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【制作後記】FANMADE 笹川真生 - サニーサイドへようこそ


はじめに

今回は笹川真生さんの『サニーサイドへようこそ』という楽曲の二次創作MVを制作したので、そのコンセプトや簡単なストーリー解説を書いていきたいと思います。
 
こうやってちゃんと記録に残す事は初めてで、書こうと思った理由としては、制作中に意図していたコンセプトやストーリーを見る人に伝えきることが恐らく出来ていなかったんじゃないかと感じ、文字に起こして上手くいかなかった部分をはっきりさせる目的で書き始めた次第です。

読みづらい部分や拙い部分多いかと思いますが温かい目で読んでいただけると幸いです。


リファレンス

  • 笹川真生 - サニーサイドへようこそ / Mao Sasagawa - Welcome To Sunnyside

  • Dreamcore

  • floating girl

  • (fanmade video) 球体都市 - yuigot

  • THE AMAZING DIGITAL CIRCUS_ PILOT

  • The Backrooms (Found Footage)

  • TWELVE MINUTES

  • 春じゃないわ - 可不

  • 理芽 - インナアチャイルド _ RIM - Inner Child (Official Music Video) #29

意識して参考にしていた映像・ゲーム・ジャンルです。恐らく上記以外も無意識に影響されているものも多いかと思うのですが覚えている限りで書き出しました。全部説明すると長くなるので一番参考にしていたものについて詳細を書きます。

Dreamcore

Pinterestで収集した画像

リファレンスというか今回のMVのメインモチーフです。
一個の作品ではなくて、PinterestやTikTokなどでそう検索すると不気味なボールプールやphotoshopで加工された青空などの画像が沢山出てくる一つのジャンルです。

Vaporwave、Liminal Space、Y2Kなどが載っているAesthetics Wikiというサイトがあり、そこにDreamcoreという名前で載せられています。自分で画像を収集している時はそういうのがちょこちょこあるな〜ぐらいの印象だったのですが、2020年ごろからTikTokで流行り出したそれなりに大きい流れの一つだそうです。
(Aesthetics Wikiについてはbondbond(@bondbondoo)さんに教えてもらいました!なんでも知ってて本当に凄い)
Aesthetics Wiki:https://aesthetics.fandom.com/wiki/List_of_Aesthetics

全体的にLiminal Spaceチックな得体の知れない不気味さや狂気的な雰囲気が特徴ですが、同時にボールプールやアスレチックなどの子供っぽさや懐かしさもあり、Dreamcoreという名前からも「子供の頃の夢」を表現しているのかなと思い、これを現実逃避や幼児退行的な意味合いで解釈して後述するコンセプトにも通づると考えて取り入れました。

コンセプト

小説・漫画・アニメ・ゲームなどにおいて、エンディングを迎えてしまうと喪失感を感じたり、そういった経験からラスボス戦に進みたくないとか最終回を見たくないとか思った事はないでしょうか。
僕はゼルダの伝説、UNDERTALE、スーパーペーパーマリオなどのゲームを遊んでいた時や、キルラキルというアニメを見ていた時に凄くそれを感じてなかなかエンディングを見るまで時間がかかったりエンドコンテンツをひたすら遊び続けたりしていました。
調べて初めて知ったのですが、こういうのは『〇〇ロス』や『ラスボス前症候群』とよく呼ばれるそうです。

今回のMVはそういった「喪失感を感じたくない」「ずっとここに留まりたい」という思いから話の終わりを遠ざけてしまう「夢から覚めたくない気持ち」をコンセプトに制作しました。

ストーリー

大筋としては「ゲームの世界を舞台に初めは脱出を目指すがゲームクリアを目前に自ら足を止めてしまう。」といった流れです。

薄暗い室内遊園地のような場所に迷い込む
出口の探索を始める
非常口のマーク
谷底に落ちる
ボールプールのお陰で助かる
暗闇を探索
明かりの灯る道を見つける
大きな風船に乗って一気に地上へ
ゲーム世界が壊れ始める
気球に向かって走り出す
脱出を目前に様子がおかしくなる主人公
振り返り、そのままボールの波に飲み込まれる

大体の流れはこんな感じで、最後に足を止めてしまった理由についてなのですが、実は登場人物として主人公に加えてもう一人、姿は直接描写されないプレイヤーが存在します。

1サビ終わりの間奏
ラスサビ前

映像の中で子供部屋のような場所が映るシーンを2回ほど挟んでいるのですが、このシーンはゲーム世界ではなくゲームそのものを遊んでいるプレイヤーの部屋です。

ゲームの世界観や遊び心地が好きだったプレイヤーが、上述のコンセプトで出てきた『ラスボス前症候群』のような状態になった結果「ゲームの主人公は最後まで脱出する事を目的としていたが、クリアを目前にゲームを終わりにしたくないと感じたプレイヤーがそれを阻止してしまった。」
というのが最終的にこのMVで僕が意図していたストーリーです。

おわりに

そんなん分かるかボケ!!!ってなった方、すみません。
個人的に現実世界とゲーム世界のルック的な差別化が上手くいっていなかったことと、キャラクターの心理描写の引き出しが少な過ぎたことがストーリーを分かりづらくした原因かなぁと書いていて思いました。特に最後のプレイヤーが主人公の脱出を阻止するシーンはもっといい表現方法が無かったのかとずっと考えています。
もしかしたらもっと根本的な段階からついていけない!という人もいらっしゃるかもしれないので、ここ分かんなかったよって教えてもらえると今後に繋がるので嬉しいです。

コンセプトやストーリー解説については以上になります!制作のワークフローとかアイデア出しをどうしたかみたいなのも書けたら書きたいな〜と思うのですがこれだけで2日かかってしまってて時間的にう〜ん…って感じです。技術的な話も大して面白いことをやってないので書けることない…
また気が向いたら何か書こうと思います。

ご覧いただきありがとうございました!


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