自分の子供にだけ言う処世術(無料記事)
ここ数年、若者に厳しいことを言わなくなりました。私はそもそも若者に厳しいことを言うタイプではありませんでしたが、「こうした方がいいよ」すら言えない雰囲気です。
だから、若者が失敗しようが、非効率な生き方をしようが、成功する確立の低いことをやっていようが、フムフムと見ているだけです。助言するとパワハラと言われるからです。
もちろん、相談されたら全力で力になりますが、相談に対する助言をしている時ですら「上から目線でパワハラっぽいな…」と本質に迫るのをやめてしまうんです。
昨今の「反パワハラブーム」は、上司も部下も全世代を混乱させている気がしますが、それが時代ってことなんでしょう。文句を言っていても仕方がありません。明治維新や第二次世界大戦後の変化に比べたら大したことはありませんから。
でも、私が唯一厳しいことを言えるのは、自分の子供に対してです。パワハラを気にして子供に何も教えなかったら、子供が社会に出た時に溺れてしまうからです。
【警告】ここから先は私自身の子供だけに伝えてることなので、一般論だと思わないでください。自分の子供に言う事と、他所様の若者に言うことは違うんです。
私が子供に対してしばしば言うのが、「この世から完全にパワハラが無くなることはない」ということです。完全に駆逐されるのを待つと、あと100年ぐらいかかると思います。いや、3000年ぐらいかかるかも知れません。
だから、社会に出てパワハラされたとしても、それを異常事態だと過剰反応せずに冷静に自分の将来と天秤にかけるように言います。天秤にかけるところがポイントです。そのパワハラを乗り越えた先に、自分の獲得したいものがあるのなら我慢する必要があるのかも知れません。完全にパワハラがなくなる時代を待っていたら寿命が尽きてしまうからです。
天秤にかけて、それでも自分の将来にとって無意味だと思えば離れればいいんです。(←これに関しては別のnoteに詳しく書きたい)
今は余計な外野の人が「そんなパワハラがあるんだったら今すぐ辞めた方がいい」と言ってきます。「そんな犯罪者がいる会社なんてあなたが汚れる」ぐらいの勢いで言われます。でもその外野の人は、その若者が獲得したいものと天秤にかけて言っている訳ではありません。シンプルにゴシップ的に騒ぎたいだけか、ゼロリスク教の信者です。要するに無責任に言ってるだけです。
人の意見に惑わされずに、自分の人生は自分で決めていかなければなりません。
さらに、20代の頃は血反吐を吐くほどガムシャラにやらないと、自分の獲得したいものの半分も手に入らないという話です。
【警告】ここから先も私自身の子供だけに伝えてることなので、一般論だと思わないでください。
今の若者は会社が大事に大事に守ってくれます。入社してからすぐに守ってくれます。可能な限り残業はさせないようにしてくれますし、余力を持って出来る量の仕事しか与えられません。弁当の発注やロケ地探しばかりさせていると退屈してしまうので、少しだけクリエティブな作業もさせてくれたりします。出来るだけひとつのストレスも無いように管理してくれるんです。
最高の社会になりましたね。
でも私は自分の子供にはそれを疑うように言います。そうやって会社や社会が守ってくれるので、若い頃から快適な人生を送れるかも知れませんが、そのペースで働いていると30歳になっても大したスキルも人脈も獲得出来ないんです。40歳になったら使いものにならなくなるのでクビになるでしょう。
恐らく私の子供たちが現役世代になる頃には、雇用の流動性が高くなっているはずですから、正社員でも使いものにならない人は簡単にクビにされるはずです。
若い時は、社会人としての人生は長く感じるかも知れませんが、20代から50代になるまでの30年ぐらいしか無いんです。残酷な言い方ですが、40代で覚醒してももう遅いんです。20代でガッチリ基礎を固めて、30代で1人前になって、40代で結果を出すんです。50代になったら結果を出す機会すら奪われます。もはや終了です。
「いや!そんなこと言うな!人生100年時代と言うじゃないか!」と言われるかも知れませんが、もちろん人生100年時代が当たり前になって、70代や80代まで現役世代が続く時代はそのうち来るかも知れません。
でも、いま高校生や中学生の私の子供たちですら、その時代の到来を待つには時間が足りません。いちばん大事な20代が目前だからです。20代で血反吐を吐くように働いてスキルを獲得して、50代に向けて働くしかないんです。運良くそのまま70代や80代まで現役世代が続く時代になれば儲けものです。でも、いまの中高生ですらそれに賭けるのはギャンブルです。
だから本当は20代の若者たちに「20代のうちに血反吐を吐いてでもガムシャラに働いた方がいい」と言いたいところですが、パワハラかつ前時代的な価値観と思われて一発アウトでしょう。だから私は自分の子供だけには言っておくのです。
パワハラにしても労働環境にしても、公平で平等な環境になるに越したことはありません。そして、そんな時代がそのうち訪れる可能性だってあります。でも、今すぐそうはならないんです。「今すぐそうすべきだ!」と言う人がいるかも知れませんが、「今すぐ全世界から戦争をなくすべきだ!」と言うのと同じで理想と現実は違うんです。
この理想と現実を一般論で語ると、いろいろな人が湧いて出て来るので、私は自分の子供にだけ伝えるんです。(わざとnoteに書いてますが)
要するに、時代が変わるのを待ってたら寿命が付きてしまうから、古い時代の不公平で不平等で理不尽な困難が目の前に現れても、それを乗り超えて自分が獲得したいものを手に入れろ、という事を、私は自分の子供たちにだけ伝えてるんです。
【警告】この記事は私自身の子供にだけ伝えてることなので、一般論だと思わないでください。
こんなもん、普通なら有料記事にしてガードするところですが、リスクを犯して無料記事にしてみました。
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