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『SHELL and JOINT』へのコメント頂きました!

映画『SHELL and JOINT』を観て頂いた方々から、たくさんのコメントを頂きました。いろんなメディアにそのコメントを出させて頂いているのですが、スペースの都合で抜粋したり編集したりしていますが、このnoteでは全文をしっかり載せさせて頂きます。お名前部分、敬称略で失礼します。

まずはワタナベアニさん。私が若い頃から、私の活動を見て頂いていることもあり、私自身と作品の両方から感じて書いて頂いたコメントです。

ワタナベアニ(写真家)

「生の美しさ」
平林勇監督が作るものや、考えの種を、20年以上近くで見てきた。
その集大成であり、長編映画としてのスタートが『SHELL and JOINT』である。平林の作り出す映像の魅力は、物語をなぞるというより、彼の頭の中にしか存在しない「平林世界」を彫刻のように削り出してみせるところにある。
「死」を感じさせたり、虫や裸のように特徴的なモチーフの登場に気を取られがちだが、彼が描く物語にならない物語には、ユーモアをともなう「生の美しさ」の肯定がある。若い頃、お互いがやってみたいことを毎晩語り合ったことを思い出す。そのひとつひとつの欠片を、彼が長年築き上げてきた優秀なスタッフとの関係と、信頼する俳優たちと一緒に、ついにカタチにしたのだと思うとただただ感慨深い。
彼は最初から、ヨーロッパを初めとする世界の映画祭での評価を基準にしていた。何かを作ろうとする気持ちは誰にでもあるが、確実に短編映画をコンスタントに作り続け、その階段を地道にひとつひとつ登ってきた執念と努力の持続には頭が下がる。何かを作って評価されれば、残っている不満がまた生まれるものだ。もう一段、階段を登っているはずの次回作にも期待している。

『僕はイエス様が嫌い』の奥山大史監督とは、2回会ってお話させて頂きました。ロイ・アンダーソン監督が好きで、フィックスカットが好きな奥山監督のコメントです。

奥山大史(映画監督)

知らない国の絵本をひたすらに捲り続ける。
そんな感覚になりました。
映画って、こんなにも、自由なんですね。

そして、『SHELL and JOINT』は、プロダクトデザイナーの柴田文江さんがいなければ、この世界観は作れませんでした。カプセルホテルのロケ地であるナインアワーズは、柴田さんがデザインしたホテルなんです。そしてなんと、プロデューサーの勝俣さんと柴田さんが、親戚だというご縁があってこそなんです。

柴田文江(プロダクトデザイナー)

あまりにもラディカル過ぎて、オススメできる相手は限られてしまい、誰にでもという訳ではありませんが、観終わった後に、それまでと違う目線を持っている自分に気づくことができる作品です。

石垣幸二さんは深海生物で有名な方で、生物好きの私の息子のアイドルでもありますw。節足動物をモチーフにした映画ですので、石垣さんにコメントをいただかないわけにはいきません。

石垣幸二(海の手配師)

深海生物のオオグソクムシを白基調の照明・敷砂・水槽にて展示することに
度肝を抜かれる。おそらくオオグソクムシの体色に敬意を払ってのことと思う。さらに水槽内を明るくすることで、オオグソクムシが動き回る仕組みを作り、本種が泳ぎ回るんだ!というサプライズを演出している。

MEGUMIさんとは、昨年ブランデッドムービーを作り、さらについ最近、短編映画『6 LEGS』を作りました。『ひとよ』も素晴らしく、ブルーリボン賞・助演女優賞を受賞しています。私も頑張って着いていきます!

MEGUMI(女優)

どう生きても、どう映画作っても良いって事。
足並み揃えないと崩れ落ちる私達日本人へ向けた衝撃作。
この作品が海外で高く評価された意味を皆で一緒に考えなくちゃ。

『奇界遺産』で有名な写真家の佐藤健寿さんとは、私はまだお目にかかれてないのですが、なんと佐藤さんは勝俣Pの同級生なんです。

佐藤健寿(写真家)

死を思う程には自意識を持ちながら、鈍感だからこそ生命が続く、人間存在のパラドックス。素粒子のエロスと、九相図の科学。対称性と非対称性の狭間で揺らぐ「あそび」を炙り出すような奇妙な映像世界に、ずっと浸っていたくなる。

石井杏奈さんとは、シネマファイターズの『Kuu』という作品でご一緒させて頂きました。あの作品もセリフがなく、ちょっと変わった作品でした。

石井杏奈(E-girls)

移り変わる映像の中で、時を刻んでいく人や虫、物や空気にさまざまな想いを越えて、温かい気持ちが届きました。
そして、新鮮な感情とともにいつの間にか、平林監督の独特な世界へ心が奪われていきました。

寺田克也さんは、本当に尊敬すべき「兄さん」なんです。あんなに絵が上手いのに、人間性も本当に素晴らしく。寺田さんには何としてでも観て頂きたいと思ってました。

寺田克也(マンガ家)

