平井和也

国際政治に興味を持つ翻訳者で海外ニュースライター。関心領域:国際政治、異文化。好奇心旺…

平井和也

国際政治に興味を持つ翻訳者で海外ニュースライター。関心領域:国際政治、異文化。好奇心旺盛。シノドス: http://bit.ly/1kgtTK5、ツイッター: https://twitter.com/kaz1379、メール: curiositykh@world.odn.ne.jp

最近の記事

米国版note「Medium」を始めました

最近、米国版noteともいうべき英文投稿プラットフォーム「Medium」を始めました。 きっかけは、ツイッターでのある女性(相互フォロー)のツイートでした。その人がMediumに関係したツイートをしているのを見て、そこでこのプラットフォームのことを初めて知り、興味を持ったので、その場ですぐにアカウントを開設しました。 米国版noteともいうべき英文投稿プラットフォーム「Medium」と書きましたが、マネタイズの方法には違いがあります。noteでは誰でも有料記事を掲載するこ

    • 英国海軍の名誉中佐に任命されたジェームズ・ボンド役のダニエル・クレイグ

      ジェームズ・ボンド役のダニエル・クレイグが英国海軍の名誉中佐(honorary Commander)に任命されたことが、昨日からネットで話題になっています。 鈴木一人教授の誤訳 この件について、今日ツイッターで東京大学公共政策大学院の鈴木一人教授が、このhonorary Commanderを「名誉司令官」と誤訳されているのを偶然目にしました。(このツイートはすでにご本人によって削除されています。) 映画『トップガン:マーヴェリック』の誤訳を指摘したていた鈴木教授 私はこの

      • カリド・コーザー著『移民をどう考えるか:グローバルに学ぶ入門書』

        本投稿では、私が和訳を担当させていただいたカリド・コーザー著『移民をどう考えるか:グローバルに学ぶ入門書』(勁草書房)についてご紹介したいと思います。 本書は今年の7月1日付でアマゾンでの発売が開始され、出版から2ヶ月後の投稿となりましたが、本書の内容について以下に簡単にご紹介します。 本書の概要 本書はオックスフォード大学出版局(Very Short Introductionシリーズ)から刊行された移民・難民問題に関する入門書です。最新の研究に基づいて特定の地域に偏らず

        • ツイッターは英語拾いにも最適

          先月の下旬からツイッターでサイトラを始めたことは、最近三回のブログに書きましたが、私はそれ以外にも、ツイッターを英語表現を拾い集めるための場としても利用しています。 ツイッターには英語の専門家の方々が集っていますし、海外のジャーナリストや専門家の英語ツイートや海外メディアの英語記事の概要ツイートなど生きた英語が溢れているので、気になる英文や単語を拾い出すのに最適です。 私は日頃から気になる英文や単語をノートに走り書きでメモすることを習慣としています。ツイッターで気になる英

        米国版note「Medium」を始めました

          ツイッターは軽いサイトラの練習に最適

          2021年が明けて初めてのnoteになります。 つい先日、ツイッターのツイートでサイトラしてみたところ、これがなかなかやりやすく面白いので、今回はそれについて書いてみようと思います。 サイトラとは、サイト・トランスレーション(sight translation)の略語で、ほぼ通訳と同じ要領で、その場で即興でテキストを訳すことです。私はもう何年も前のことになりますが、翻訳学校サイマル・アカデミーの日英翻訳者養成コースで学んでいたことがあり、その時に毎回授業の後半でサイトラを

          ツイッターは軽いサイトラの練習に最適

          国際政治学の専門家の方から翻訳を褒められて嬉しかったこと

          つい先日、とても嬉しいことがありました。 私はアカデミック・ジャーナリズム「シノドス」とそのメールマガジン「αシノドス」に記事を寄稿させていただいていますが、私の拙稿を読んでいただいているある国際政治学の専門家の方から思いがけずツイッターでDMをいただき、拙訳をお褒めいただける幸運に恵まれました。 そのわずか数日前にツイッターで、東京外国語大学の小野寺拓也先生の次のようなツイートを目にしていたので、自分の翻訳をどこで誰に見ていただいて評価していただいているのかわからないこ

          国際政治学の専門家の方から翻訳を褒められて嬉しかったこと

          私の独断と偏見で選ぶツイッターで活躍する英語の専門家

          今回の投稿では、ツイッターを通じて知った英語の専門家の方々について書きてみたいと思います。 ツイッターにはたくさんの英語の専門家の方々が集っており、それぞれの方がすごいものを持っていて学ぶものが多くありますが、その中でも私にとって特に心を強く打つ4人の方々を以下にご紹介します。 鈴木健士先生 私から見て文句なしの素晴らしい英語の使い手だと思うまず一人目は、鈴木健士先生@suttakeです。鈴木先生は英国バース大学大学院を修了されており、FIFA W杯、愛知万博、米国上院議

          私の独断と偏見で選ぶツイッターで活躍する英語の専門家

          私の英訳サンプル

          今年1月に「私の訳文サンプル」という投稿で私の英訳と和訳の例を紹介しましたが、今回は新たに私の英訳の例を紹介したいと思います。 帝京大学の石川敬史教授が現代ビジネスに掲載された論考『トランプは敗れたが「アメリカのリベラリズム」が相変わらず危機と言える理由』を英訳させていただいたので、その一部を日英対訳で以下にご紹介します。 この英訳について石川先生から、「日本語の原文よりもむしろ良くなっていて感激、正直、さすがの一言」というこれ以上ないお褒めの言葉をいただき、感激しました

