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入院思考#1 トイレの流し忘れにご注意を。

生まれて初めて手術を受けた。本編は術前・術後あわせて10日間の入院生活におけるデザイナー視点の備忘録。

どのトイレの個室にも『このトイレは自動洗浄ではありません。流し忘れにご注意ください』という貼り紙がある。自己の体験を少し自嘲しつつ……この貼り紙から、多くの患者の自宅トイレが、退出時に自動でフラッシュする機能を備えていることが想定できる。洗浄トイレ、手を近づけるだけでON/OFF可能なキッチン水栓、自動クリーニング機能付きエアコン、非接触で開閉するドアロック等、日常生活をサポートするプロダクトは日本のお家芸。確かに便利で個別最適を具体化している。

でも、エネルギー消費に子供までが関心を抱く現在、自宅における全体最適を考えてみると、居室のダウンサイジングこそが、有効だと思えてくる。勿論、既存の間取りの変更には、お金やエネルギー消費が更に発生するから、慎重に収支を考える必要がある。一番合理的なダウンサイジングは居室のドアを閉めて、生活圏だけを快適環境にすることだ。今まで、『使っていない部屋の電気を消しましょう。エアコン稼働中はドアを閉めましょう。』と言う標語はくどいぐらい耳にしたけど、守れないのが人の常。ここに自動機構を集約してみるという考え。自宅こそ自動ドアにすべきではないか?さらにセイシングを足し算すれば、扉の自動開閉は感染症対策の見地からも有効だと思う。今後、新しいマーケットを思案してみようと思う。

皆さん、トイレの流し忘れにはくれぐれもご注意ください。


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