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個展「世界の繭」(2023.5.15.21)

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『平林孝央個展 “世界”の繭』 2023.5.15(月)〜21(日) ※会期中無休 11:00〜19:00  ※最終日は16:00まで 銀座月光荘・画室Ⅰ
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記事一覧

御室の神事

 今回もお越しいただきありがとうございます。  最近の定形となってしまいましたが、2023年5月15日月曜日からの個展作品のご紹介です。  展示と作品詳細は文末に掲載しておりますので、そちらもご覧ください。  後戸の萩組ノ座に坐す少女。強く気高くかつ可憐に後戸の生命を司ります。  菊から生まれた少女は仏様の光背のように牡丹と紫陽花を背後に展開し、漆黒の空間で存在感を放っています。 萩組ノ座  萩組ノ座とは私の地元である諏訪の諏訪大社の神事に登場する神官(大祝)が座す場所

花の渦に乗って

 お越しいただきありがとうございます。  最近の定形となってしまいましたが、2023年5月15日月曜日からの個展作品のご紹介です。  展示と作品詳細は文末に掲載しておりますので、そちらもご覧ください。 後戸の花渦に乗って上方へそして下方へと絶え間なく行き交う生命 新しい命も消えゆく生命もひとつとなって久遠の時を巡りゆく 変わらないもの  後戸の上部構造から花がむくむくと渦を巻きながら増殖しています。  世界の繭から溢れ出た生命のエネルギーは四方八方へと増殖し、そとの世

楽園のベッド

今回も記事にお越しいただきありあがとうございます。  2023年5月15日月曜日からの個展作品のご紹介です。  展示と作品詳細は文末に掲載しておりますので、そちらもご覧ください。 楽園のアンビバレンス 少女は生じると同時に少女は滅す アンビバレンス  楽園に敷かれた緑の褥(しとね)に少女は眠ります。  少女は今ここに生じました。  彼女はまだ世界と繋がっています。まだ起き上がる力はありません。ただただ世界に身を任せるのみです。  蝶々が生命力を注ぎます。  周囲の蓮華

世界の繭

 2023年5月15日月曜日より個展を開催します!  本日から出品作品を一点ずつ紹介していきますので、宜しくお願い致します。  展示と作品詳細は文末に掲載しておりますので、そちらも御覧ください。    それでは1点目のご紹介です。 世界の繭  後戸の空間という世界のありとあらゆる存在に流れるエネルギーが増殖する場所にこの花はあります。紫陽花のようなその姿は雨のように降り注ぐ生命の一身に浴び、常に瑞々しく輝いています。この花は新たな誕生の時を待っています。  世界が生まれ

楽園の繭

 本日も私のnoteにお越しいただきありがとうございます   2023年5月15日月曜日より個展を開催します!本日も出品作品のご紹介です。  展示と作品詳細は文末に掲載しておりますので、そちらも御覧ください。 楽園で少女は新たな姿へと孵る。 永き旅の末にたどり着いたこの地ははまりの地。 繰り返す生命の流れに身を委ねる。 新たな世界が生まれる。 楽園の繭  眷属を引き連れ楽園へとたどり着いた少女。彼女はこの世界で新たな姿へと孵るために一種の繭となります。  青々と

無音の世界

 本日もお越しいただきありがとうございます。  2023年5月15日月曜日からの個展作品のご紹介です。  展示と作品詳細は文末に掲載しておりますので、そちらも御覧ください。 すべてが溶け合った世界。 生命の水で満たされたこの世界では他者との摩擦が生じず音が”無い”。 生命の水で満ちた世界  この世界は存在していないのではないかと思えるくらいの澄んだ水で満たされています。存在と不在の曖昧な空間、ここもまた境界なのです。目には見えませんが、強大なその生命力はこの世界の隅々

大地に根ざした少女

 本日もお越しいただきありがとうございます。  2023年5月15日月曜日からの個展作品のご紹介です。  展示と作品詳細は文末に掲載しておりますので、そちらも御覧ください。 世界とひとつの存在。 後戸に撒かれた種はやがて芽を出し花を咲かせ少女が生じた。 大地に根ざした少女  後戸からは私たちの世界に生命の源が流れ込んでいます。この少女はそんな後戸の空間にいます。  少女を包むこの植物は大地に根を張っており、世界としっかりつながっています。少女には常に栄養が注ぎ込まれ、

世界のはじまりのお話

 今回も記事にお越しいただきありあがとうございます。  2023年5月15日月曜日からの個展作品のご紹介です。  展示と作品詳細は文末に掲載しておりますので、そちらもご覧ください。 世界がはじまる。 世界が広がる。 世界の裏側には白い靄(もや)が広がる。 新しい世界のはじまり  真っ暗な後戸で蓄えられたエネルギーが外の世界へと注ぎ込まれました。世界が広がる眩しく明るい場所は“現実界”と呼ばれます。何もない真っ白いなキャンバスのような場所です。そこへ音を立てながら世界

作り物の世界

 今回も記事にお越しいただきありあがとうございます。  2023年5月15日月曜日からの個展作品のご紹介です。  展示と作品詳細は文末に掲載しておりますので、そちらもご覧ください。 ここから楽園ははじまった しかしいまやここを訪れるものはいない 理想郷の先には何があるというのだろう 作られた世界  ここは作り物の世界です。空に浮く天体もあまりにも近く後ろの壁に影を落とし、動物は関節がボールジョイントでフィギュアのようです。また金魚も吊られているかのよに浮いています。

世界の体内で

 今回も記事にお越しいただきありあがとうございます。  2023年5月15日月曜日からの個展作品のご紹介です。  展示と作品詳細は文末に掲載しておりますので、そちらもご覧ください。 世界の体内ですべては繋がっている ここに生まれた新たな生命もかつて存在しており、また生まれた 絶え間なく更新される私たちの細胞のように この世界でも日々生命は更新されている 世界の体の中で  楽園の花からまた新たな生命が生まれました。幾重にも連なる運命の輪はまた回り始めます。  ひとつ