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組織開発・人材育成のポイント -ロミンガー社の7:2:1の法則-

もともとファイナンス・経理やデジタルを用いたプロセス改革(最近で言うとDX)に専門性を持っていたのだが、最近はDX文脈で組織の中の人のリスキル、意識改革の支援をすることが多い。(いわゆる組織開発コンサルタントのような役割をよくしている)

グロービスの記事を見ていて、ロミンガー社の7:2:1の法則というのを知った。

7・2・1の法則とは、「経験7割、薫陶2割、研修・読書1割」という人材育成の法則のことで、米国の人事コンサルタント会社ロミンガー社の創業者マイケル・M・ロンバルドとロバート・W・アイチンガーが、経営幹部としてリーダーシップをうまく発揮できるようになった人たちに「どのような出来事や機会が役立ったか」を調査した結果導出したものとのことだ。

要は、自身が経験したことから学ぶのが7割で、上位者や先輩などから教えてもらう、マネするのが2割、読書や研修などの教育機会を通じた学習が1割ということだ。

これは自分の経験からも納得感のある割合だ。最近研修講師をすることも多いが、受講生にもこれは伝えておこう。

関連して、武田薬品では、この中で薫陶の割合を増やし、上司からのフィードバックをより重視している(経験だけに頼らない)としているそうだ。なるほど!!最近1on1がはやりだが、こういった文脈で1on1を説明してくれるとやる方にも受ける方にも意図がわかりやすいよね。

今、VUCAの時代は、変化の速度が上がり、それらに俊敏に対応しなければなりません。実務で効果的に目標を達成するためには、上司や同僚など周囲から頻繁なフィードバックや情報をもらうことが不可欠です。そのため、タケダでは、フィードバックの割合を4割に拡大した「5:4:1」を育成モデルとして推進しています。
DXやるにも、日本企業が変わるにも、中の人が変わらないと始まらない。これに貢献出来たらいいと思う。

あと上記記事で他に参考になったのは以下文脈。育成と配置以外に、それを発掘する機能も必要だとのこと。これは、現場責任者だと自分のところから話したくないとなるだろうから、人事部門などが第三者的に発掘をしていく必要があるのだろうな。

今後の取り組みとして、これからも「発掘」「育成」「抜擢」のサイクルを回していきます。これは、1年回したら成果が出るというものではありません。人が育つためには5年10年かかります。なので、このサイクルを回し続けるために経営のコミットメントが引き続き重要です。また、発掘者、そして育成者としてマネージャーのスキルも重要です。さらには、私たち人事が、リーダー像、および、運用していく仕組みを明確に示し、浸透させていく。このように経営とマネージャー、そして人事が三位一体となって進めていくことが今後不可欠であると考えています。


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