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14日間の奇跡

[やれば、変わる。変われば、わかる⑭]

※この連載は、無料アプリ「題目PRO」内にて無料連載しているため、noteでも無料記事としています。

〈前回のあらすじ〉
テッチャンは現場代理人を引き受ける腹を決めた

〈本編〉
勤行指導14日目
「親方、どうやった?」
「はい。それが、自分の非礼を謝って、現場代理人をやらせてくださいって伝えたら、『おまえ、誰かおるんか?』って、言われました」
「どういうこと?」
「親方が言うには、自分の仕事や普段の言動を見ていて『そんなふうに考えを改められる人間とは思えない。誰か、おるんか?』って言われました」
親方は、テッチャンの人柄を見抜いていました。いったん持ち帰ったものの、すぐにその場で断る勇気が無いだけで、挑戦は出来ないと思っていたのでしょう。
「なんて答えたん?」
「はい、います。って正直に答えました。それから『でもこれは、その人に言われたからとかじゃなく、自分で決めたことです』って伝えました。そしたら親方に『嫁さんか?』って聞かれたんで『違います。嫁さんには支えてもらっているけど、この相談は別の方です』と言いました」
「そしたら、親方はなんて?」
こういう場合、人は2種類に分かれます。自分以外にメンターがいることを疎ましがる人と、喜んでくれる人です。
「『良かったな。そういう存在がいる人間なら信用できる。その人を大切にしろよ』って言ってくれました」
テッチャンは、これまで建設関係の職を転々としてきました。その経験も、現場代理人には活きるようです。
「おれ、決めました。現場代理人を真剣に取り組んで、来年の年末には現場監督の資格を取ります。再来年の年末には、ゼネコンの現場監督が出来る資格を取ります」
目が輝いています。

2020年11月18日、テッチャンは無事に御本尊を受けられました。
勤行をはじめて、わずか2週間。
無職で夜中にスマホをいじり、日中寝てばかりの人が、嫁さんに責められて意気消沈していた男が、安定した職につき、ステップアップのチャンスを得て、二年先の目標まで明確に定め、将来は子供に胸を張れる父親になるという展望が開けたのです。

テッチャンは現在、仕事はもちろんのこと、わけが分からないながらも法戦に取り組み、次期大学校生として奮闘しています。

「一人の人間における偉大な人間革命は、やがて一国の宿命の転換をも成し遂げ、さらに全人類の宿命の転換をも可能にする」
――小説「人間革命」1巻 より

(おわり)

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学会活動について思うところがある人のために書く。 学会員が言葉にしにくいことを、筆者自身、悩みながら整理して書く。学会員でない人が学会を理解するのにも役立つかも。 今までは楽しかったのに、なぜかモヤモヤする。これからの学会活動は、どうあるべきなのか。何をどう考えれば良いのか。 いずれ出版する内容を、先に安く読めるのがこのマガジン。これから2冊目の内容に突入。記事がたまって来たら値上がりするので、早めの購入がお得。

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