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喉痛くて咳とまらん

彼は咳き込んでいた。先週から喉の調子が悪いのだ。自らが発するゴホッゴホッという音が、彼の頭の中で鳴り響き、周囲の音を聞こえなくする。

仕事中などお客さんと電話しててもゴホッゴホッとなる。喉を潤してもダメ。営業先に行くと、彼はマスクを外す。表情が見えないのは失礼かなと思っての行動だ。話し始めはまだいい。話せる。
だが、少し経つともう喉が痛くなり、自動的に咳が出る。人間の防衛機能は凄いものだなぁ、と彼は感心する。
お客さんの前でマスクを外すのは、逆に失礼な気がしたので、普通に着けることにした。柔軟な姿勢も彼のいい所だ。

しかし、熱はない。彼は少しガックリした。熱が出たら休めるのに、と。逆に言えば、熱が出ない限り仕事に行くのだから、彼は立派だ。当たり前だと世間は言うのかもしれないが、そういう皆さんは立派なのだ。(そこで休む人も、決断力や先を見通す能力、そして自分を大事にするから立派である。)

早く寝ろという声が彼の頭の中から聞こえる。だが、まぁ、熱ないしいいだろうと無視する。捉え方次第だ。

そんなこんなで、彼が咳き込む日々はまだ続きそうだ。私は彼が可愛く感じる。

東京都在住/埼玉県出身/営業マン/ゲーム好き/アニメ好き/映画好き/心のこと興味ある/英語に興味ある/興味を得た情報のアウトプットします/あとはなんかしらの創作活動できればいいかなと思います。