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毛玉取り器の電池みたいな(「塔」2023年7月号 掲載歌)

「塔」の7月号が届きました。
いろんな方に自分の歌をご覧いただければと思い、掲載歌をnoteに記録しています。

僕が死んだら未発表歌を見つけてよそれはあなたのためだけの歌

Tシャツに濡れた体を通そうと躍起になったあの部屋と日々

やることが生活くらいしかなくて雨も嵐も風邪もいとしい

西暦を2から書き出すことはもう変わらないよね僕らにとって

ベランダに訊くことじゃないと分かりつつ未来のことを訊ねてしまう

人生が互いの窓に降りしきる毛玉取り器の電池を買おう

あなたにも大きなものを抱かせたいたとえば僕の見た空すべて

僕は行く 運命があるならば今一人きり立つホームまで来い

「塔」(2023・7月)P.178

三井修さん選。
吉川宏志さん選の百葉集に毛玉取り器の歌を引いていただきました。自分でも好きな歌だったので、とても嬉しいです。
また、5月号掲載のタッパーの歌の評を水野直美さんにいただきました。
励みになります。

前号の掲載歌はコチラからお読みいただけます。

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