見出し画像

大切なもの

それは大切なものなのか?
誰にとっても大切なものは
僕にとっても大切かもしれないけど、
「大切なもの」なんて、
誰かの観点なしでは
存在し得ないもので、
誰にとっても「大切なもの」と
設定されているものは
必ずしも誰にとっても
大切なものではない。

大切なのは
僕が、あなたが
「大切」だと思い込んでいる事実。

そのために
生きる力が湧いてくるし、
そのせいで
おそれと不安が生まれ得る。

それは
「大切」と思い込んでいるもので、
思い込まされているもので。

その大切なものが
足を引っ張っていると
感じるのなら、
それを「大切にする気持ち」を
やめればいい。

やめられない?
それはやっぱり「大切」
なままなんだね。

じゃ、仕方ない。
背負って行こう。
一緒に行こう。

自分で決めた決断は
そう簡単に弱音を吐けない。

あきらめきれぬことがあるなら
「あきらめきれぬ」とあきらめる

ブルーハーツ/泣かないで恋人よ

さみしいけど、
「大切なもの」は
いつか必ず手放すことになる。

夢は叶うと「現実」になって、
叶わなかった夢も
「思い出」となる。

思い出せればいいけど、
忘れちゃったら思い出せないよ。

だからせめて、
詩を遺す。
絵を描いたり、
「今」の何かを
留めようとする。

時間を無駄に過ごす。
「大切なもの」なんて
どこにもないのに。

無駄なことをして、
暇をつぶして、
僕らは友達になれるんだよ。
と、
星の王子さまに
きつねくんは語っていたね。

友達なんて
いなくてもいいのに、
「欲しい」と想う気持ちは
機能的な生命維持本能だなんて
冷めたことを言わないで。

その「気持ち」を
美しいと想う人で
世界は満たされている。

でも決して
それは「大切な気持ち」とは
限らない。

一人ひとりが
それぞれの「大切」を抱えて、
一人ひとりが
それぞれの人生を歩んでいくんだ。

うたが、音が、言葉が、 もし心に響いてくれたなら サポートいただけたら嬉しいです。