映像のスキマに棲む平林バクテリアに脳をコントロールされて、坂本さんを紹介して欲しくなる映画。お願いします。

江口ともみさんとは、ワタナベアニさんを通じてお会いさせて頂きました。本当に素敵な方で、スタッフ一同も江口さんが大好きです。江口さんは『SHELL and JOINT』の感想メールの中にも、面白く過激な言葉がいっぱいありました。3つ目はメールからの抜粋です。ドキッとしますね。

江口ともみ(タレント)

子供が産みたくなった。身体の奥にある女という細胞が言葉と音に反響してザワついたからか。ニヤリと笑い最後には深い悲しみと愛が。これは身体で感じて欲しい映画。男は女がいないと生きていけないと気づくかも。
虫が嫌いだから気持ち悪い。でもまた戻って確認しに行きたくなるのは何故か。私の中の女という細胞を弄られた感覚。繋がっていないようで「生」という括りでの繋がりを最後に感じる映画。生まれ変わっても女でいたい。
これ見ながらセックスするのも面白いかも。

ナインアワーズの油井啓祐さんには、ナインアワーズでの撮影に関して本当にお世話になりました。お世話になったどころじゃない程、お世話になりました。そして、何よりカッコいいんです。

油井啓祐(ナインアワーズ代表取締役ファウンダー)

いままで観たことがない、かなり新しいタイプの映画でした。
常識に捉われずオリジナルであることを追求する姿は美しいです。
みなさま映画館を出たらぜひナインアワーズに来て映像を反芻してみてください。

国井美果さんとは、私がライトパブリシテイという会社にいた時に一緒で、『しまじろうのわお!』という番組も一緒に作りました。コンパクトにギュッとしたコメントを頂きましたが、素晴らしいコメントがいっぱいありましたので、いくつか紹介させて頂きます。

国井美果(コピーライター)

本能と煩悩を、清潔な顕微鏡で覗いてみた。あなたも見た方がいい。
2時間半前まで、自分はいったい何が恥ずかしかったのか忘れてしまいました。
虫けら以下。とか言ってるやつに限って、虫より愚かしい。

「草食男子」という言葉を作った牛窪恵さん。牛窪さんにぜひ観て頂きたいという強い想いを持った勝俣Pが、インスタメールしてコメントを頂いたんです!

牛窪恵(世代・トレンド評論家

「オスなんか要らないんだよ、人間も」。リケジョ達が、男性の存在意義を笑い合うこの作品を、まさか男性が監督したとは!…女性がたくましく社会進出を続けるなか、男性が「草食化」した理由をシュールに示す映画。

本格的に映画評論をされている松崎健夫さんに、湯舟すぴかさん経由でコメントを頂くことが出来ました。緊張しますね。

松崎健夫(映画評論家)

映画は映像を切り取り、言葉も切り取る。この映画の真意を我々が推し量るのは、切り取られた映像や言葉を脳内で積み重ねたり繋ぎわせたりするからだ。いや、待てよ。己の前に広がる“現実”に対しても、我々は同じように推し量っていやしないか?

奥山佳恵さんとは、板橋基之監督の『泣く綾乃』の試写会後の打ち上げで、初めてお話させて頂きました。『泣く綾乃』では、たこ焼き焼いてました!

奥山佳恵(女優)

壊れやすいような、頑丈なような強いような、はかないような、哲学のような映画でした。
私たち生物って、壊れやすそうで頑丈そうで、強そうではかなくて、ひとことで言うと、なんてかわいらしい存在なんでしょうね。

トニー・レインズさんは、20年ぐらい前から本当に大変お世話になっている方なんです。トニーさんがバンクーバー国際映画祭のディレクターをしている間、私が作った短編映画を毎年必ず紹介してくれました。出来不出来に関わらず。トニーさんいてこその、今の私なんです。

トニー・レインズ(映画批評家)

平林勇は、日本の映画史上、最も刺激的かつオリジナルな短編映画をいくつも制作して来ているため、待望のデビュー作が注目に値することは驚くことではありません。『SHELL and JOINT』は、日本の映画に新しいトーンを打ち立て、映画の新しい可能性を切り開く、とてもユーモラスでシリアスな魅力を持ったパズル映画です。 これは、私が数ヶ月で見た中で、最高の新しい日本映画です。

斎藤工さんと勝俣Pが、以前一緒にブランデッドムービーを作ったご縁もあり、コメントを頂くことが出来ました。そして『SHELL and JOINT』の主演である堀部圭亮さんが監督した『悪夢のエレベーター』にも出演されていたという事にも、何がご縁を感じます。

斎藤工(俳優・映画監督)

受取手の満足度への不安からか、何かにつけて加算式に映像作品に味付けをする迷走中な日本の映像業界において、この作品の心地好い余白・風変わりな間合・不可思議で詩的な景色は革命的である。時代を逆行では無く更に先を示している。我々の生態系の遥か先を行く"昆虫"を軸に、シンプルかつ複雑かつシンプルな展開に、気がつくと心地良く呑み込まれていた。

まだまだ、いろんな方にコメントを頂く予定です!乞うご期待!

(写真:監督・プロデューサーから御礼申し上げます。)

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