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造形教室ギャラリー:::リング2021初夏篇

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▲ワークショップ参加者さん作、ベビーリングです。
昨年、参加者さんを募ってベビーリングのWSを企画していました。制作の途中で、コロナの影響でこちらが休業していたり、都合が合わなかったりで延び延びになってしまい、先日やっと完成いたしました!息子さんの誕生石アクアマリンを留め、お名前や誕生日が刻印されています。
ベビーリング制作は、作りたいリングサイズの芯金に紙を巻いて、紙の上にワックスペンで溶かしたワックスを盛り付けるところからスタート。まさにゼロからのスタートです。あらかじめ刻印を打つ場所を決めて、円を組み合わせたデザインでリング状にしました。ひとつの円に「なまえ」、もうひとつの円に「生まれた年」、別の円に「誕生日」といった具合です。もちろんまた別の円に誕生石の場所も用意しました。
ワックス原型が完成したら鋳造屋さんにお任せして、シルバーのリングにしてもらいます。このとき、例えば原型に指紋の跡が凹凸として残っていたとすると、しっかり鋳造したものにもその凹凸が残るくらい「原型通り」に仕上がってくるので、ワックス原型はとにかく理想に近づけておくことが重要です。
シルバーになったリングは「湯道」と呼ばれる金属を流し込んだときの入り口が、おへそのように残っています。鋳造後はまず、湯道の跡をきれいになくしてしまう作業から始めます。そこからある程度全体を磨いたら、いよいよ刻印!端材の銅板などで刻印の練習をしていただき、いよいよどきどきの本番。集中でございます。T-BOX造形教室、意外とスパルタなのか、このあと、石留めにも挑戦。作業も山場です。意外と、できる。できるんです。作るってなんだかハードル高い、という意識が少しでも変わっていたらいいなぁと願いつつ。あとは磨いて磨いて完成です!

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↑ 完成しました。このWS、題して「20歳の誕生日に手作りしたベビーリングを渡そう」としているので、ベビーリングWSの参加者さんには、出来上がったベビーリングのほかに、保管用の箱(写真)、お渡しメモ、お渡し年月日メモ(お渡し前のお手入れ方法付き)、保管用のプチ紙袋をセットにしてお渡ししています。何しろWSが完了するのは何年も先、お子さまが20歳になる誕生日です。まずこれから先の年月の中で「この紙袋なんだっけ…」となるので「○○さんが20歳になる○○年○月〇日にお渡しするベビーリングです」と書いたメモにお手入れ方法を添付いたしました。銀は古びるのでお渡しの時には黒い可能性大。いざお渡しするときにもだいぶ記憶が薄れているはず、お渡しメモに素材は何で、石は何か、誰がいつどこで作ったかを完成のときに書いていただきました。抜かりなし!たぶん。
「20歳の誕生日に手作りしたベビーリングを渡そう」のワークショップは、ほぼヨメ(私)の企画なので、早速存続の危機ですが、完成品をほくほくして持って帰ってゆく参加者さんの姿を拝見するとやって良かったなと思います。次期の募集はまだお約束できませんが、またやりたいなとの気持ちはあります(弱気)。

で、ベビーリングについての投稿を観てくださった方から、大人用(自分の)リングは作れないの?とのお問い合わせがありました(嬉々)。

ありがとうございます。作れます♡
ということでちょうどこちらも先日出来上がった一般の部生徒さんの作品をご覧ください。

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▲ヨシコさん作、シルバーリングです。こちらもワークショップと同じ、ロストワックスキャスティングという技法で作っております。
以前、同じような自分用のリングを作り使っていたところ、ご自身の息子さんより注文が入ったとのことで、慣れた様子でハードワックスを加工し、鋳造、仕上げの工程を経て完成しました。シンプルながらゴツゴツした面取りが素敵なリングができました。

T-BOX造形教室では定番のロストワックスキャスティングという技法は、まずワックスを削ったり溶かして盛ったりして原型を作ります。金属を直接加工してゆく彫金が一発本番の印象があるのに比べ、こちら鋳金は原型作りをじっくり失敗できるので(笑)、シルバーアクセサリ―作りの敷居は実は低いのではないでしょうかッ。と声を大にして書きおいておきます。

T-BOX造形教室では一般の部の生徒さんを募集しております。
詳しくはコチラ▼

ぜひお気軽にお問い合わせください。お待ちしております。

ここまでT-BOX造形教室よりお届けいたしました。ではまた。

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