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フリーランスの定期収入

私はフリーランスを25年ぐらいやっているので、保障された定期収入というものがありません。SASUKEの様な難所をくぐり抜けて今に至っています。一度も池に落ちずに、登れなかった壁もなく、制限時間内にポイントに辿り着けています。SASUKEと違うのは、たくさんの人に助けられているところでしょうか。いや、SASUKEだって本番以外はたくさんの人に助けられてますかね。

フリーランスにとって定期収入というのは極めて重要な問題です。でも、基本的にフリーランスに定期収入という概念は当てはまりづらいのです。フリーランスの苦悩の核はここにあると思います。

私がここで書くのは、自らフリーランスを選択している人たちの事です。やむを得ずフリーランスになってしまっている人の話は、たぶん別の方が書いていると思います。

会社や組織に拘束されたくなく、自由に生きて行きたいのがフリーランスです。私がまさにそうです。フリーランスと言うと誰にも指図されずに自分の思い通りに生きている人たちと思われますが、むしろフリーランスの方が人の指示をよく聞いて確実にミッションをこなします。その対価でギャラを貰うので、人の指示を聞いて確実に実行する事が出来ないのなら、フリーランスとして成立しないのです。タクシーに乗って「渋谷までお願いします」と言ったのに、地下鉄成増の駅前で降ろされたら困るのです。

そうは言っても、会社や組織に拘束されたくなく、かつ自分の思いままに生きて行きたいのがフリーランスです。人の指示に従って対価としてギャラを頂きますが、辞めたければ辞めればいいんです。と言いつつ、辞めたいからと言って辞めてしまう人はフリーランスとしての信用を失うので、またフリーランスとして成立しなくなるんですけどね。

要するに、会社員だろうがフリーランスだろうが、人の指示に従ってその対価としてお金をもらうことに変わりはなく、嫌だと言って途中で投げ出すことは出来ないのです。フリーランスが自由気ままというのは幻想なのです。ひとつ言えるとすれば「自分は誰にも拘束されていない」という精神的なファンタジーをお守りに出来る事ぐらいでしょうか。

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Xや無料noteでは言えない事。毎記事2000文字以上。月に5〜8回投稿。多い時は10回以上。映画監督、映像ディレクターの仕事について。フリーランスの生き抜き方をフリーランス歴20年以上の経験から。「中年の危機」に悶絶している様子をリアルタイムに報告。子供を2人育てる父親の視点と哲学。世の中に対する日々の雑感。親友の画家、石田徹也について。などなどを書いています。

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