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【Vやねん!シティ】 22/23 マンチェスターシティ強さの秘訣

今年も隣の芝生は青いです

お隣さんであるマンチェスター・シティが最近強すぎます。
僕はユナサポなのであまりお隣さんのことを褒めたりしないのですが、それ抜きにしても惚れ惚れする強さがあります。

4/27 に行われたプレミアリーグ 33 節は 1 位のアーセナルと 2 位シティとの首位攻防戦でした。
結果 4-1 と圧勝しプレミアリーグのタイトル獲得に向けて大きな 1 勝となりました。
それに加え、 FA カップでは決勝進出、CL では準決勝進出と各大会で優勝の可能性を残している状態にあります。
もしプレミアリーグを獲得できるとプレミアリーグ 3 連覇、全部獲得できるとトレブル達成とどれもライバルであるユナイテッドしか英国のチームでは達成したことのない栄光を勝ち取ることができます。

そんなシティを羨みながら少し早いですが「V やねん!」と題して、最近のシティなにがすごいのか調べていこうと思います。

アーリング・ハーランドにシティが適応

ローランドさんの語録の中に「俺は、仕事のやり方には三種類あると思っている。正しいやり方、間違ったやり方、そして、俺のやり方。」という言葉があります。
奇しくも一文字違いのハーランドは今シティに "俺のやり方" を強いているのかもしれません。

以下はハーランドの今季のゴールペースなんですが、1 試合に 1 得点のペースですね。
プレミアリーグではシーズン通算ゴール記録を抜き去り 35 ゴール、得点ランキングでは当然 1 位を独走しています。

ハーランドのゴールペース

この活躍はハーランドがシティに適応したからではなく、シティがハーランドに適応したためと言われています。
ハーランド加入後ペップもインタビューで偽 9 番の起用ができなくなったことを認めています。
ズラタンやエトーがいてなおメッシを偽 9 番に起用していたペップが純粋な 9 番をおくのはバイエルンでのレバンドフスキ以来だと言われています。
ハーランドがゴールで記録を作っている以上、ペップもハーランドに適応せざるを得ないのでしょう。

デ・ブルイネも彼に適応した一人だと思われます。
現在アシストランキングで 1 位を独走しており、うち半数はハーランドへの 9 アシストとなっています。
周知の事実かもしれませんが、ゴール + アシスト数でもダントツでこの 2 人が 1, 2 位です。
昨季はまんべんなく得点できていた印象ですが、今年はこの二人によって得点されるシーンを良く見かけます。

22/23 シティのゴール + アシストランキング

ハーランドがいることでカウンターからの得点も増えていますが、ペップが「デ・ブルイネの強みは走りながらプレーできること」というようにそれに呼応して速いプレーの中でアシストやキーパスを送れるのがデ・ブルイネの凄みです。

ちなみにデ・ブルイネは先日プレミア通算 100 アシストを達成し、歴代の中でも 5 位のアシストを記録しています。
以下が 4 位より上の選手たちですが、 今季中には 3 位まで届いてしまいそうです。
ペースでいうとデ・ブルイネが最速です。
この記録もどこまで伸びるのか楽しみですね。

ライアン・ギグス(162)
セスク・ファブレガス(111)
ウェイン・ルーニー(103)
フランク・ランパード(102)

個の力で守れるチームへの変貌

ここ最近のシティはディフェンス面でも変化が大きいです。
これはデータ的な裏付けもあり、 チャンピオンズリーグではグループリーグ 2 失点、決勝ラウンド 2 失点の計 4 失点で、これは現在勝ち残っている他のチームよりは低く 1 位の成績です。

プレミアリーグでも 31 失点とニューカッスルに続いて 2 位の失点数となっております。(34 節終了時点)
しかしこれは前シーズンの 26 失点と比べてみると少し見劣りする結果となります。
この違いについて近年のシティの移籍やグアルディオラの起用法をもとに考えてみます。

これまでのグアルディオラであればポゼッションを高めてボールを保持する時間を増やせば自ずと相手のチャンスの時間も減るという考え方の元試合を進めていたかと思います。
いわゆる攻撃は最大の防御の状態です。
昨年のデータを見てみるとシティがプレミアリーグ、CL 含めてポゼッションで劣った試合は一つもありませんでした。
しかし直近の試合を見てみると、バイエルン戦では相手より低い値となっています。
その前にもアーセナルにポゼッションで一度負けており、最近あった試合でもシティにしては低い水準の数値となっていました。

シティ 3, 4 月のポゼッション率

ではどうやって守備していたのかというと、個の力による守備ができる陣営になってきたと思われます。
今年の移籍市場ではジンチェンコやカンセロといったこれまでシティで偽 SB のロールを任せれてきたディフェンダー陣がチームを離れることとなり、代わりに活躍しているのがアカンジやアケ、ストーンズといった比較的長身のディフェンダーです。
この 3 人に加えルベンディアスといった顔ぶれは最近の試合やバイエルン戦、アーセナル戦でよく見られました。
彼らはジンチェンコやカンセロと比べて対人に優れているため 1 対 1 では負けません。
数字にも現れており、タックル成功率が昨季の 64% に比べて 75% に上昇、シュートブロック数が昨季よりも 20 回多く記録しており、まさに個で守るチームへ変貌しています。

これに対してペップはインタビューで「チャンピオンズリーグではファイナルサードで 1 対 1 の場面が必ず複数回あり、それに勝たなければならない」と言っています。
まさにこのフォーメーションは CL 仕様であり、ここ数シーズンのトーナメントでの失敗を糧に出来上がったものだと思われます。

まとめ

今シーズンはハーランド仕様にシティが適応していったシーズンであることがわかりました。
ペップの元、これまで得意としてきたポゼッションを時には捨て、質で勝るディフェンス陣やハーランド + デ・ブルイネで 1 対 1 に勝つ、そういったトーナメントスタイルを手に入れたことがシティにとっての大きな変化です。

またペップが意外に寛容なことにも気づくことができました。
選手ベースで戦い方を変えてしまうことに個人的にはびっくりです。
それほどハーランドという男の存在が大きいことは数字が物語っており、部外者してもわかります。
ペップはシティと 25 年まで契約延長しているので、この 2 人の物語が続くのかと思うと今から怖いです。

以上、時期尚早な気もしますが V やねん!シティでした。
くれぐれも元ネタのようにならないように、 FA カップの決勝でのダービーを楽しみに待ちたいと思います。

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