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何もしなかった君には、悔しがる資格もないよ。

[やれば、変わる。変われば、分かる②]
※この連載は、無料アプリ「題目PRO」内にて無料連載しているため、noteでも無料記事としています。

<前回までのあらすじ>
33歳無職のテッチャンは、慰めてもらえると思たら「本当の事」を言われて顔を真っ赤にした。

<本編>
顔を真っ赤にしているテッチャンに私は言いました。
「悔しがる資格も無いよ、君には。何もしてないやつは、
悔しがることすら許されへんねん。勝負してないから、負けることもできへんねん。
いま沸き上がっている感情はプライドちゃうで。ただの『こうありたい』『こういう人間やと思われてたい』っていう見栄やで」
嫌われても良いと思っていました。
学会に入らなくて良いから、何か変わって欲しいと思っていました。
「ここまで僕に言ってくれる人は、僕のまわりにはいません。友達は、慰めてくれるけど、厳しいことは言ってくれないので、ありがたいです」
そう言ってテッチャンは帰っていきました。

それから数週間、テッチャンからの連絡はありませんでした。
頃合いを(適当ですが)見計らって、また私から連絡しました。
「あのベンチで飲もう」
「是非お願いします!」

ベンチで待っているとテッチャンが嬉しそうな顔をして、やってきました。
「前回、厳しいことを言ってもらって、自分なりに頑張りました」
テッチャンは農家の人に土下座してでも仕事を貰えという私の話を素直に聞いて、本当に農家の方に話しかけたそうです。

さすがに土下座まではできなかったけど、草取りをしている農家のおじさんに「自分もやってみたいので、良かったら手伝わせてください」と話しかけたそうです。
おじさんは、はじめは遠慮されたけど、熱心にお願いしたら「じゃあ、やってみ」とやらせてくれたと。
テッチャンは、草取りをしながら身の上話をしました。
職人をやっていたが、仕事にあぶれたこと。家庭で肩身が狭いこと。子供の将来より、我が身の明日が心配なこと……。
農家のおじさんも昔は職人をやっていたそうで、仕事にあぶれて家業の畑を継いだと、話してくれました。
二時間ほど二人で草取りをした後、おじさんが「家族おるんやろ、これを持っていけ」と、ビニール袋に入った大きなキャベツをくれました。

テッチャンは御礼を言って家に帰り、おじさんとのいきさつを話しながら、奥さんにキャベツを渡しました。
「なにこれ?」
奥さんが言います。
どうしたのかなと、テッチャンが奥さんの手元を覗き込むと、そこには二千円が。
おじさんは、キャベツの底に、現金を忍ばせてくれていたのです。
お金をそのまま渡すのは、はばかられたのでしょう。
おじさんの気遣いに気が付かなかった自分を、テッチャンは恥じました。

翌日、テッチャンは再度おじさんをたずねます。

<つづく>

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学会活動について思うところがある人のために書く。 学会員が言葉にしにくいことを、筆者自身、悩みながら整理して書く。学会員でない人が学会を理解するのにも役立つかも。 今までは楽しかったのに、なぜかモヤモヤする。これからの学会活動は、どうあるべきなのか。何をどう考えれば良いのか。 いずれ出版する内容を、先に安く読めるのがこのマガジン。これから2冊目の内容に突入。記事がたまって来たら値上がりするので、早めの購入がお得。

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