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私が目指す翻訳者像

今回は、私が翻訳者として目指している基本的な方向性について書いてみたいと思います。

私は中学生の頃から英語が大好きで、通訳や翻訳といった英語実務の世界に憧れを抱いていました。英語が好きになったことがきっかけで、英語圏の国の事情にも興味を持つようになり、もともと社会科が好きだったこともあり、自然と世界情勢にも興味を持つようになりました。

私がもっとも興味のある分野は国際政治であり、翻訳者としても国際政治に関連した案件をこれまでも扱ってきています。学者やシンクタンクの研究者など国際政治の専門家の方々が書いた論考を英語に訳す案件を数多く手掛けてきました。

また、以前からブログに書いている通り、東西冷戦の歴史に関するロバート・マクマン著『冷戦史』(勁草書房)の日本語訳を担当する機会にも恵まれ、2018年7月に拙訳が出版されました。

先日のnoteに書いた通り、今年に入って国際政治に関連したある分野の専門書の和訳もすでに終えています。これから監訳者の方の監訳作業が開始されることになっており、実際の出版時期はまだ少し先になりますが、出版されるのを楽しみにしています。

オンライン雑誌シノドスやシノドスの電子メールマガジン「αシノドス」にも記事を寄稿し、海外メディアの報道や海外の研究機関の分析記事の内容を日本語でまとめて、読者に紹介しています。

昨年、「私の『冷戦史』翻訳出版秘話」というブログで、私が『冷戦史』の和訳を担当させていただけるきっかけとなったある専門家の方との出会いについて書きましたが、数年前にこの方から、「平井さんほどの実力のある人には、自分が訳したい本だけを訳して生きていくプロになってもらいたいと思う」という身に余る光栄な言葉をいただき、国際政治に関連した分野を追求していきたいという私の想いはより強くなりました。

実は、昨日、出版社に、やはり国際政治に関連したある分野の本の翻訳出版の提案を出したところ、幸運にも編集者の方がこの提案に強い興味を示してくれました。さっそく原書の版権が空いているかどうかの確認をしていただけることになり、編集者の方からの返事を待つことになりました。

この本が扱っている分野は売れ線だと考えられているということで、私が提案を出す際の期待と見事に一致していたので、版権が空いていてくれればいいと祈っています。

何度も繰り返しますが、私は自分がもっとも興味を持っている国際政治という分野にこれからもこだわり続けたいと思いますし、自分だけでなく、国際政治に興味を持っている世の中の人たちの知的関心を満たすと考えられる本の訳書をこれからも出していければと思っています。

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