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世の中に迎合すべきか問題
昨日、久しぶりに作曲家の渡邊さんと飲みに行きました。渡邊さんとは本音をさらけ出して話すことが多く、昨日も率直に最近思っていることを言ってみたんです。
私は「世の中に迎合して作品を作った方がいいんですかね?ある程度迎合して行かないと、映画なんかは作るチャンスが無いんですよね。」と聞いてみました。渡邊さんは迷いなく「迎合しなくていいですね。」と言いました。
私は自分の作る作品が極めて特殊だということも知っていますし、それが一般大衆どころか映画業界でも受け入れられない事を知っています。だから、もう少し家族を扱ったり、恋愛を扱ったり、世の中に迎合して行かないとチャンスが掴めないんじゃないかと思ってるんです。
渡邊さんの理由は明快でした。膨大な数の映画が、世の中や大衆に迎合して作られているのに、そのほとんどが迎合すら出来ず失敗しているとのことでした。あまりにも明快なので、「ですよね〜」で終わってしまいました。
私は世の中に迎合しようとして映画を作ったことが無いので、迎合することに前向きな幻想を抱いていますが、渡邊さんはいろんな作品を作って来ているので、当事者としても経験しているんだろうと思います。
マーケティングに忠実に、ヒットした原作を探し、旬な役者をキャスティングし、流行りのアーティストにエンディング曲を書いてもらい、ターゲットとなる人達に向けてPRをしてるのに失敗している映画が多いんでしょう。
実は私の中ではちょっと前に答えが出ていて、「世の中に迎合しようとする作品を作るのはやめよう。」と決めてたんです。
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