見出し画像

40代後半に絶不調になる男性。

40代後半になって心身に不調を感じる男性がいます。私もそうだったので「あ〜ね」と思ってしまいます。本当に思い当たるフシが強くあるので、「あ〜ねあ〜ね」と思ってしまうのです。

具体的にいつ頃からそれが始まったのかメールを遡ってみたら、2016年からでした。なぜメールで分かるのかと言いますと、ピンチを感じた打ち合わせやプレゼンを覚えているからです。その打ち合わせやプレゼンの日を調べてみたら2016年でした。その時の私の年齢は44歳です。

いくつものピンチがありましたが、例えばひとつはこんな感じです。大手航空会社へCMの競合プレゼンに行きました。私は企画を考えていたのでその企画を説明しました。すると、プレゼンしている途中から体が猛烈に熱くなり、セーターを脱いでTシャツ1枚になりました。その日はまだ冬でした。本当はそのTシャツも脱ぎたいぐらいでしたが、目の前にはクライアントの担当者がいます。仕方がないので思いっきり腕まくりして体の熱を逃しました。その時、その場で気絶してしまうんじゃないかと思ったほどの体の変化を感じました。

それと同じことがそれ以来何度も起きました。ほとんどは緊張を感じる場面です。

ある時はこんなこともありました。CMの撮影をしていたんですが、18時ぐらいになるともう立っていられないぐらいの疲労感が襲ってくるんです。本当は体を横にして寝たいぐらいなんですが、撮影中なのでそれも出来ません。仕方がないので椅子に深く座って天井を見上げていました。本当にこれ以上働くのは無理だと思ってました。それでも自分にムチを打って撮影を続けるんです。地獄でしたね。

その頃から「撮影の香盤が徹夜になりそうだったら撮影の途中でも帰りますんで。」と言って、あらかじめ徹夜にならないようにしてもらうようになりました。徹夜がイヤなんじゃなくて、体力が続く自信が無かったからです。

体力が無いというと、加齢から来る体力の衰えだと思われるかも知れませんが、それとはレベルが違います。何か薬物でも打たれたかのように、全身を疲労感が襲うんです。いま思えば、実際に体内のホルモンのバランスが異常になっていたんだと思います。そこで出てはいけないホルモンが出てしまって、まるで薬物でも打たれたようになってしまったと言いますか。

ピンチの中でも最高にピンチだったのは、舞台挨拶をした時です。私が仕事で作った映像のお披露目の場がありステージでトークショーをしました。私はステージに上がる前から体調不良で最悪でした。そして、作り笑顔をして舞台に上がりました。でも、舞台にいる最中ずっと卒倒して倒れてしまうんじゃないかと感じていました。でもお客さんが見てる前で倒れられません。

その頃は、ゲストとして舞台挨拶に呼ばれても「椅子に座ってやってもいいですか?」と聞いていました。30分どころか5分も立っていられる自信が無かったからです。

何だかんだでそんな状態が3年ぐらいは続いたと思います。3年てヤバいですよ。

いま思えばですが、いわゆる男性更年期障害と言われる状態だったのかも知れません。私はその時「こんなはずじゃない。こんなのはすぐに治るはずだ。」と自分の症状に抵抗し続けました。酒を飲んで楽しくなれば治るかも知れないとか、海外旅行に行けば治るかも知れないとか、仕事を減らせば治るかも知れないとか、仕事を増やせば治るかも知れないとか。でも治りませんでした。

余りにも酷いので自分の生活を見つめ直して運動することにしたんです。少なくとも中学を卒業してから44歳ぐらいまでは、ほとんど運動をしてませんでしたから。小学校と中学校では味がしなくなるほど猛烈に水泳をやっていたので水泳は得意です。そんなこともあり2018年から温水プールに通い始めました。

最初は100メートル泳いだだけでゼーハーゼーハーしてました。本当にあり得ないほど体力が落ちてました。ある日、300メートルぐらい泳いでから仕事に行ったんですが、地下鉄の中で気絶しました。眠くて気絶したんじゃなくて、脳に血液が回らなくなるほどの疲労だったからだと思います。

毎日のようにプールに行くようになり、2020年からはコロナ禍になったのでウォーキングをするようになりました。毎日毎日運動をする習慣が出来てやっと心身の不調が軽くなりました。

仕上げは筋トレです。水泳やウォーキングでは回復しなかった弁当箱の汚れ程度の疲労感は、筋トレをするようになってキレイに無くなりました。いまはどちらかと言うと絶好調です。たぶん筋肉を付けたからなんじゃないかと思ってます。今だったら舞台挨拶で30分だって1時間だって立ってられますし、徹夜の撮影だって出来ると思います。嫌だからやりませんけど。風邪をひく気もしません。正月にひきましたけど。今だったら南極ロケとかアマゾンロケとか月ロケとかも行ける気がします。実際に行くにはまだ筋力が足りてない気がしますけど。

私が本当に「やっとトンネルから抜けた」と思ったのは、ここ1年ぐらいかなと思います。

なぜ治るのに数年もかかってしまうのかと言うと、初動を間違えるからです。死の受容の五段階と同じ様に、「こんなはずはない」と否認から始まり、「何で自分だけ」と怒りと不安を感じてしまうからです。冷静になって初めて本質的な対策を考えるようになります。

私は最近までそんな感じだったので、40代後半になって心身に不調を訴える人を見ると自分を見ているように感じます。私と似たような経過を辿っているからです。そして、私と同じ様に「こんなはずではない」と否認から始まり、怒りと不安を感じている様に見えます。

私はスッキリ治るまで6年ぐらい罹ってますので、どちらかというとこじらせた方なのかも知れません。いま思えば、最短距離で直す一番いい方法は筋トレだと思います。

でも筋トレって、筋トレをしてない人から見るとウザい世界なんですよね。「筋トレしたらいいことある!」って心の底から言ってるんですけど、まるで新興宗教への勧誘のように見られちゃうんです。

筋トレのいいところは、筋肉がついてテストステロンが出ますし、基礎代謝が上がりますし、筋肉がついて寒くなくなるところでしょうか。あと、体型が変わってくるので中年特有の劣等感も減りますし、無意識に感じている体力の衰えへの罪悪感も少なくなります。

私は筋肉の見え方を追求してる訳ではないので、軽い重さで回数を多くやっています。回数を多くやると、動かしている筋肉だけではなく心肺機能も鍛えられます。中年に必要なのはテストステロンと体力(心肺機能)なので、私はそうしてます。専門家に聞いた訳ではありませんけど。

いやしかし!

ここから先は

144字

平林勇500円

¥500 / 月 初月無料

少し踏み込んだ事を有料マガジンで書いてます。いつも踏み込んでしまうので、ほとんどの投稿が有料になってしまいますが。

サポートして頂けたら、更新頻度が上がる気がしておりますが、読んで頂けるだけで嬉しいです!