地政学入門#5 ロシアと中国

<講義からの学び>
①ロシアの起源と地政学的特徴:
歴史的に北方ユーラシアの遊牧民が最大の脅威。200年にも渡るモンゴル帝国の支配を受けた後、モンゴル帝国の騎馬戦法と国土を受け継いだモンゴル帝国の後継者。典型的なランドパワー国家。広い国土を持つが相対的に人口が少ない(寒すぎて住めない)。経済は石油など天然資源に頼るため安定しない。暖かい土地、不凍港を求めて「南下」するのが基本の領地拡大政策。
②ロシアから見た中国との関係:
19世紀、アヘン戦争で弱った中国(清の時代)から沿海州まで併合。国土が広大な分、色々な国々と国境紛争を抱える。経済再建には中国の協力が欠かせない一方、領土問題(沿海州など)を抱えている。沿海州は中国からの人口流入が激しく、将来的に領土問題に発展する可能性大(クリミア地方併合時の論理を中国に使われる可能性大)。
③中国から見たロシアとの関係:
ロシアは目の上のたんこぶ。北の脅威。ソ連崩壊、上海条約機構の結成により北の脅威が減ったことが近年の中国の発展に寄与。沿海地方(中国人の流入)の併合、朝鮮半島の併合(あるいは傀儡政権樹立)により、日本海に出ることを画策していると想像される。

<私の気づき>
・典型的なランドパワー国家であるロシアと中国だが、経済発展のためには海路の確保が必要。そのために両国とも実行支配地域の拡大を図っている(特に海に出るための港は重要)。中国とロシアは国境を接するため、基本的には対立関係にあるが、互いの脅威が減少すると他に目を向けられるので日本を含めた他国への干渉が激しくなる。日本は両国と距離的に近いため、中ロ関係の動向は日本にとって非常に重要であると理解した。

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