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監視社会にはしたくない

「この非常事態宣言の中、50人でバーベキューするって?」

こんな報道がありました。
ワイドショーでも画像とともに取り上げられていたと思います。

すみません、いろいろご意見はあると思いますが、それを全国ネットのテレビとかで取り上げるのは、どうなんでしょうか?

公園みたいなところでやるバーベキューですから、3蜜とは言えないし、屋外だし。
まあ、問題ないと解釈する人もいるんじゃないでしょうか。

マンションのバルコニーでバーベキューする人を批判するニュースもあったようです。

「さすがに50人は多いでしょ」
「子供まで連れてやるのはとっても危険」
「みんな我慢しているのに」
確かにそんな言い分もあるでしょうが、私、思うに、
「みんなで監視しあう社会にはなってほしくないなあ」
と思うんです。

ある国では、自分の家族でさえ密告することが普通に行われているそうです。
こんなに悲しいことがありますか?

仕事がなくなって、明日からどうしようという状況にある方も確かにいらっしゃいます。
そんな方たちのことを考えると胸が痛みます。
そして、自分がまだなんとか食いつないでいっていることを、申し訳なく思う反面、ありがたいとも思います。

以前こんなことがありました。
当時つき合っていた女性のお父様が、がんで余命いくばくもないというとき、私が部屋で音楽をかけて雑誌を読んでいました。
そのとき彼女に、
「こんなときによくそんなことができるよね」
と言われたのです。

彼女にしてみたら、お父様の事が心配で心配でたまらないときに、彼氏が音楽をかけて浮かれてる姿を見て、とても腹を立てたのでしょう。
彼女の気持ちもよく分かる反面、それを理解するのは難しいなあ、と思ったことも覚えています。

「私がこんなに我慢しているのに、追い詰められているのに、楽しんでいる人がいるのは許せない」
確かにそんなことを考えてしまうことはあるかもしれません。
私だってその状況になったら、それこそ、
「ニッポン死ね」
とか思ってしまうかもしれません。

でも、少なくとも「自粛警察」にはなりたくない、と思ってしまいます。

戦時中、監視と密告が横行していたという話を、ドラマや映画でよく目にします。
本当に憎むべきは戦争そのものなのに、つい身近なものに敵意を向けてしまうのは、ある意味仕方ないのでしょうか。

少なくとも、そうは思いたくないですね。
せっかく自由主義の国に生きているんですから。


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