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小説を書くためのあれこれ

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長編小説を書いて新人賞へ応募したい! 試行錯誤のあれこれ。
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2023年8月の記事一覧

自分の中の特定の考え方と行動の関係を利用してみる

 行動をすればするほど、行動の背景にあった考え方が強化される、という内容の動画を見た。  分かりやすい例でいうと、好きな人ができたとする。その人に一生懸命、色々つくしていく。つくせばつくすほど(行動)、その人への想いがどんどん強化されていくというものだ。仮にその相手が自分に対して行動していない場合、相手と自分の想いの差は広がる一方になる。  前後編ともに分かりやすいお話だったけど、後編のたとえ話は全てイメージしやすかった。人が何かに熱中する、何かに固執する、常識から離れていく

孤立していると感じる夜に : 「絶望名言」読書感想文

 NHKのラジオ深夜便の番組を文庫としてまとめたもの「絶望名言」を読了しました。これは古今東西の文学作品の中から、絶望を書いた言葉を紹介し、生きるヒントを探す番組です。 「いくら生きたいきたいと思っても、死が救いに思われるほど辛い現実がある」  そんな言葉が飛び出すほど、絶望の名言と体験を深く掘っていく内容になっています。カフカ、ドストエフスキー、べートーヴェン、ゴッホ、芥川龍之介、中島敦などなど。  文学の中の絶望名言やその背景を知ることで、「ああ、人生がとても苦しい

「ヨモツイクサ」を読了したので「狂気の山脈にて」を読みたい!

 昨日、オトラジの第190回「ホラー小説オールタイムベスト!」を聞いた。  本編で紹介されていたH・P・ラヴクラフトが書いた「狂気の山脈にて」のあらすじを知り、知念実希人 さんの「ヨモツイクサ」のある場面を思い出してしまった。(「ヨモツイクサ」は面白かったので、感想文も書きました~↓)  この2作に共通しているように思える設定が面白いと感じた。  「狂気の~」はあらすじを聞いただけなので、一度自分でも読んでみたいなと思う。私が反応してしまった「ヨモツイクサ」との共通点を感

小説を書いて応募しよう:日々の積み重ねを大切に

 最近は星新一賞に応募する小説を書いている。  短編SFの賞で、1万字以内の作品を書かなければいけない。7割ぐらいはすでに仕上がっている。  昨日信頼している人に読んでもらった。前回書いて応募した小説より(応募先は別の賞)、小説としてうまくなっていると言われた。またとある節がすごく面白いと感想をもらったので、その部分の何が面白かったのかについて分析したい。自分で改めて認識して、応用できればいい。  受賞するかしないか、といったゼロヒャク思考だとしんどくなってしまう。その考

8月前半に読んだ本、7冊のご紹介

 8月前半はお盆休みがあったことや引っ越し先が決まって読書する時間が十分に取れたこと、読書術の本を読んだことで読書に投資する感覚が変ったことがありました。その影響で、読書量がとても増えて嬉しいです。  それでは早速、8月前半の7冊のご紹介をしていきます! ①「死をポケットに入れて」 チャールズ・ブコウスキー著(河出文庫)  作家、ブコウスキーの晩年の考えや感じたことを生々しく描いたエッセイ。彼の日常の小さなエピソードから大きな哲学に至るまでの、鋭いそして独自の洞察を知るこ

ペット愛と社会問題が交差するミステリー:「ロスト・ドッグ」読書感想

 ロスト・ドッグ(酒本歩 著)を読みました。  この物語は主人公、太一の愛犬、ポメラニアンのモコが僧帽弁閉鎖不全症だと判明し、延命するには手術が必要だと分かるところから始まります。手術代は200万円。太一のwebライターとしての収入だけでは、手術代をすぐに用意するのは困難です。愛犬を助けたい太一は、手術代をどうやって工面するのかと悩みます。  一方、太一はひょんなことから犬の「引き取り屋」という問題を取材することになりました。引き取り屋はペットショップで売れ残ったり、事情で

