表現を引き出す『鍵』
『いま、どんな気持ちですか?』
私が生徒さんに表現をしてもらいたいときかける言葉。
以前は「自由に表現をしてください」と言っていました。けど、表現をしている自覚がないのに「表現して」と言われても困っちゃいますよね。皆さん、いつも困った表情をして黙っちゃってました。これじゃあ表現できませんよね(苦笑)。
だから現在は「いま、どんな気持ちですか?」と聴くようにしています。すると皆さん、何かしら答えてくれるんです。まあ、返ってくる答えのほとんどが「よくわからない」ですけどね(笑)。
そこで私はこう言います。
「よくわからない。良いですね〜!
じゃあ、「よくわからないよ〜」と叫びながら踊ってください。」
皆さん「え?」と苦笑い。「どういうこと?」そんなリアクションになります。
そこで私はさらにこう言います。
「だって、本当によくわからないんでしょ?ならその気持ちを隠さず踊れば良いんですよ!まあ、やってみましょう。」
生徒さんの頭の中は「?」でいっぱい。心身ともに「よくわからない」でパンパンになっています。そんな状態で、とりあえず言われたままに「よくわからない!」と叫びながら踊ります。
わからないから「わからない」
100%素直な気持ち。
すると動きに迷いがなくなり、躍動感が生まれるんですよね。その素直な表現を、私も素直に「スゴい!」と伝えます。
表現はその時の気持ちを伝えること、どんな気持ちも素直な気持ち。
「いま、どんな気持ちですか?」
は、私にとって表現を引き出す『鍵』なんです。