会計士試験 学習専念を継続するか・働き出すか?

5月短答が終わり、
12月短答へ向けて専念のままリスタートをするのか、
働き出して学習を継続するのか、
それとも会計士試験対策から一旦離れるのか悩んでいる方が多い時期です。

既卒専念生で取り組んでいる方はもちろん、
大学3年生の方も、夏のインターンなど
通常の就活に合流可能なため
ご相談を多くいただいています。

何を選んでも後悔するのでは?
今大きな決断ができるような精神状態ではない・・・
家族と相談する必要があるが、自分の考えがまだまとまっていない・・・
いくらネットを見ても自分の欲しい情報がない、
何を判断基準にすればいいのか?

上記状況の方々の少しでも参考になればと願って
noteにまとめておきます。
初投稿です。


相談時に伺うこと

受講生さんから相談された際には、
できるだけ状況が近い事例を紹介しつつ、
私から下記を質問してやり取りをします。

相談時に何かを決めるというよりも、
考えるきっかけや、
基礎となる情報を正しく入手していただくこと、
考慮に入れるべきポイントをお伝えするイメージです。
順番に見ていきます。

✅体調はどうか?

将来について冷静に考えるためには、
まずは体が整っていることが必要です。

受験直前だけでなく数ヶ月にわたって
体調が優れない・眠れていない場合、
そちらの解消が最優先です。

睡眠外来などの病院や整体等に通うことや、
ある程度体力があるのなら、6月中ジム通いで体作りをおすすめしています(もし勉強に多少取り組めるなら、
一旦財務計算にだけ集中して学習環境・体調を整えたり、理解強化のため講義受講など)。

✅卒業後・退職後の専念期間が3年を超えているか? 家族との関係はうまくいっているか?

メンタル面で日常的にダメージを受け続けていることで、自習中の集中力や試験中の行動にも影響が出ているケースがあります。

管理会計で試験中に頭が真っ白になるのも、
「ここで決めなきゃ人生が終わるのに」
「また家族に責められる」
と精神的に追い込まれ過ぎているのが原因であることも多いです。

「退路を断つ」ことで踏ん張れる受験生もいれば、
少しリスクヘッジをすることで、
精神的に安定して成績もぐっと伸びる受験生もいます。

自分に自信を持ち直したり家族との関係を良好にするために、ある程度自立することで、試験中のやらかしも減る可能性があります。

フルタイムの就職でなくても、
少しバイトを始めることでも解消可能です。
体作りに役立つような仕事もおすすめです。
 ・カフェの朝シフト(朝規則正しく起きられる)
 ・スーパーの品出し(同上&少し筋トレになる)
 ・ジムのインストラクター(人と話せる・筋トレになる)
 ・コンビニ(予め慣れている場合時間の融通が効く・人と話せる)
 ・定食屋のホール・キッチン(健康的なまかない・人と話せる・料理でリフレッシュ)
 ・経理の短時間バイト(会計の知識を少し活かせる・専念が3年を超える場合の職歴作り)

※個人的には、家庭教師や塾講師など「先生」と呼ばれる仕事よりも、できれば一期一会のお客さんへサービスを提供するバイトの方が、社会経験としてはおすすめです。

✅財務計算は好きか?

働きながらでも、受験は継続できます。
特に、財務計算が得意な場合には
短時間でもメンテナンスができるため、
平日3.5時間などでも
ラスト2週間のピーク合わせが可能になります。

短答論文共に、かなりハードではありますが、
社会人合格の事例は紹介できます。

社会人合格者インタビュー
■四国 社会人通信生 一発合格 アーカイブ視聴申込み
https://lp.tac-school.co.jp/-20230209-_03-LP4.html

■関東自習室利用 監査法人スタッフへ転職
   他校からTACへ移籍 短答/論文リスタート
ダイジェスト(Youtube)
働きながら合格!社会人合格者インタビューダイジェスト版【TAC/会計士】 (youtube.com

フルバージョン アーカイブ視聴
lp.tac-school.co.jp/-20240201-_03-LP4.html

【TAC生 財務計算以外の科目で大きく凹んだ場合】
インプット強化の関西版短答対策講義や
一部web論点別講義と
基本の問題集・テキスト復習で、
働きながらでも半年で点数ががらっと伸びることが多いです。
詳しくは、YouTubeで各科目のリスタートガイダンスを
ご視聴ください。

令和6年第Ⅱ回短答式試験 講評・イベント動画 - YouTube

✅一般事業会社で、興味のある業界はあるか?