「人を操る禁断の文章術」感想文:メンタリストDaiGoが教える文章の力

 「人を操る禁断の文章術」(メンタリストDaiGo著)を読んでみました。文章の力で相手を引き込みたい、ビジネスで文章を武器に使いたい、そのような思いを持つ方で、とりわけまだ結果を出せていない方には読む価値がありそうです。この本は、文章をまず読んでもらえるテクニックから始まり、次に読んだ方が文章内の言葉に反応して想像し、行動を起こす。この一連の流れを産み出す文章の仕組み、ノウハウを書いています。  私が面白かったのは、「ありきたりで常識的な言い回しに、過剰で具体的な条件(状況

Audible活用法: シャドーイングで脳活性化、文章力向上の可能性を探る

 以前、noteでちょっと面白い記事を書きました。それは、Audibleを活用して好きな作家さんの文章をシャドーイングすれば、もしかしたら文章力や語学力がアップするのでは?という独自の仮説でした。  そんな折、樺沢紫苑さんの「読んだら忘れない読書術」を手にとり、目を通していると、興味深い事実が書かれていました。なんと、文章を読むと脳の前頭前野、頭頂葉、側頭葉、後頭葉のさまざまな場所が両側ともに活性化するらしいのです。しかも、音読するとこれらの部分の活性化がさらに増すのだそう

悪習慣を3分で打破!「脱ダラダラ習慣」ノート実践レビュー

  「脱ダラダラ習慣!1日3分やめるノート」  中島 美鈴 著 を読みました。  7月にkindleのおススメに出てきて、読みたいなぁと気になっていました!なので、どんなことが書いてあるんだろう🙂とワクワクしながら読めたので、読了して満足感があります。笑  ノウハウ本だと思うので、短期的な目標達成(youtubeやSNSを見過ぎない、ゲームをやり過ぎない、アルコールを飲み過ぎない etc.)に結果が出るように書かれています。ですが、悪習慣をやめて、その時間を良い習慣にあて

記憶に残る読書法と本への投資バランス:「読んだら忘れない読書術」感想文

「読んだら忘れない読書術」 (樺沢紫苑 著)という本を読んだ。読書術をテーマにしたものを読むのは初めてだった。独自の読書方法でも読むことに満足しているなら悪くはないと思う。だけど最近の私は、もっと読書量を増やしたいと思ったのだ。それで、このテーマに興味を持つようになったのだった。 ①記憶に残る読書法について  「この本、おもしろそう(ワクワク)!」と思ったら、その思いがあるうちに一気(1~3日間)に読むと記憶に残りやすいらしい。ワクワクしたり、目標設定(読む日数を決める

緻密さとエンタメ性と深淵が交錯する古典ミステリー:『グリーン家殺人事件』レビュー

 作家、中山七里先生がおさえておきたい古典ミステリー10選の中に選ばれた1冊「グリーン家殺人事件」を読んだのでレビューしたいと思う。  ちなみに、おさえておきたい古典ミステリー10選は、「中山七里のミステリーの書き方」(ポッドキャスト)の第一回で紹介されている。  「グリーン家殺人事件」は古典ミステリーとはいえ、読んでいて古臭さを感じさせない一作だった。  物語の舞台は、仲違いしている金持ち家族が住む館。そこで家族が一人ずつ殺されていく連続殺人が起こる。使用人も含めて、全

物語を書きたい:7月ふりかえり

 こんにちは。毎日、暑いですね。  7月の振り返りをしたいと思います。「7月の目標と進捗状況の記事」にどこまでできたかを編集で書き込みました。 https://note.com/hirami_01/n/nc9fb7c671627  引越し関係のことで時間を取られて、読書があまり進みませんでした。8月も同じようになるかもしれないけれど、とにかく隙間時間に読んでいきたいと思います。  また、書いている掌編小説は目標文字数の約50%を書きました。書き上げて「星新一賞」に応募した