          私の英訳サンプル

          JBpressへの寄稿を開始しました

          久しぶりのnote投稿です。 コロナ禍での初めての夏をむかえながら、世界では新しいニュースも話題になるようになりましたが、私は7月からオンラインニュースサイト「JBpress」への記事の寄稿を開始しました。 海外メディアの報道や専門家の分析について、日本語でまとめて紹介するスタイルです。 初回の7月14日には、日本のイージス・アショア配備計画の停止に関する米ランド研究所の政治学者、ジェフリー・ホーナン氏の論考を、二回目の7月26日には、米中のトゥキディデスの罠に関する未

          JBpressへの寄稿を開始しました

          私が目指す翻訳者像

          今回は、私が翻訳者として目指している基本的な方向性について書いてみたいと思います。 私は中学生の頃から英語が大好きで、通訳や翻訳といった英語実務の世界に憧れを抱いていました。英語が好きになったことがきっかけで、英語圏の国の事情にも興味を持つようになり、もともと社会科が好きだったこともあり、自然と世界情勢にも興味を持つようになりました。 私がもっとも興味のある分野は国際政治であり、翻訳者としても国際政治に関連した案件をこれまでも扱ってきています。学者やシンクタンクの研究者な

          私が目指す翻訳者像

          軽く近況報告を

          久しぶりの投稿になります。今回は軽く近況報告を書きたいと思います。 今年は1月中旬頃から新型コロナウイルスが世界的な話題の中心となり、そこからメディアの報道もほぼコロナ一色という感じで、あっという間に5月の下旬です。 そんなコロナ禍の中ですが、私は偶然の巡り合わせで、この数ヶ月の間に二冊の書籍翻訳を担当させていただける機会に恵まれました。一冊目は物理学に関する書籍の和訳で、二冊目は国際政治に関連したある分野の書籍の和訳です。 一冊目の物理学に関する書籍については、1月下

          軽く近況報告を

          機密情報ネットワーク「ファイブ・アイズ」に日韓仏を加えた連携枠組み発足についてシノドスに寄稿

          2月10日(月)にオンライン雑誌『シノドス』に、英語圏5ヶ国の機密情報ネットワーク「ファイブ・アイズ」に、新たに日本、韓国、フランスを加えた「拡大版」の枠組みが発足したことについての記事を寄稿させていただきました。 「ファイブ・アイズ」といえば、1946年に、当時のソ連と東欧の衛星国に対する監視を主な目的として英米間で機密協定が交わされ、後にカナダ(1948年)、オーストラリア、ニュージーランド(両国とも1956年)が加わって結成された英語圏5ヶ国の機密情報共有ネットワーク

          機密情報ネットワーク「ファイブ・アイズ」に日韓仏を加えた連携枠組み発足についてシノドスに寄稿

          私の訳文サンプル

          翻訳の仕事はクライアントの内部情報を扱うため、情報管理が厳しく求められ、原則として翻訳会社やクライアントと守秘義務契約を結ぶことが一般的であり、通常は仕事で訳した文書の内容を外部に開示することは禁じられています。 しかし、今回の投稿では、例外的にクライアントから情報開示の許可を得たものについて、私の訳文サンプルとしてご紹介したいと思います。 APUの出口治明学長に関する記事の英訳まず一つ目は、日経ビジネスオンラインに掲載された立命館アジア太平洋大学(APU)の出口治明学長

          私の訳文サンプル

          カナダ紙「2020年代についての1920年代からの教え」

          今年もいよいよ残り一日となり、明日から2020年が始まりますが、カナダ紙『グローブ・アンド・メイル』に今から百年前の1920年代を振り返った「2020年代についての1920年代からの教え」と題する記事が掲載されています。 今年最後の投稿では、この記事に注目して、以下にその要点をまとめました。 ジャズと狂騒の1920年代、黄金の20年代 1920年代は、ジャズと狂騒の1920年代、ジャズ時代、フランス語でレザネ・フォール(狂気の年々)、ドイツ語でゴルデネ・ツワンツィガー(黄

          カナダ紙「2020年代についての1920年代からの教え」

          代名詞“they”がメリアム・ウェブスターの「2019年Word of the Year」に

          今年も残り少なくなってきましたが、今回の投稿では、アメリカで最も権威のある辞書サイトのメリアム・ウェブスターが2019年の「Word of the Year」に代名詞“they”を選んだという米ABCニュースの報道(2019年12月11日付)に注目し、その要点について以下にまとめました。 メリアム・ウェブスターは自社サイト「Merriam-Webster.com」での検索率が2018年と比べて313%上昇したことを受けて、人称代名詞の“they”を2019年の「Word o

          代名詞“they”がメリアム・ウェブスターの「2019年Word of the Year」に

          私の知的好奇心の形成

          私は自分で知的好奇心旺盛なタイプだという自己認識を持っています。知的好奇心の旺盛さでは誰にも負けないんじゃないかと思っています。私が今いる翻訳という世界は、知識や情報を扱う世界であり、知的好奇心が旺盛な私にとっては、本当に好きな世界です。 以前もnoteに書きましたが、私は中学生の頃から翻訳や通訳の世界に憧れを抱いていました。中学生の頃から英語が大好きになり、そこから自然と英語圏の国の事情や世界の地理に興味を持つようになり、世界情勢にも関心が広がっていきました。 高校生に

          私の知的好奇心の形成