【2020 ACL】マリノスACLの手引き
さて、いよいよACLが開幕します。その前の予習としまして、ACLならではの状況やルール。また、グループリーグの対戦相手がどのような特徴を持っているかをまとめてみます。
1.ACL独自の状況やルール
■開催地とスタジアムについて
【POINT】
・今のドーハは日本でいうところの9月下旬から10月上旬並みの気候
・スタジアムは冷房を完備
ACLが集中開催されるドーハ。今現在でも最高気温が約28℃、最低気温が約20℃と、今の日本に比べて暑い状態です。選手たちはこの気温に慣れる必要があるでしょう。
しかし、マリノスが試合を行うアル・ジャヌーブ・スタジアムは冷房完備の模様。少なくとも試合中は快適な温度で走り回れることが保証されています。
ただ、スタジアム外が暑いことは変わりません。日常生活や日々のトレーニングでストレスは感じるはず。心身共に消耗しやすい環境に身を投じることになるでしょう。
■レフェリングについて
【POINT】
・今季のJリーグは激しい当たりに関して寛容なレフェリング基準だった
・ACLはJリーグとレフェリング基準が違う
・Jリーグと同じ意識で臨むと不要なファールが増える可能性がある
今季のJリーグは激しくフェアなものを求めるため、コンタクトプレーについてのレフェリングが寛容でした。ただ、これは世界で全く同じというわけではありません。
ACLに関しては別の基準になるため、Jリーグのノリでプレーすると、思わぬファールを取られる場合があります。「え?このプレーでファールなの!?」「この程度でイエロー出るの!?」プレーしてる選手たちも、見てる我々もこのようなことを多く感じるかもしれません。
笛が鳴る基準へのアジャストは必須です。しかし、人間慣れ親しんだものをすぐ捨てられないので、最初の2,3試合はファール祭りになるかも…慎重なプレー選択も求められるでしょう。
■飲水タイムについて
【POINT】
・ACLは飲水タイムがない
・これはマリノスに優位にも不利にも働く
Jリーグでは毎試合あった飲水タイム。これがACLではなくなります。マリノスのサッカーは途切れないスピーディーな展開が特徴。身体への疲労はもちろん、頭への負担も大きいです。その休憩ができる飲水タイムがないので、今までより長い時間集中し続けることが求められるでしょう。これも慣れを取っ払うため、適応するまである程度時間がかかると思われます。
しかし、終始スピーディーな展開を相手に強いることができるのは優位に働く一面も。Jリーグは他リーグに比べて圧倒的にプレースピードが早いです。その中でもマリノスは最速。これは大きなアドバンテージになるでしょう。
■選手交代について
【POINT】
・選手交代は5人まで
・ハーフタイムを除いて3回まで
選手交代はJリーグと同じく、5人までで、ハーフタイムを除く3回までになります。ここはリーグ戦と同じ運用ができますので、いつも通りの戦いができるはず。交代に関する心配は無用です。
実はベンチ人数は違ってたりします。Jリーグは7人でしたが、ACLはなんと10人。分厚い選手層を誇るマリノスとってお得な話ですよね。幅広い戦いができるかと思います。
■VARについて
【POINT】
VARは準々決勝から導入される
Like the AFC Champions League (West), the Video Assistant Referee (VAR) system will also be implemented in the 2020 AFC Champions League (East) from the Quarter-final stage.
VARの導入は、決勝トーナメントベスト8(決勝トーナメント1戦消化後)からになります。なので、グループリーグではVARがない状態で試合を行います。
他リーグについて言及しますと、Kリーグ、Aリーグ、CSLではVARを使用していました。なので、Jリーグ以外のチームはVARに慣れているという側面があります。ここもレフェリングに対する選手たちの適応力が試されるポイントでしょう。
■決勝トーナメントで決着がつかなかった場合
こちらに記載がありますが、90分間の試合で決着がつかない場合、前後半15分ずつ、計30分の延長戦を行います。それでも決着がつかない場合、PK戦にて決着をつける形に。いきなりPK戦になるわけではありませんので、そこに注意です。
また、延長戦に入ると交代枠が1人追加され、最大6人まで交代することが可能になります。これもJクラブとしてはあまり体験しなかったことなので、新しい体験ですよね。
2.グループリーグ対戦チームの特徴
各チームの特徴と、リーグ戦での全得失点をまとめてみました。気になる方は以下のリンクからご覧いただければと思います。
■上海上港
■全北現代
■シドニーFC
3.決勝トーナメント対戦チームの特徴
■水原三星
4.マリノスの優位性
【POINT】
・グループ随一のプレースピードで相手を蹂躙できる
・シーズン中にACLへ臨むため、コンディションはバッチリ
・特殊なプレーは初見殺しができる
前述した通り、Jリーグはアジア随一のプレースピードを誇るリーグです。
【スピード】Jリーグ >> Kリーグ >>>> CSL > Aリーグ
個人的にはこのように感じました。実際2月に行った試合は、両方とも相手を置き去りにしていましたよね。相手に合わせず、自分たちが『いつものスピード』で臨めれば、蹂躙することも可能でしょう。
リーグ真っ最中のなか迎えるACL。他には、KリーグとCSLは直前にシーズンが終了しています。彼らもコンディションは整っている方でしょう。しかし、Aリーグは8月中旬ごろがシーズン最後の試合。今まさにプレシーズン状態なのです。シドニーFCの試合を見ましたが、リーグ戦のものと比べると体のキレが段違いでした。彼らは苦労するでしょう。
マリノスの特殊なサッカーは相手に混乱を生むことができます。未遭遇のポジショニング。未体験のスピード。映像を見て頭には入っているでしょうが、体感すると大きなギャップを感じるでしょう。そのため、相手は大きく混乱するはず。
これは、マリノスと対戦経験がないチーム全般に言えることです。当たったことがあるのは同じ日本のチームのみ。そういった相手でない限り、初戦はある程度優位に戦えると思います。
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