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ドキュメント『ヤマフル』 試験的醸造再開 その全仕事(7)

本稿は2003年4月にサイト『九州焼酎探検隊』で公開したコンテンツの再構成版です。

【2003年再蒸留 データ集】


粕取焼酎「やまふる」仕込み2003 概要

                鳴滝酒造株式会社  古舘 正典

●3/8 仕込み
 ・AM9:30 外気温7℃、水温12℃、粕温度12℃
 ・使用粕 精米70%普通酒粕、取得アルコール19.7度、粕歩合26.8%
      粕アルコール9度、本日早朝粕放し分
 ・原料粕1,020kg、水800L(汲み水歩合78%)
 ・汲み水温度20℃に調整、粕投入、仕上り温度15℃
 ・13:30 発酵開始
以下もろみ、写真データ及び品温経過表にて

 ・3/13  アルコール分析 14.4度
 ・3/15  アルコール分析 15.0度
 ・3/18  もろみ分析 メーター-6.0、酸3.7、アミノ酸16.2、アルコール16.2度
 ・3/22  もろみ分析 メーター-1.5、酸3.9、アミノ酸17.5、アルコール17.3度
 ・3/26  もろみ分析 メーター-2.0、酸3.9、アミノ酸18.5、アルコール17.4度
 ・3/28  もろみ分析 メーター-2.0、酸4.1、アミノ酸18.7、アルコール17.4度
 ・4/4  もろみ分析 メーター-1.0、酸4.0、アミノ酸18.9、アルコール17.1度
 ・4/8  もろみ分析 メーター-0.5、酸4.1、アミノ酸19.3、アルコール17.1度
●4/9~11 蒸留

 ・AM10:00 外気温13℃、もろみ温度12℃
 ・最終もろみ メーター-0.5、酸4.0、アミノ酸19.5、アルコール17.0度
 ・もろみ容積1,718L、実重量1,604kg
 ・初釜~10釜まで、一回の蒸留につき、もろみ150kg、籾殻30kg。
 ・11釜は、もろみ104kg、籾殻20kg。
 ・総計、もろみ1,604kg、籾殻320kg
 ・末だれカット、アルコール10度~12度

1回の蒸留所要時間(除く準備作業)80分。蒸気を通し始めて約20分は蒸気の水のみ流出。その後60分程度で粕取焼酎を回収。油臭の原因となる浮遊物等は、丹念に除去。

 ・粕取焼酎総取得量544L・アルコール40.4度。純アル取得217.6L

※汲み水歩合、1回のもろみ蒸留量、籾殻混入量、末だれカット度数は、製品の性格を決める極めて重要な要素であるので、各蔵の判断にて。

『ヤマフル』の売上推移グラフ(1976~2002年)

【Folk Wisdom】への転載を許可いただいた鳴滝酒造株式会社 古舘正典社長に感謝致します。


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