会計士試験は、一度ブランクがあっても、
後で再開できます。
(ここのところ、過去に撤退経験のある方から
TwitterDMへ学習再開のご相談が増えています)
好きな業界があるなら、一度就職して思いっ切り働いてみるのもアリです。

別業界でも随所で会計の知識が活きることを体感して、
自分に自信を持ち直してから、
「何がなんでも会計士になりたい」
ともう一度思えた時に、
試験勉強を自身の経済力で再開するのもよいと思います。

学生時代よりもメンタルが安定していることや、
社会人を経験して
文章の読解能力・説明能力が上がることにより、
短い学習時間でも効率的に進められるように変化することがあります。

※人間の脳は、30歳でようやく概ね完成して、
 その後も成長を続けるそうです
※手前味噌にはなりますが、社会人受験生は特に、
 TACのシンプルかつ迷いなく固め切れる教材や
 サポートが一番適合するはずです

資格取得を応援してくれる職場に転職等、
という道もあります。
TAC生は就職サポートへご相談ください。

✅会計事務所等に就職希望なのか?

会計事務所は、年齢制限は特にありません。
専念期間3年を超えていても大丈夫です。
また、論文合格後の監査法人も同様で、現状だと、
TACの就職サポートを利用した方は、
職歴なしで30代半ば合格でも、
中堅監査法人だけでなく
関東大手4大監査法人に就職できています。

気になる場合は、こちらも就職サポートにご相談ください。

「え、30歳を過ぎたら、論文に合格しても
 大手監査法人には入れないんじゃないの?」
と思った方は、
ぜひ最新の正しい情報を入手してほしいです。

適切な意思決定を行うために、
TACの進路選択セミナーアーカイブをご視聴ください。
他校生や独学生も視聴可能、資料も受け取れます。

【進路選択セミナーアーカイブ】
12/20にTACプロフェッションバンク/公認会計士講座主催で実施した
短答リスタート生向けセミナー。アーカイブ動画が視聴可能。
▼視聴申込
https://t.co/fk9Ms3YQ7q

※就職関連情報について
ネットやX(twitter)では様々誤った情報が流れており、
常々歯がゆく思っています。
「何歳以上は×」
「USCPAなど他資格に転向した方がいい」
等というのは、キツい言い方になってしまいますが、
今の就職環境を踏まえると
そのエージェントの力不足・サポート不足が原因です
(エントリーシートの添削利用なし・丸腰で臨むと、
採用側を安心させることができず、
厳しい戦いになる可能性は高いです)。

TAC生は就職サポートへ相談してみてください。
予約不要で電話相談・メール相談可能です。
平日電話が難しい場合は
メールで希望日時を伝えていただいて、
営業時間外に電話・zoomでの相談も承っています。
TAC就職サポート(TACの強み06)|公認会計士|資格の学校TAC[タック] (tac-school.co.jp)

✅教材を正しく使っていたか?直前期の過ごし方は適切だったか?

下記の場合、「やり切った」とは言えない状況です。
あまりにももったいないので、
上記のとおりメンタル・体調面・経済面が許すなら、
もう一度だけ専念でチャレンジをおすすめしています。

●問題演習を行っていない・適切な負荷を掛けていない(筋トレと同じ)

●問題演習のみで、
  テキストであやふやな箇所をつぶしていない

●理解せずに、大部分を丸暗記で戦っている
目安
  資本取引など重要概念の説明ができない
  具体例を挙げたり複数論点の比較ができない
  企業法で趣旨が全くイメージできない
  理論テキストと計算処理が繋がっていない

●ラスト2週間以内に1周など、
   直前のピーク合わせを行っていない

 (点数や試験中の手応えが全く異なります)

✅会計士をなぜ目指したのか?

