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【共同執筆】びあけん日曜特別講座#1

八重:
俺らが通っとった地元の塾、「土曜特別講座」ってあったん覚えとる?
あの空間って塾長が黙々と後ろから監視と添削する中で生徒がプリントをこなしまくるっていう異質な空間じゃったよな。
あれのお陰で難関高校を突破できたっていう自負があるわ。
ってことで、それに倣った日曜特別講座を開設させてもらったで。
この秋にビール検定を受験するにあたって、自分たちで問題を考えて出し合うっていう自己満足なんじゃけど、覚悟はできとる?

涼:
もう15年も前の話じゃけど、今でもありありと思い出せる光景の一つじゃな。
ビール検定の勉強も一人じゃとなかなか捗らんけん助かるわ。

じゃあ早速じゃけど、俺から問題出させてもらおうかな。
まずは肩慣らし程度で。

【問】日本の酒税法におけるビールの定義として誤っているもの1つを選べ。

1.アルコール分が20度未満である
2.麦芽、ホップ及び水を原料として発酵させたものである
3.野菜や果実は原料として使用してはいけない
4.原料中の麦芽の重量比率が50%以上である

八重:
この記事を書き始めてから今に至るまでちょっとブランクが空いてしまったけど、もう9月じゃけんこれもなるべく早めに進めていこうな。
早速問題作ってくれてありがとう。
鋭い問題じゃな、これは「3」と見た。2018年の酒税法の改正で副原料として野菜・果実は使っても良いことになっとるはず。詳しい解説はお願いするわ。

そしたら返す刀で俺からも問題を出していくで。
正誤問題は結構出そうな形式じゃけん、頑張って考えるわ。

【問】次のホップに関する記述のうち、誤っているものを選べ。

1.ホップの醸造評価における香りの強さは、ビターホップ・アロマホップ・ファインアロマホップの順に強くなる。
2.ビールにおける苦味は、毬果に含まれるルプリンが寄与している。
3.日本に最も多く輸入されているホップはドイツ産のものである。
4.国産ホップの振興を進める「ビールの里構造」を提起したのは、岩手県遠野市である。

涼:
まず八重の回答は正解!!
おっしゃる通りで、2018年の改正が肝なんよな。1,2は改定前後で変化ないけど。
4の麦芽の重量比率は2018年から50%なんじゃけど、改定前は67%(3分の2)以上必要だったりしたんよ。
ほんで3の原料の部分なんじゃけど、これも2018年の改定で大幅に変わったんよな。
変わったというか、使える副原料が増えた。
詳細はこの記事を参照。

元々トウモロコシやばれいしょが使用できたんじゃけど、改定後に果実が使えるようになったな。コーヒーやココアに昆布やワカメまで使えるとはびっくりじゃで。

さて、それじゃあ八重の問題に答える。
ズバリ答えは「1」じゃろう。
消去法でいかせてもらったわ。
2と3は知識として俺の海馬に収納されとった。
4はちょっと覚えてねかったんじゃけど、東北に住んどる地の利が活きとって遠野がホップの生産地として有名なのを知っとるんよ。じゃけん4も本当じゃろうと踏んで1とさせてもらったわ。
たぶんアロマホップが一番香り強いんよな。

そしたらまた俺からも出題するで。

【問】古代エジプトのビール作りに於いて、ビールの味付けに使用されていなかった原料を選べ。

1.ルピナス
2.ライキョウ
3.サフラン
4.ホップ

八重:
おぉ!正解じゃが!
やっぱり苦労して作った問題が正解されると天晴じゃと思うわ。
涼が言う通り、ファインアロマホップってのは香りも苦味も穏やかなのが特徴なんよな。じゃけん順番としてはアロマホップ>ファインアロマホップ>ビターホップになる。
ビターホップは苦味づけに使われるけん、仕込みの最初の方で投入するケトルホッピングっていう手法があるのもチェックポイントじゃな。

さて、次の問題も出題されそうなやつじゃな。
最近はビール検定のテキストをろくに読んでねかったけど、水島ひらいちの記事は結構読んどるけんこの知識は出てきたじゃろう。
正解は「4」ホップで!
あとの推測点としては「ルピナス」とか「ライキョウ」が正解じゃったらそれこそカルトクイズレベルの難易度になるじゃろうし、ここで一番ビール業界で知名度の高い「ホップ」こそが使われんかったんじゃろうなとも読み解けそうじゃな。

~続く~


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