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君の人生初登場は(「塔」2023年11月号 掲載歌)

「塔」の11月号が届きました。いろんな方に自分の歌をご覧いただければと思い、掲載歌をnoteに記録しています。

ストリートビューはまだ夏まだ去年僕たちは進むしかなかった

突風が窓にぶつかるようだった君の人生初登場は

二人してそれぞれ眠れない夜はながなが電話とことん電話

朝、君に棒高跳びの棒がもし渡されたなら何を越えたい

夕立に好かれに好かれた僕たちときっと爆発する缶ビール

布団から見えるところにいてほしい同じ光の射す中にいて

「塔」(2023.11)P.175

今回初めての鍵中で、悔しかったけどちょっとプレッシャーから解放されました。憑き物が落ちた感じがして、もっと頑張れというエールと受け取りました。
心機一転、短歌への向き合い方を、もう一度考えることができました。

「半券」005号掲載の座談会「わたしの短歌の作り方」で竹内亮さんの書かれていたことが大変参考になった。
短歌の作り方を竹内さんは「直接法」と「メモ法」と分けていて、かつては最初から完成形を作っていたとのこと。これが「直接法」。
ある時からメモを作るようになり、そのメモをもとに短歌を作っていく。これが「メモ法」。
僕は直接法だった。きっとこれが自分が寡作たる所以だと思った。
もっと作らなきゃいけない。
降りてくるだろう、思いつくだろう、なんて天才にしか許されないこれらは僕にとって怠慢でしかない。
自分からもっと手を伸ばそう。足を動かそう。

「九月号 若葉集(前田康子選)評」では、中村みどりさんに「愛として」の歌を引いていただいています。
「愛」は永遠のテーマと。本当にそうですね。ありがとうございます。

もうあと1回しか若葉集での提出は残っていない。

前号の掲載歌はコチラからお読みいただけます。


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