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事象発生時のトラブル対応、に思う

先日、以前勤めていた大手インフラ企業に勤めていた時の同僚と、電話で話しました。どうやら会社を辞めるとのことでした。

会話の中で、大きな事象が多数発生しており、会社内が混沌としているとのこと。そのため、私の元上司が、私をどうにか呼び戻せないかといったことを半分冗談・半分本気で言っているとのことでした。
私は、この事象対応が得意な方だったと自分でも思っています。私は先導して対策を進め、過去一番の成績を残していいたため、上司からも高く評価されていました。

事象発生時のトラブル対応は、ビジネスの存続にとって不可欠です。応急対策によって現状を早急に回復させ、恒久対策によって同じ問題の再発を防ぎます。

応急対策は、緊急時に現状を素早く回復させるための技能です。迅速な判断と行動が求められ、現場の技能の見せ場となります。

一方、並行して、必要な情報を迅速に収集し、迅速な行動に向けて、情報を取捨選択する能力が不可欠です。私は、集まった情報の見える化を行い、情報を整理し、部下への指示を明確に伝えるようにしていました。
収集した情報はPC上で整理するとともに、迅速にプリントアウトし、インデックスを付けて分類するようにしていました。時代に逆行するものの、紙面で残しておくと、突如現れる幹部や部外への説明が非常に楽になります。

部下への指示は、漏れなく重なりなくを心がけています。部下とのコミュニケーションは、トラブル対応において重要な要素であり、指示は明確にし、部下の適正を考慮しながら対応しています。そうすることで、部下の自信に繋がり、成長し、事象対応のレベルが上がります。
一方、進捗をタイムリーに上司に報告することで、社内の混乱を防ぎ、上司が適切なアクションを起こしやすくしていました。結果、横槍を入れられることが少なくなり、事象対応にも専念しやすくなったと思っています。

恒久対策は、一定時間をかける必要がありますが、時間が経ってしまうと、社員の熱が冷めてしまうため、スピード感を持つ必要があります。私は、社員に定着のあるM-SHELLモデルを活用して、問題の原因を多角的に分析していました。これには、事象の発生状況、管理方法、行動等から、俯瞰して総合的に考慮する必要があります。しかし、過去より樹立した対策が、その場凌ぎのものになったり、過去の対策の刷り直しになってしまう実態もありました。
そのため、私は「失敗百選(中尾政之著)」等を参考に、他分野の事例を参考にすることで、新たな発想を得ることも重要だと考え、行動に移していました。

策定した対策は、現業区の人たちが理解し、実行できるものでなければなりません。対策の実施後は、その効果を評価し、必要に応じて改善を行うことが大切です。

事象発生時のトラブル対応は、単に問題を解決するだけではなく、組織としての成長にも寄与します。応急対策と恒久対策の両方に重点を置き、情報収集とチームマネジメントを駆使することで、より効果的な対応が可能になります。

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