【2020シーズン】マリノスの試合まとめ
1.試合日程と結果
・今季は全44試合を消化
・そのうち連戦でなかったのはたった4試合のみ(全体の約9%)
・連戦初戦を含めると、いつも通りに戦えたのは11試合のみ(全体の25%)
冷静に見直すと改めておかしい日程だったんだなと思います。試合をする。リカバリーする。次の試合をする。リカバリーをする。恐らくこれの繰り返しだったのでしょう。ある程度振り返る時間があったとはいえ、ただ試合をこなしただけという印象が強いです。今季の試合をどれだけ糧にできたできたか。それが気がかりです。
試合勝敗の内訳は、20勝7分け17敗。ACLの分勝ち越している感じですかね。きっちり対策されたリーグ戦。初見だったACL。如実に結果が分かれていました。王者として迎えたシーズンの難しさを、肌で感じることになりました。
得点について見てみると、全く入らなかったのは浦和戦のみ。自分たちが点を取れなかったのも4試合だけ。相変わらずゴールがたくさん入る試合を多く行っていた結果に。見てる人を楽しませることは、今季も担保できたと言えるのではないでしょうか。
2.得点と失点パターンの比較
・2019年に比べてPKでの得点が激減
・反対にセットプレーは激増
・クロスとショートパスも増加
・スルーパスからのものが半減以上している
1試合あたりのペナルティエリア侵入回数は、昨季の16.7回から21回に増加。エリア内に入る頻度は高かったようです。しかし、1試合あたりのドリブル回数は15.8回から12.8回に減少。エリア内への侵入方法が若干変わったことが伺えます。クロスやショートパスからのゴールが増えていることがそれを表しているでしょう。ドリブルで切り裂く選手(主にウイング)が不在だったため、PKが減ったと考えられます。
なぜそうなったかというと、マリノスへの対策が進んだから。カウンターされないように最終ラインでスペースを与えない。ドリブルする隙間もなく、相手を攻略することに苦戦。スルーパスからの得点が減っているのはその影響でしょう。ゴール前を固めた相手をどうこじ開けるか。それに悩んだ一年だったと思います。
・セットプレーからの失点が増加
・クロスとロングパスからの失点が激増
・こぼれ球からの失点は減少
セットプレーからの失点が増加したのは、メンバーがコロコロ変わった影響でしょう。ゾーンで守るには共通意識の高さがある程度求められます。通常通りの日程に戻り、それなりにメンバーを固められれば自ずと減るはずです。
それ以外に着目すると、クロスとロングパスからの失点が激増していました。そしてこぼれ球からの失点が減少。このことから、一発で決められる頻度が増加していたことがわかります。今季はスパッと抜け出されてゴールを割られる頻度が高かったですよね。
そこで、直近5年のコンパクトネスを比較。ボス就任以降で最も広く守っていたことがわかります。
1. 3バック採用により、そもそも守る幅が広かった
2. 過密日程により、緊密な守りを維持する体力が続かない
3. メンバーが頻繁に変わるので、統率した守りがしづらい
大雑把にこのあたりが理由だと思います。可能なら4バックのときだけで比較してみたかったですね…
リーグ全体を見渡しても、失点の少ないチームは守備陣を固定している傾向があります。『いつも通り』という阿吽の呼吸は、共通認識を求められるサッカーにおいて重要だということが改めてわかりました。ほんと22連戦を恨んでしまいます…
3.リード別勝敗の比較
・リードされた試合で勝てないのは従来通り
・リードした試合での勝ち数が激減(逆転負けがリーグ最多)
・優勝したシーズンはリードした試合はほとんどものにしていた
リードされた試合を盛り返せないのはいつも通りでした。では今季何が変わったかというと、リードした試合をものにできたかどうかです。優勝できた昨季はほとんど勝っていたのに対して、今季は負けることが多くありました。なんと、逆転負けの回数はリーグ最多。逃げ切ることができなかったシーズンだと言えるでしょう。
・先制した試合で勝つことができていない
・優勝したシーズンは先制したらほとんど勝っていた
・それでも前半リードしていた試合は多くものにしていた
先制した試合についても同様の傾向が見られました。先制逃げ切りができていた昨季に比べ、今季は負けが込んでいました。先制点は奪えたが、追加点が中々奪えず逆転負け。そんな試合がいくつもありましたよね…
しかし、前半リードしていた場合はほとんど勝っていました。これは昨季と同様の傾向でした。前半リードできるかがこのチームの勝敗を分けているのかもしれません。
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