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「どうやって文章を書いたらいいんだろう?」を田中泰延さんが教えてくれた。

初めまして。Tatsuyaです。
物理学専攻の大学院生。好きな食べ物は、煮込みハンバーグ。嫌いな食べ物はレストランとかで出されるハンバーグ定食につく甘い人参です (あれは砂糖の塊ですか、、)。

今年は、大学院生にとって天下分け目の戦いである修士論文が待ち構えています。 卒業 or 留年。そんな二択を頭にちらつかせながら、必死に研究の背景についてまとめる毎日です。

論文に追われるこの時期に思うこと。それは、

 どうやって文章 (あるいは文書) を書いたらいいんだろう?

好きなように書きなさいと言われるとなかなか筆が進まない経験、皆さんはありませんか?

論文を執筆するに辺り最も苦労しているのはまさにココ


そんなとき。所属している西村マサヤさんのオンラインサロン #マーケ放送室 で一冊の本が課題図書となりました。


読みたいことを、書けばいい。


こんなにグッとくるタイトルの本があったのかと目からコンタクトレンズがこぼれる勢いで読み進めました。

今日は、論文提出に追われた大学院生が、
どうすれば読みたいことを書けるようになるのか、
喉から手が出るほど欲しいその答えを探して得た境地を自分のために書いてみようと思います。

自分のために書こう

田中泰延さんが書く文章が面白い理由の根源はここにあるといって良いでしょう。

読み手など想定して書かなくていい。
その文章を最初に読むのは、間違えなく自分だ。
自分で読んで面白くなければ、書くこと自体が無駄になる。

・高校生に見てほしくて高校数学の動画を投稿
・マーケティングを学ぶ人に見てほしくてSNSに投稿

これまで誰かに してもらうこと を目的とした発信をしてきました。SNSで発信する上で何かに絞った発信をする方が見てくれるだろう思い込んでいる自分がいたからです。

誰かに してもらう 前に自分が 満足するか どうかが大切だということを学びました。

1次資料に当たろう


田中泰延さんの文章ってすごく面白いんです。
時にはこれはふざけてるやろ〜と思わず言ってしまうような場面すらあります。
ただ面白いことに加えて、泰延さんの文章が多くの人に読まれている理由は、徹底して1次資料に当たっているからだと思います。

1次資料とは、「ある事象の出所に当たる資料」のこと。
どうして1次資料に当たらないといけないのか?
それは、1次資料まで遡らないとその事象の真偽を確かめることができないからです。

例えるならば、伝言ゲーム。
最初のお題として、
「ブルターニュ産 オマール海老のコンソメゼリー寄せ」
のように難易度が高い問題であるなら、5人目くらいで「ブルガリア産〜」くらいの変化が起きていてもおかしくありません。
それくらい正確に伝わるかどうかは疑わしく、怪しいものです。


田中泰延さんの文章は、膨大な量の1次資料の裏付けが確立してあるからこそ素晴らしい文章なんだと思います。とりわけ僕がこれは1次資料の鬼だなぁと田中泰延さんのことを思った作品があります。
秒速で1億円稼ぐ武将石田三成〜すぐわかる石田三成の生涯〜という文章です。認知度低め、影薄めな石田三成の良さを田中泰延さんが語る文章なのですが、この文章の中に、

なんといっても、いまリアルタイムでテレビで観られるのは
2016年NHK大河ドラマ『真田丸』の山本耕史。

映画で、記憶に新しいところでは、
2012年 『のぼうの城』の上地雄輔。
NHK大河ドラマをさかのぼりますと、
2014年 『軍師官兵衛』では田中圭。
2009年 『天地人』は小栗旬。
2006年 『功名が辻』の中村橋之助。
2000年 『葵徳川三代』の江守徹。
1987年 『独眼竜政宗』では奥田瑛二。
そして僕が個人的に印象に残っているのが
司馬遼太郎の小説『関ヶ原』を原作にしたTBS創立30周年記念ドラマ、
1981年 『関ヶ原』の加藤剛。

とこれまでに石田三成が出てきたドラマを列挙する箇所があります。

田中泰延さんは、なんと膨大なこれらの資料を全て見てしまったというのです!
大河ドラマは1クールだいたい50話。嘘のように思うくらい果てしない、、。
しかも、「読みたいことを、書けばいい。」には、この記事の寄稿は2週間だったという記述があることにも驚愕、、。
やはり1次資料の鬼と呼ばせていただきますね。

自分が読みたいことを書く中でも、しっかりと1次資料による立脚があること。それが面白く長く愛される田中泰延さんの文章だと言えるでしょう。

愛したものを全力で伝えよう


田中泰延さんが1次資料をあたることを大切にしていることは前節でお話ししました。どうしてそこまでこだわるのか?
その理由は、「調べること=愛すること」にあります。

そもそも、自分が感動していないことを書くことは辛いことです。
感動を書くからこそ面白いのです。

「読みたいことを、書けばいい。」の中で

A : 資料を当たっていくうちに「ここは愛せる」というポイントが見つかる
B : ざっと見て「ここは愛せそうだ」と思ったポイントを掘る。持論を強調
するために良い材料をそろえる。

という記載があります。この「B」こそ、1次資料をあたることに対応しています。

徹底的に調べることで愛せるポイントを探す。
それが全力で伝えたいという気持ちを掻き立てる。
1次資料にあたることは書き上げる上で大切な愛せるポイントを探すところにあるんだなと感じました。

終わりに


「読みたいことを、書けばいい。」を読んでみて。
実は、この本を読んだ後に猛烈におすすめがしたくてnoteを始めようとする友人にプレゼントしたことがあるんです。
その時に友人から、
「こういうビジネス書初めて読むなぁ。」と言われました。

いや、全然ビジネス書ではありません。書き出しを見てください。

いい意味で、文章 (あるいは文書) の書き方論のようなハウツー本ではありませんでした。

書くことの本来の楽しさと、ちょっとのめんどくささを、あなたに知ってもらいたいという気持ちで書かれた。
そして同時に、なによりわたし自身に向けて書かれるものである。


徹底して自分が書きたいことを、しっかりと1次資料を立脚させながら書くこと。田中泰延さんの書くことへの情熱が、面白おかしくもしっかり伝わる素晴らしい本でした。


この素晴らしい本を執筆いただいた田中泰延さん。
この本に出会いを与えてくれた西村マサヤさん。

貴重な機会をいただき本当にありがとうございました!!
まだ、読まれていない方はぜひ読んでみてください!



#読書の秋2020
#読みたいことを書けばいい

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