事に『落陽』の商標権が取得できたんです。取れた時はうれしかったね」
【小林昭二氏談】 「米麹の仕込みが始まる頃は、私も多少は忙しく時間がないので調布から小さな飛行機で出向きました。 東京上空を飛び直ぐに江の島が見え、まもなく大島が見えると着陸態勢になり新島へはあっという間のフライトでしたね。『こんなプロペラ機で大丈夫か?』と、始めは怖かったのですがとても楽しかった。島は船で行くのが良いのかもしれませんが、私はこのプロペラ機をお勧めしますね。 初めて彼が来店した時に『不慣れな営業をあっちこちの酒屋に行ってしているんだろうな?』と感じましたが、そんな悔しさに応えて、この黄麹仕込みが世に出たら”要らない”って言った酒屋から”欲しい”と連絡が来るようにしてあげたいと、そう思ったんですよ」
商標登録 第6047243号(登録日:2018年5月25日/新島酒蒸留所Instagramより) 無事に商標登録も終わって、新島港を船出した『落陽』。そのラベルは、新島の西、しぼったばかりの赤に染まる黒潮の波間に溶け込む夕陽をモチーフにデザインが為されている。
ちなみに、一度サイコロなしで出荷したところ「ボトルにサイコロをぶら下げてくれ!」との要望が数多く寄せられて復活することになった、と宮原社長は苦笑した。
2022年に引退宣言をした吉田拓郎だが、ファンの気持ちはいまだ熱い。
■宮原社長が語る、『落陽』の造りと味わいのポイント。 続いた数字が三つ 『落陽』造りの三要素 黄麹掛ける麹米 二十七度のコクの良さ 酸の弱いが黄麹なれど 強い酵素が糖に効く
『落陽』の原材料や麹、製造工程、そして飲み方などについて、宮原社長に伺ってみた。
【宮原社長談】 「鹿児島と同じ原料で造ったらどうなんだろうと、以前から考えてはいました。 でも、鹿児島と同じもの造ってもなあ、とも思って。 『純米嶋自慢』 から始まって『波の上の月』 ………と、ほそぼそと年1,2本(の仕込み)だけ造り続けてきた米麹の米焼酎です。でも米を芋焼酎に使うときはなんだかワクワクしました。 黄麹も何年か続けてきて、だいぶ勘所がつかめて来ました。 焼酎の(白・黒)麹は最初高温でだんだん温度を下げていきます。ところが黄麹は最初低温で始めて段々と上げていきます。 あの栗みたいな独特の香りがなんとも言えません。できた焼酎もなんというか、華やかな香りで何杯でもいけそうな、まさにゆるゆると飲み続けられる島酒に仕上がっていると思います。 以前、渋谷にあった焼酎バー『古典』さんで、黄麹の焼酎をお湯割りで頼んだところ、「黄麹は温めちゃだめだ」と言われました。しかし私は『落陽』のお湯割り が好きなんですよね………黄麹を使った清酒はお燗つけますからね。まちがってはいないと思うのですが」
■「その一杯は決して終幕ではなく、 新しい夜明けを迎える喜び」を。 〽続いた数字が七つ 七島新島羽伏浦 ひたひた寄せる太平洋 粋なねえさん 立ち落陽
(画像は新島酒蒸留所Instagramより) 曾祖父、祖父、そして父から連綿と受け継ぐ家業122年の歴史に培われた”新島・酒”という基礎に、四代目・宮原社長ならではの”新・島酒”を築く、そんな志を抱いて昇らせた『落陽』である。
とはいえ、心機一転、新天地開拓を願って取り組んだ新商品の名称に”日が没す”とは縁起が悪くないか?、という声も身近にあったと聞く。
しかし、”夜明けの来ない夜はない”。
この言い回しの語源は、シェイクスピアの悲劇「マクベス」でマルカムという人物のセリフ「The night is long that never finds the day」か、英国の神学者で歴史家のトーマス・フラーの「It’s always darkest before the dawn.」とも言われているそうな。
「It’s always darkest before the dawn.」は直訳で「夜明けの直前は常に最も暗い」です。 「夜明けの直前は常に最も暗い」は、「最も苦しいときこそ乗り越えれば、事態が好転する」ということを言い表しています。
(『WURK』「明けない夜はない」の意味と語源…… ) 「一の裏は六」 そう、一の裏は六。辛苦の時はいつまでも続くことはない、夜の闇は明ける直前が最も暗く思えるが、水平線に落ちた陽は空を一巡りしてまた昇り来たるのだ、と。
新島酒蒸留所は、『落陽』発売を契機として各地の新たなファンから知遇を得ることが出来た。『落陽』が新しい日の出を告げてくれたのだ。
その一杯は決して終幕ではなく、新しい夜明けを迎える喜びでありたい。
『落陽』裏ラベル 「明日の前に飲んでいただくこの一杯が、そうであってくれたらと願っています」、宮原社長は発売前後を振り返ってそう付け加えた。
新島の落陽 そして陽はまた昇る(新島酒蒸留所Instagramより) 〽最もわかりやすいよ この英語見てごらん あたしだって読める NHKにマッカーサー メンソレタームにGI ”地理的表示”ときた! でもね『落陽』だ こういう新・島酒も 買って頂戴よ うまいよ どう? はいっ! どうもありがとうございました!
(【東京島酒『嶋自慢』の飲俗學<10>】『嶋自慢の麦麹使用 焼酎麹発酵サラミ』誕生!に続く)