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かえこがアホやから〜あたりまえっ!⑧兄や従兄弟のこと

兄のファインプレーについては以前に触れたが、ここで大阪時代の兄や従兄弟のエピソードを少し。

当時、隣に住んでいた伯母には3人子供がいて、上の2人は少し歳が離れていたが、末っ子の従兄弟と私たち兄妹は三人兄妹のように育ち、彼は私たちをとても可愛がってくれた。

しゅうじ、という名なので、私たちは、しゅうぃにいちゃんと呼んで慕っていた。

我が家はカタコトの言葉をいつまでもそのまま使っていたので、大人になっても伯母のことは「ばーちゃん」(ばあちゃんでなく、ばを長く伸ばしてばーちゃん)、従兄弟も「しゅうぃにいちゃん」という具合。

しゅうぃにいちゃんは兄のいくつくらい上だったのかなぁ、恥ずかしながらそれすらわからないけど。

これも何度も聞かされた話。

兄の襲撃
しゅうぃにいちゃんが、ドミノ倒しをしようと、積み木を慎重に等間隔に並べている横で、兄は息を潜めてじっと見ている。
そして、いよいよ、あと一つ並べたら完成、、、という時になると、兄は、先頭の積み木をチョンって触る。

コトコトコトコト〜、、、、ッコトッ!

しゅうぃにいちゃんが丁寧になが〜くなが〜く並べたドミノが加速して鮮やかに倒れていく!

「あーあーーーーっ」
倒れてしまった積み木を、呆然と見つめる従兄弟。
子供のことなので、怒ってポカンと頭の一つでもこづいてもおかしくない状況ながら。
優しい彼は、
「今度は触ったらあかんよ」と諭すのみ。
コクンと、兄がうなづくのを確認して、また初めから並べ始めたらしい。
再び綺麗に並ぶ積み木をじーっと大人しく見守っている兄だったが、やはり最後の最後で、チョンッ!

「触ったらあかんよ!わかった?絶対触らんといてよ!」
しゅうぃにいちゃんの声は、次第にうわずってきたが、それでも諦めずに挑戦するも、、、
何度やっても最終的に兄のチョン襲撃にあい、従兄弟が最後に大泣きして終わりになったらしい。

途中は触りもせず、、、クライマックスを承知していて最後の最後で、というのが兄らしいと母がよく言っていた。

兄の気持ちもわかる。楽しいよね、ドミノ倒しは。
それに、その時、まだ1歳半くらいだったらしいから、、、無理もない。
というか、その月齢でクライマックスまで待って触ることができるのは、むしろ凄いかもしれない笑

ただ。
これを書いている今の私。
タイムスリップできるならば、その時のしゅうぃにいちゃんの優しさを誉めて、ギュッと抱きしめてあげたいなぁ。

水かけおっさんのこと
事務所の上階が団地になっていたのか、隣接して団地があったのか、私の記憶は定かでないが。
団地の管理人さんだったんだろうと思うのだけれど、掃き掃除をしたり、水まきをしているおじさんがいた。

おじさんは、近所の子ども達から「水かけおっさん」と呼ばれて恐れられていた。
みんなで遊んでいると、水撒きをしているおじさんが子ども達の方に向けて、ザッバーンッとバケツの水をかけたり、ホースの水をシューッってかけたりするのだ。

実際に濡れることはなかったようだが、私たちはキャーキャーと逃げ惑う。
時には水かけおっさんを囃し立てて挑発したりしながら。
そして、逃げおおせた時には、やり遂げた満足感で高揚した。
(これは確か兄に聞かされた話と思うが、私自身もありありと覚えている気がする)

水かけおっさんは、子どもたちを喜ばせようと相手をしてくれていたのだろうが、面白くもとても怖い存在だった。

2、3歳の幼児から年上の子ども達までみんなが一緒になって遊んでいたのも、古き良き時代のエピソードで微笑ましい。

それにしても、誰が命名したのか、「水かけおっさん!」
そのまんまやけど笑
いかにも大阪らしくてナイス!