見出し画像

ラ・サール中算数過去問解説動画のアップロードに際して

この解説動画が多くのラ・サール中志願者に届きますように。

動画に簡単にリーチできる時代

使い古された表現にはなりますが、誰もが簡単に動画にリーチできる時代となりました。また、提供する方も画質にこだわらなければiPad1台で制作できるようになりました。

学習参考書や問題集においてもQRコードがついていて、それを読み込めば解説動画があるというものがスタンダードとなりました。現時点ではその解説動画の波が訪れていないのが過去問ではなかろうかと思います。

中学受験算数こそ動画が必要

過去問を演習した後、丸付けを実施。間違えた問題は解説を読んで復習をするというのが一つのセット。その際に過去問集に掲載されている解説で一番学習が困難なのが算数と思います。(その次が理科の計算問題)

昨年、中学受験専門塾ジーニアスの算数解説動画企画に賛同しラ・サール中の解説を担当しました。過去問解説というのは入試直前期にどの塾でも必要であり、受験生の受験校が多様であればあるほど塾側の労力も凄まじいものになります。入試問題を解けるような学力をいかにつけるか、というのが塾の力量であり、過去問解説については無料で動画をアップロードしても塾の利益を毀損するものではなく、共有知・Wiki的なものとして公開情報になっていても良いのではないかと考えました。

算数解説動画について

2013年〜2022年分の10年分を用意

中学入試の過去問集として最もメジャーな声の教育社。そのラ・サール中に掲載されている過去10年分の解説動画を用意することとしました。社会などは時事問題の情報が古くなり過ぎるので10年前の問題が良いとは思えません(解く生徒が2歳の頃の問題。。。)。算数に関しては普遍的な内容が出る上、ラ・サールは傾向がはっきりしていて変わらない学校なので、10年分の価値があると思います。算数だけでも模試っぽく10年分を受験し、合格ラインに到達したかどうかを判別するべく、解くのが良いでしょう。

必要な箇所の視聴と図を書く練習

言われなくても今どきの小学生ならば動画の必要箇所だけ視聴するというのは大丈夫でしょう。全部を見る必要性が全員にあるとは思いません。自分自身の中で苦手な単元などがある場合は、仮に正解していたとしても授業を視聴してください。加えて、動画を見終わった後に解説と同じ図を書く練習をしてみてください。問題文や与えられた図から必要な情報のみを抽出して整理するというのが算数の醍醐味です。コツみたいなものが習得できれば、どんな問題が出題されたとしても、うろたえることはないでしょう。

模試っぽく利用

塾に所属している人は塾の指示に従って過去問演習を進めましょう。勝手に過去問に取り組まれるとカリキュラムに影響することがあります。この時期にこの年度の問題を解いてもらうことで過去の生徒との出来を比較できるはずだったとか。一人解いたことがあることで、クラスの平均点がいびつになってしまうだとか。塾側の苦悩もあるので、過去問をやる場合は事前に塾に相談しましょう。また、塾の教材で既に過去問をつまみ食いしている場合は下駄を履いている状態になってしまうので合格者平均等との比較はあまり意味をなさなくなってしまいます。割り引いて考えましょう。


もっと細かい傾向と対策

・計算の工夫が必ず1問出る
類似のレベルの計算問題の練習は必須。『計算と一行問題集』よりも『中学への算数』の実際の入試問題におけるひねられた問題が絶妙。

・小問集合では整数と角度はほぼ必須
『四科のまとめ』レベルの徹底でOK。整数、角度の問題に加え、比例式を用いる分配算などもよく出ているか。面積を求めるシンプルな平面図形の問題が出たり、骨のある場合の数が出ることも。いずれにせよ『四科ま』レベルの徹底。

・1枚目のラストに出ることが多い「速さ」
愛光・青雲・弘学館の速さの大問がラ・サール対策の非常に良いレベルの対策問題となると思う。設定が複雑だったり、速さの超難問は出ない。

・「きまりを見つけて解く問題」
問題集に載っている「規則性」という問題に限らず。年号を絡めるなど、独自の設定のその場で初めて考える問題を含めての「きまりを見つける」問題。ラ・サールに関しては「場合の数」に関してもこのセクションに分類される。抜け・漏れ・ダブリなどが得てして発生する分野。試験中に深追いし過ぎて他の問題を解く時間がなくならないように注意!

・平面図形は三角形か四角形、誘導に従って
隣辺比を用いた面積比は頻出事項。図形問題に関しては誘導がしっかりしている問題が多いので、変に知識に頼ることなく学校の誘導に乗っかって最後まで解くことを目指して取り組むと良いでしょう。答えの数字は少し汚くなるものもあるので、分母が二桁くらいの分数は自信を持って回答しましょう。

この解説動画が多くのラ・サール中志願者に届きますように。