学習を始めた時の気持ちがまだ鮮やかに思い出せて、
体調面や経済的にも受験可能、かつ、
【やり切ったと思えない】ようなら、
ラスト1年と考えて思いっ切り専念で取り組むことをおすすめします。

学習を継続する場合、具体的に変えること

これまでの学習の延長で
「自分なりに、前よりもさらに頑張ろう」
「もっと沢山回して覚えよう」

というような改善策では、
短答まであと一歩足りない状況が続く可能性が高いです。

TACにはあと1点が足りず短答リスタートが続いた経験のある講師も多いですが(財務計算小野講師、監査論高橋講師、財務理論蓮尾講師など)、
やはり合格した年は、皆さん大きく学習を変えています。

例えば下記のとおり、行動を具体的に変えましょう。
①時間配分を変える
(苦手な分野/科目に向き合う・理解不足は講義を受講・テキストを自分のものにし直す・得意な論点を増やす)

②学習環境・相談環境を整える

③苦手な科目は、(私ではなく)きちんと科目の講師に通う

詳しくは、YouTubeで
12月短答リベンジセミナーをご視聴ください。

12月短答リベンジセミナー【TAC/公認会計士】 - YouTube

✅合格に直結する学習をするために、マクロ的な戦略

6/2収録の岡本先生のリスタートセミナーを必ず視聴しましょう。

■岡本講師 リスタートセミナー 『どうすれば短答に合格できる?本当の「会計の勉強」とは? 試験制度・合格後J1の仕事から考える』

本当の「会計の勉強」とは ~どうすれば短答に合格できる?~【TAC/公認会計士】 (youtube.com)

✅合格に直結する学習をするために、科目ごとの戦略

科目ごとでリスタートガイダンス前半を必ず視聴しましょう。

前半は少し固めのガイダンス(教材の改訂点など)、
後半は私も一緒に、
受験生から多く寄せられそうなご質問や
財務計算以外全問の振り返りを
座談会形式で行っています。

令和6年第Ⅱ回短答式試験 講評・イベント動画 - YouTube

最後に 一律に学習継続を勧めない理由

先日複数の受講生さんから
「先生は予備校講師なのに、
なぜ一律に学習継続を勧めないんですか?
合格者数が増えるのが目標ではないのですか?」
といったご質問をいただきました。

合格に向けたサポートは当然として、
顧客満足度を上げることが私の最終目標です。

どんな選択であれ、全ての受講生さんが
「TACで数年間学習して本当によかった」
と心底感じられるように、伴走したいと考えています。

また、私自身は20代の3年間を療養で費やしたため
(今となっては「失った3年」というより
講師として仕事をする上で糧になっていますが)、
【何をするにも健康が大事】というのが信条です。

体調や環境を整えてから再度チャレンジすることが、
会計士試験合格の上でもプラスの効果があることを
この8年で多く目の当たりにしてきました。

受講生の皆さんが健やかに前向きに過ごせるように、
合格に直結しない学習や
将来に対する取り越し苦労・情報不足で
気に病むことがないように、
講師仲間や事務局・就職サポートと連携して
支援していきます。


長文読んでくださってありがとうございました!
悩んでいる方の参考になれば幸いです。
どうにも動けない・考える気力が出ない場合は、
しばらくジム通いや散歩、筋トレがおすすめです。

6月は6/14(金)広島・6/15(土)岡山、
7月は下記日程で出張しますので、
よければいらしてください。
他校生・独学生も参加可能です。
■7/14(日)仙台
■7/20(土)福岡 夜懇親会
■7/21(日)神戸
■7/23(火)名古屋
■7/30(火)札幌 夜懇親会
※出張時の個別相談・夜懇親会は事前にネット予約
教室でのセミナーや交流会は予約不要

最新の相談日程や
各地域での懇親会参加登録フォームは、
公式LINEで告知したり
X(Twitter)の固定ポストにまとめています。
▼X(Twitter)DMでの受講相談も承っています。
TAC会計士講座 平林(@hirabayashi_tac)さん / X (twitter.com)


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今後も、不定期ではありますが、受験生の参考になる記事を書いていけたらと考えています。
どうぞよろしくお願いします。



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