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2024/4/7 春と映画
午後1時、映画が観たくなって家を出た。
今日は雨予報だったらしいけど外は晴れてて、昨日した花見が今日でも良かったなーなんて思ったけど、昨日は昨日で楽しかった。
電車に乗って六本木へ行く。
車両から見える街のいたるところにピンクのもしゃもしゃと咲き誇っている桜。
「桜を見て歩いてる人の頭から『春だな』ってモヤモヤ吹き出しが出てるみたいだよね」
そんな台詞を思い出した。
昨日花見をした子が言った言葉。
そのとおりだと思う。
この時期みんな桜を愛でている。
なんとなく少しだけ日本中のみんなが優しくなったような気がする。
通り過ぎる駅のホームには陽の光が差して、キラキラとしてる。これからデートに行くカップル、遊びに行く中学生たち、おじいちゃんおばあちゃんの買い物。いろんな光景が通り過ぎていった。
そんな温かさを感じながら電車は進んでいって、六本木に到着した。
アイアンクロー
僕が観た映画。
ひたすら泣いた。本当に。
内容はと言うと実話ベースの話になっていて、プロレスに燃える4人兄弟の兄弟愛が中心で描かれる。特に長男(正確には長男ではないが)のケビンの生き方にフォーカスが当たる。そして話の途中でいくつもの悲劇がその家族に降りかかる。というのもこの家族は「呪われた一族」と言われるくらい不幸がたくさん起こってきた一族。実際に心が折れそうなことが何度も起きる。家族内でも結構揉める。そんないろんな悲劇からケビンはどう立ち上がり、生きていくのかという話。
ケビンの長男として兄弟たちを(色んな意味で)守りきれなかった悔しさ、そして一人だけ大きな悲劇に見舞われず新しい自分の家族と共に平和に暮らしているということへの疑問感、いろんな物を沢山背負って生きている男の姿に心を打たれてボロボロ泣いていた。
この映画の一番のポイントは「兄弟愛」だと思う。兄弟四人はお互いの何にでも否定せず、本当に仲が良い。音楽をやりたいという四男のマイクには母親が禁止した夜間ライブにも兄弟たちは総出で援護をする。青春のようなエモみさえあるシーン。個人的に好きなシーンは二人のドライビングシートに兄弟三人で座り、ぎゅうぎゅうになりながらハンバーガーを食べてドライブしているシーン。平凡な日常の中にある男兄弟の賑やかさを感じるシーン。すごく好き。
家族という共同体の脆さを感じながらも兄弟がいることの楽しさ、結束の強さを実感できた。
顔面ぐしゃぐしゃで涙が収まらないまま劇場の外に出て六本木の桜を眺めていた。
春だな〜
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