地政学入門#8 サウジアラビアとイラン

<講義からの学び>
①サウジアラビア:
オスマン帝国(指導者:トルコ人、民:アラブ人)から英仏がアラブ人の独立を支援して誕生した国の一つ。サウード王家による独裁。サウード家はスンニ派(経典重視)、コーランを絶対視する原理主義を採用する一方、米系石油メジャーに依存する矛盾(産業が石油しかない)を抱える。聖地メッカの保護者。反米派やイスラム過激派、シーア派(=親イラン派)の分離独立運動を弾圧。
②イラン:
同じくオスマン帝国(指導者:トルコ人、民:アラブ人)から英仏がアラブ人の独立を支援して誕生した国の一つ。シーア派(血統重視)の国家。英系石油メジャーと結ぶ王政が富を独占し、貧富の格差拡大。シーア派の法学者ホメイニが親米王政妥当を呼びかけ、イラン革命で王政崩壊。ホメイニのイスラム共和国が石油利権を国有化(←もちろん米英は激おこ)。西側諸国は経済制裁。対抗するためにイランは核開発を決断。最高指導者はハメネイ氏。国軍とは別に革命防衛隊を組織。革命防衛隊のソレイマニ司令官をトランプ政権が暗殺。
③イラン核合意:
オバマ前大統領がローハニ大統領と電話会談で核合意(核開発の停止)を結び、経済制裁を解除。これにサウジが猛反発。サウジもパキスタンと組んで核開発の動き。トランプはサウジとの関係修復のためにイランへの経済制裁を復活。

<私の気づき>
・米英系石油メジャーやジョージ・ソロスがこれほどまでに中東での情勢悪化に関与していることに驚いた。各国の対立が西欧諸国が勝手に国境線を切り刻んだ結果と考えると中東諸国も不運だと感じた。テロは悪だが、それと同時にイスラム過激派を生んだ原因は米英を含む西欧諸国にあることを理解しておかないといけないと思った。

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