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説得させる心理学【細かいことは説明しないと良い!?】

今回の心理学は日々の生活の中でなるほどなぁと納得できる心理学です。
いわば「人は細かいことは気にしない心理学」です。
マーケターや、説明が上手い人、が無意識に使っている心理学です。実は私も良く使っています。

簡単に概要を説明すると、人間は「理解してないけど、理解した気になる心理」です。これを応用することで、説明が上手いと思われたり、売れない商品が売れる。といったことができるようになります。

錯覚スキルです。

具体的に説明するために、朝バナナダイエットを今回の心理学で当てはめて考えてます。





朝バナナダイエットをしている友人に聞きます。
「このダイエット食品の朝バナナダイエットをやってるけど、どう効き目があるの?」

こう言います。
ダイエットの人「え?知らないの?今、注目されているダイエットなんだ。なんか腸が働くからいいみたい。」

「そうなんだ。効き目はあるの?」

ダイエットの人「みんなやってるし、あるよ。」

「なるほどね。」


ダイエットの人は何も本質的なダイエットについて理解していません。
とは言え、みんながそう信じているから信じているようです。
この人は自分は知っていると本当に納得しています。(心理的な錯覚です。)

(他人が知っているから自分も知っている認知の共有という人間の能力から起きる現象です。)

参考
あーそういうことね。完全に理解したの心理学【分かってない】



ー少しだけ論理的な人の場合ー


少し論理的に説明できる人ならこうなります。

「このダイエット食品の朝バナナダイエットをやってるけど、どう効き目があるの?」

ダイエットの人「バナナは食物繊維だからお通じが良くなる。そしてエネルギー原になるからいいんだ。さらに朝は胃に何もないので腸が働き始めるよ!」

「ふむふむ。お通じが良くなること、すぐにエネルギー原に変わること、朝に胃が働くことはダイエットにどう関わるの?」

ダイエットの人「とにかく、それでダイエットに効くんだよ。」

「そうなんだ。」

ダイエットの人は何も本質的なダイエットについて理解していません。
とは言え、みんながそう信じているから信じているようです。
さらに、少し説明が増えたので、ダイエットについての本質を理解していないけど、自動的にダイエットの因果関係があったと錯覚して納得してしまったようです。

この人はバナナでダイエットができることを知っていると錯覚しています。





私は不合理なこと言ってるよなぁと内心では思っていました。


実際に探しても朝バナナが有効に思える科学的ダイエットの根拠がないんです。


ダイエットがしたいなら血液中の糖度を急激になるのを抑えることで、脂肪に変換されるのを阻止することができます


バナナはすぐにエネルギー原になるので、血液中の糖度が上がります。(マラソンや長距離水泳等でも速攻で効くレベルだから使われている程です。)


もし朝に食べるのであれば、血中糖度を上げないで健康になれる食品を食べることが望ましいです。

具体的には糖度が血液に変換されるのが遅いGI値が低い食品が良いです。
(肉、魚、ナッツ系などが効果的です。小腹が減った時にこっちを代わりにするだけでもがっつり痩せます。逆にバナナ、ご飯、お菓子などの炭水化物は簡単に太れます。)


どう考えても食品を比較してバナナが良いとは到底思えないんですよね。
※私が無知の可能性も否定できません。優しく教えてください。
(痩せたいなら食べない断食がベストです。オートファジーもあり細胞から健康になれます。)


ダイエットに悪いと思われている油も取ることで太る原因をなくせるとも言います。

「肥満の原因」にアプローチしたら、1週間で6キロ減量できたのでやったことを書く。

この実体験の記事によれば太る原因はホメオスタシス(体が基準の場所に戻る性質のこと)が炭水化物などによって、太る基準に合わせられたから。
それを油の摂取量を増やして、炭水化物を減らすことで、ホメオスタシスの基準を痩せるところに変更して、痩せられますよってことです。科学本を参考に書かれているようでした。


私は思いました。


嘘だろ。



嘘だと言いたかったので、私が実際にやってみましたが63kgから54kgにキュッっとキリッと痩せてしまいました。
以前より体の調子がいたるところ良すぎて驚きます。
痩せたくない人は絶対にやらない方がいいです。楽すぎてビビります。



さて、話はダイエットの話に飛びましたがダイエット記事ではなく、心理学の記事だったので戻します。


このように、人間は詳しいことは分からないけど、ちょっとそれっぽい内容であれば少し論理的な人でもコロッと説得できるという心理学です。


エビデンスの本の内容から参考です。




バンドエイドを買おうと思ったところ次の商品説明がありました。

「パッドの気泡が傷を早く治す」

これは素晴らしい商品だ。と思って買う人もいますよね。
とはいえ、こんな疑問を持つのではありませんか?


「どういう仕組み?」

その疑問に答えるために次にこんな説明がされます。

気泡によって傷周辺の空気の循環が良くなり、細菌が死滅するため、傷が早くなおる

この説明によって消費者は因果関係を納得します。

「なるほど!気泡によって傷周辺の空気の循環が良くなり、細菌が死滅するため、傷が早くなおるんだな!」


とはいえ、これではなんの説明にもなっていません。

・気泡によって空気の循環がなぜ良くなるのか?
・空気の循環でなぜ細菌が死滅するのか?

考えてみたらわかっていないですよね。


でも消費者が納得するのでOKなんです。



ただ、ちゃんと説明できていないので、説明してみましょう。

気泡でパッドが押し上げられて傷との間に隙間ができ、空気が循環する。空気中の酸素が多くの細菌の代謝プロセスを妨げ、細菌が死ぬため、傷は早く治る。

この説明をしたところ、ほとんどの人の評価はむしろ悪化しました。
因果的説明が多すぎると消費者は嫌いみたいでした。


つまり、説明はそれっぽい感じでいいってことです。
全てを説明することが大切なのはわかります。

ですが、多くの人はそんな説明的な人は好きじゃないみたいです。


使い方

心理学は知っていても役に立ちません。
なので、具体的に使える方法を考えてみます。

noteで記事を書く場合

先ほどのダイエット記事のリンク先では、インシュリンやステロイドなどのホルモンの話も深く関わっていることを説明しています。


今回の私の記事では本質的な内容ではないので説明するのを省いて本質だけを抜き出して書いています。
つまり、口当たりの良く、理由は深くは分からなくてもやってみたら結果は痩せられるような文章です


先ほどの文章を論理的に説明したら、それだけで2000字くらいかかります。
それを100文字程度に省略しました。


でも、なんとなく「油を増やして、炭水化物を減らせば痩せられるんだな。ホメオスタシスで基準をズラすから」

と納得していただけたのではないでしょうか。


これが今回の「人は細かいことは気にしない心理学」です。

先ほどの口当たりの良い文章は理解したと錯覚する文章です。
(今回の錯覚スキルを使いました。)
例えば、この3つの質問に答えることはできるでしょうか。
・ホメオスタシスとは何か?
・炭水化物がホメオスタシスにどう関係するのか?
・油がホメオスタシスにどんな関係があるのか?
先ほどのダイエットの意味はこの質問に答えられなければ、よくわからないけど因果関係を納得してしまったという錯覚に陥っています。

ロジカルに考える人はこの概念は自分で考えても理解できないことがわかっているので、即Googleで調べています。

この心理学が心にクリティカルヒットした方も多いのではないでしょうか。
しかし、これは心理学的に考えて自然なことです。

もしクリティカルヒットしなかった方はロジカルな能力を持った方です。

なぜこんなことが起きるのでしょうか

私が実際に経験して成功した。という信用があり、権威ある人の書いた記事を参考先で信用があり、その記事には専門家が書いた本からの参考だから信用があります

だから多くの人は「細かいことは、その信用できる人々が知っていて、お墨付きだから大丈夫だろう。」と考えてしまうからです。



実際にnoteで使う場合は、信用を借りる形が有効です。


私が個人的に考えました!では多くの人は
「嘘だろ」
と考えます。

誰かの信用を借りることが「細かいことは気にしない心理学」の条件です。

ビジネスでの使い方

こんな不合理な場面でお困りではないですか?

ベテラン先輩「この仕事のやり方効率悪すぎるだろう。こっちのやり方がいいだろ!」

後輩「でもこれは部長が言っていたので・・・」

ベテラン先輩「それならいいな。」

こんな場面はよく見かけますが、それは信用できる人が言っているので深いことがわかっているのだろうと信用して起きる現象です。

現場で実際にやっている人にしか分からないことの方が多いように思いますが、この「細かいことはいい心理学」が働いています。

恋愛

恋愛として自分の価値を説明する場合に考えてみます。

良い例「私は大手の◯◯企業に勤めているんだ。営業で12億の案件をやってるんだ」

悪い例「私は◯◯企業に勤めていて、営業で12億円の案件のサブリーダーをしていて、月で分けて考えると毎月1億程度の売り上げを上げていて、その方法として〜」

と言ったように、論理で説明キャラは多くの人は嫌いでモテません。
なので口当たりの良い説明する方がモテます。

相手が欲しいものを与える人がモテるので、モテたいなら必須スキルかもです。

気をつけたいこと

商品説明においては、大体は口当たりの良い説明が実際に当たりの可能性は高いです。

とはいえ、自分が発信者の場合はよく分からずに口当たりの良い説明をでっち上げてしまい、フェイクニュースを多くの人に広めてしまう事態は気をつけたいですね。

まとめ

信用をつけて、省略すると、説得できる。


※軽くこれの続き

相手のこの錯覚を解く方法があります。「相手になんでそうなるの?」と聞く方法です。

どうやらこの質問をして相手に因果関係を説明するように促すと、この錯覚が溶けて自分は知らないと謙虚になるようです。

ソクラテスの方法と同じですね!

とは言え、ソクラテスはそんな相手の無知を露呈させることをやったのでいろんな人の感情を焚きつけてしまい、見事に処刑されました。

この著者も自分で体験して言っていました。この質問をすると「嫌われます。」

なぜなら、「自分がバカだ」と誰も思いたくないじゃないですか。

人はバカって言われると最高に機嫌が悪くなる最強のネガティブワードです。

これを「なぜ?という質問をする」という遠回りな「でもね?君ってバカじゃん?」の言葉は人は認められないんです。

ソクラテスの概念「無知の知」を理解して認めることができていない人には絶対にやらない方が良いです。

例えば、この質問は科学者にはOKですが、自己流の1人で考えた〇〇ダイエットの人には禁句です。間違いなくキレます。

この質問は慎重に人を選んでください。

自身が無知であることに気づいた人間は、自身が無知であることに気づかない人間よりも、はるかに賢いのである。
ーソクラテスー

参考書


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